
月村了衛著、小学館刊
日本と中国の合意に基づいて、警視庁に新しい係が作られた。
中国の意に沿った組織であろうと言うことから、周囲から「香港警察東京分室」と揶揄されている。
日本警察と香港警察から同数が選抜された2チームから編成されるが、どちらも相手方の言語への十分な能力が求められる。
メンバーの経歴は多様だが、実は優秀な人材が集められている様で個性も様々。
最初の任務は、香港の大学教授であった女性で、かつて香港の自由を守る闘いの指導者であったこの人物を捕らえることであった。
しかし、香港と日本の警察官は、この人物について異なる見方をしている様だ。
また、メンバーそれぞれが違う考えを持っている。
なかなか糸口が見えないが、限られた情報をたぐっていくと・・・
事件と任務の背景に、不気味な陰謀が潜んでいるのは「機龍警察」シリーズと同様で、日本側のチーフのキャリア官僚である女性の個性豊かで優れた能力も同様です。
しかし、テイストは異なっており、「機龍警察」の軋む様な緊迫感ではなく、若干のユーモアと人情が淡い基調となっています。
シリーズ2作目を予感させる終わり方で、次作が楽しみな作品でした。
------------
○月村了衛
------------
評価は4です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
〇カメラまかせ 成り行きまかせ 〇カメラまかせ 成り行きまかせその2
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます