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読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

御書物同心日記/テープ

2011年12月28日 06時50分28秒 | ■聴く
出久根達郎著、オフィス・コア発行
出久根さんは非常に立派な人柄の方と思います。読売新聞の人生相談を読む度にため息が出ます。人生を深く味わい尽くした、ほのかな暖かみを感じるお人柄とお見受けしました。
私が住む茨城県のご出身で、貧しい生い立ちです。そして中学を卒業後の集団就職で、東京の古書店に勤務し、やがて独立されたとのことです。直木賞を受賞されたことは、誠に喜ばしい。そんな風に感じる程、私は出久根さんを敬愛しています。
さて、本書は、江戸時代の将軍家の蔵書を管理する御書物方同心の日常を描いた作品です。主人公は、無類の本好きな武家の次男坊ですが、その本好きが故に、良い養子の口にありつき、御書物方同心として出仕するようになります。紅葉山文庫という、大層厳重な管理の職場ですが、間もなく同僚とも後輩とも言える若侍と一緒に仕事をするようになります。
この同僚が不思議で得体の知れない存在として描かれていますが、話が進む内に気心の知れた親友となって行きます。他にも、偽物と思われる稀覯書の存在や、いかがわしい商売に関わっていると思われる女性の登場など、伏線が幾つか登場しますが、結局解決しないまま(あるいは、あやふやなまま)話が終わってしまいます。続篇が出て、謎が解決すると良いのですが。
出久根さんの作品の特徴はユーモアであると思います。何かしら面白いエピソードやしゃれたダジャレが登場するのです。出久根さんのお人柄であると思います。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/出久根達郎
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評価は3です。

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