カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】~理屈、論争と物語 ~

2007年11月25日 19時37分59秒 | 映画 / MOVIE
東京フィルメックスと言う映画のイベントへ行ってきた。
今回で8回目だったようだが、 知らんかった・・・。
もっと早くに知っていれば良かった。

会場は有楽町朝日ホール、収容人数は776人・・・。
古いインド映画の上映、無茶苦茶ガラガラだった。

       

このインド映画は、1974年の作品で、
1971年に起きたベンガル地方の反地主運動の過激化を背景に、
混沌とした状況に鋭く迫った作品。
監督であるリッテュック・ゴトクが、
自ら主人公を演じた最後の長編劇映画となった重要作品だそうだ。

舞台はコルカタ(カルカッタ)。
元作家で政治的活動家、現在はアル中の男が住んでいた。
仕事もしないで酒びたりの毎日、
奥さんはそんな男に愛想を尽かし、
息子を連れて家を出て行くところから物語は始まる。

アル中男を先生を呼ぶ若者と一緒に住み慣れた家を引き払う。
そこに何処からともなく、
行く当てがない若い女性が転がり込んで来た。
3人は公園のベンチで夜を明かした。

すると公園で子供に変人呼ばわりされる老人が加わり、
4人は共に行動し始める。

家もなく、仕事もなく、金もなく、行くあてもない4人。
アル中男は出て行った奥さんと子供のいる村へ、
徒歩で行こうと切り出すのだった。

途中で立ち寄った村でチョウと言う仮面舞踊と出会い、
心を通わせる仮面職人と4人。
しかしそこで変人老人が事故死してしまう。

残された3人には、別れた奥さんの住む村へたどり着く。
奥さんも息子もアル中男を受け入れてくれる・・・

・・・が、しかし警官隊と地元民との衝突に巻き込まれ、
アル中男は流れ玉に当たって死んでしまうのだった。

 よく解らなかった・・。

内容が解らなかったので、
私的に楽しめる所を探してみた。

バウル(・ベンガルの民間修行者)の唄のシーン
オールド・モンク(ラム酒)がこの時代にあった事
③チョウの仮面舞踊のシーン
④マサラ・ムービーに付き物の踊りのシーンはなかったが、
 唄のシーンは各所にあり、昔からなんだなぁと思った事

■ リッテュック・ゴトク ■ 

1925年バングラデシュのダッカ生れ。
大学在学中から小説や戯曲を発表。
その後、演出家、劇作家、俳優として演劇界で活躍。
1960年代からアルコール依存症に苦しみ、
1976年コルカタで死去。
ベンガル地方ではサタジット・レイと並び称される
芸術映画界の雄である。

この作品はアルコールに溺れ、
破滅してゆく自分の姿を当てはめたのか、
死去する2年前の作品となってしまった。
コメント (2)
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