カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

「作家:吉村昭氏の最期」・・に思う。

2006年09月18日 21時29分59秒 | 日記 / DAIRY
ちょっと前の事になるが、
8月25日のニュースについて書こうと思う。

それは、作家の吉村昭氏の記事だった。
その内容は、かなりショッキングだった。

自らの手で点滴の管を抜き、
次いで首の静脈に埋め込まれたカテーテルポートも引き抜き、
その直後、看病していた長女に「死ぬよ」と告げ、
看護師にも「もういいです」と告げたという。
そして家族の見守る中・・・・・。

吉村氏は2005年の春、舌癌と宣告され、
2006年2月には膵臓全摘の手術を受けた。
退院後も短篇の推敲を続けた。
今年7月30日夜、東京都三鷹市の自宅で療養中、尊厳死を選んだ。
数時間後の7月31日午前2時38分に逝去、享年79歳。

この記事を読んで、凄いと思った。
自分の最期を自分で決めた、そしてその通り行動に移した。
考え方次第では、自殺・・・とも言えるが。

          

連休を利用して新潟へ帰ってきた。
実は・・8月頃から週末には、たびたび帰郷していた。

それは、母の具合が良くなかったからだ。
現在、入院中で、もう1ヶ月以上も点滴だけで生きている。
これ以上、苦痛が大きくなれば、
「モルヒネの投与も考えてください。」
と医師からは告げられている。

高熱が出ると意識が朦朧としているが、
ハッキリとしている時もある。
自分から話をする事は少ないが、
周囲からの呼びかけには、
短く答える事ができる状態である。

先日、叔母と私と母の3人の時に、
叔母が母にこう聞いた。

  「姉さん、痛かったり苦しかったりしたら、
   痛み止めを使ってもらおうか?」

母はハッキリと答えた。

  「いらん。」

それを聞いて私も覚悟を決めた。
本人の意思を尊重して、
よけいな事をしないで看取ってあげようと・・・・。

本人の意思に反した事は、
してはいけないのではないか?

もし、見るに見かねてモルヒネを投与し、
それにより苦痛と共に生命の灯が消えてしまったら・・。
私は自分の人生の中で「それで良かったのか?」を
自問自答し続けるだろう。

現在、母は最後の戦いに挑んでいる。
あれほど神様に愛されいる母だから、
きっと神様は最善の状態で、お導きくださるだろう。
その場面では、家族であっても手を下してはならない。

かなり重たい内容になってしまったが、
私が思っている事を包み隠さずに書いた。

もう既に経験した方もいらっしゃると思うが、
いつかは誰でも状況は違えど、直面する事だと思う。
コメント (16)
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