すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

庵野秀明「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」

2007-09-05 11:02:23 | 映画評
しかし、日本のアニメって、焼き直しを繰り返すよな。鬼太郎とか、何作目だよ


結局、見たよ、庵野秀明「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」。


で、まんまと楽しんでまいりました。
公式サイト
goo映画 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」


クオリティがハンパないッス。

当時でも、テレビ放映のレベルではないとは言われた作品が、現代のしかも映画放映レベル。

しかも、それを惜し気もなく、全シーン。

はっきり言いまして、ストーリーはテレビ版序盤の焼き直し。

にも拘らず、ほとんどのシーンが、新たに描き直されています。


もう、初号機が、ネルフ本部から出撃する場面から、おっさん、感動しっぱなし。


…………が、超映画批評にもある通り、昔、エヴァにはまった人でなければ、ついていけないかもね。

やっぱり総集編だから、ストーリーは駆け足気味。

初見の人からすると、「なんだ、こりゃ?」と思うかもね…………。


まぁ、でも、このテレビ版のハイクオリティが二部続いて、最後の作品で、「難解」「独り善がり」と批判を浴びた前作のオチを、分かり易くするのかな?

などと、のん気に思っていましたが、最後の最後で、「これからは、設定を引き継ぎつつも、まったくのオリジナル」宣言的な「次回予告」を見せられます。

さすが、庵野だ。

見事に、人の期待の上を行った!


後、望むことは、納期を守ること。
次回作は、年内に出るの?


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大谷健太郎「ラフ ROUGH」

2007-08-22 22:36:14 | 映画評
しかし、これを二宮和也が揉んでるのかと思うと、わしゃ、くやしゅうて、くやしゅて


大谷健太郎「ラフ ROUGH」を見ました。

なんで、この映画を見ようかと思ったかの言いますと、そりゃ、もちろん、日々の汚れきった生活を脱して、清浄なる青春恋愛映画で自らを清めようとしたからです。

断じて、長澤まさみの巨乳を拝みたかったわけではありません!(goo映画 「ラフ ROUGH」公式サイト)

ちなみに、こちらは画像検索のリンク。
ありえない画像検索「長澤まさみ」
google画像検索 「長澤まさみ」
この紹介には、特に意味はないですよ。もちろん。


さて、原作は、あだち充。
人気作家の宿命でもあるのですが、どうしても冗長(長期連載)になってしまう氏の作品の中では、「ラフ」は、比較的コンパクトにまとまった作品です。

二時間程度の映画には、ちょうどいい題材だと思います。

が、原作を忠実に再現しようとするあまり、速水もこみちの最初の登場シーンが中学生って……………、無理だ…………。

その後も、高校生の設定って……………、やはり無理だ…………。

長澤まさみも、撮影当時は十代だったろうけど、それでも、ちょっと無理があるのに。


と言うか、この映画。

見るべき点が長澤まさみ(の巨乳)しかないのに、……………長澤まさみが可愛くない。


わたくし個人としては、長澤まさみは、完璧ストライクゾーンです。ボール球ではありません。

それどころか、ど真ん中のストライク。しかも超をつけていいくらいの剛速球のボールです(剛速球じゃ、逆に打てねぇよ)。


でありながら、この映画の長澤まさみときたら…………なんか疲れていたの? と心配したくなるくらい、目の下のクマが目立ちます。

最近の技術なら、こういうのって修正できると思うのだが……………。

少なくとも、最近の技術がなくても、ちょっと腕のある監督なら、こういう風には、ヒロインを撮らないだろうに…………。


まぁいいや。この映画のヌキ所見所は、そんなところではなく、青少年の溌剌とした演技にあります。

とりあえず、最初のヌキ所見所は、開始10分で拝める、まさみ様の水着シーン。バックのお尻も拝めて、自らの汚れた生活やら心やらが洗われる気分になること請け合い!

で、次のヌキ所見所は、40分経過した前半の山場。
今度はビキニ(?)のまさみ様を拝謁する光栄に浴することができます。美しいクビレと、「なんじゃこりゃー」と太陽にほえたくなるような巨乳清浄なる姿を見ることができます。

で、最初のシーンが、この映画のヌキ所見所の20%で、次のビキニがヌキ所見所の70%というところ。

後は、肴のツマですわ。ほんに。まじで。

ストーリーも、どうでもいい具合ですし。


長澤まさみ出演の映画の感想。
行定勲「世界の中心で、愛をさけぶ」


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曽利文彦「ベクシル 2077 日本鎖国」

2007-08-21 21:35:26 | 映画評
もう、素敵な時間泥棒なんだから(ハート)!


映画評価に関しては、絶対の信頼を置いているサイト超映画批評にて、曽利文彦「ベクシル 2077 日本鎖国」が高評価でしたので、見に行きました。


結論。
「トランスフォーマー」にすれば良かった…………。


さて、こちらが公式サイト。(goo映画 ベクシル)

ストーリーは、
21世紀初頭、バイオ・テクノロジーとロボット産業の急速な発展から、日本は世界を大きくリードした。そのため、様々な危険が指摘されるようになると、国連の規制に反旗を翻し、2067年、鎖国という決断をとった。それから10年後、米国特殊部隊SWORD所属の女性兵士、ベクシルは、日本への侵入作戦を実行する。
という設定から分かる通り、なかなか野心的なものです。

一つ間違えれば、左翼からは「なに日本を美化しているのだ!」と批判され、右翼からは「日本を卑下して、なにが楽しいのか!」と街宣車が突っ込む事態にもなりかねない危険な設定です。


で、ネタばらしになるのですが、これが、見事なくらい、政治的な設定を活かさない、非政治的な展開。

当初は、「バイオ・テクノロジーとロボット産業の急速な発展から、日本は世界を大きくリードした。そのため、様々な危険が指摘されるようになる」という、イ・シミョン「ロスト・メモリーズ」も真っ青の「日本人優秀、万歳!」設定。
日本人でも、ちょっと恥ずかしいです。

が、その後の展開において、「日本人は素晴らしい!」「日本はアメリカより優れている」「日本の技術力は世界一ィィィ!」なんてことはなく………………。

なんと言っても、最後には日本民族が全て滅んでしまいます。

しかも、そんな終わりなのに、ハッピーエンドときたもんだ。


潜行したアメリカ人は生き残って、祖国で必死に戦った日本人は、全員死亡。

こんな映画を外国人がつくったものなら、
「ふざけんな、この人種差別主義者め!」
と言われるでしょう。

いや、日本人がつくったって、「なんだ、この民族滅亡賛美は!」となりそうですが……………見事なくらいに政治性が皆無の、エンターテイメント映画。

「あぁそうか。この監督は、物語を盛り上げるために、日本人を皆殺しにしたんだ。…………じゃ、しゃーねぇーか」
という気分になっちまいます。


うーん。

序盤のアメさんが日本に潜入するまでは、面白かったです。

確かに、アクションシーンは、素晴らしい。

でも、アクションシーンにしても、人間の描写があって活きてくるもの。

登場人物が、「これでもか!」というくらい、安っぽいんですよ。


主人公のアメさん女。その恋人・アメさん男。そして、そのアメさん男のかつての恋人・ジャップ姉さん。

「うへ、ありがちな三角関係…………」


そして、最後のジャップの大ボスが、これが、また。
「私は神だ!」
とか言い出す始末。

「うへ、ありがちなマッドサイエンティスト…………」


同じ監督の「PingPong」は良かったのだが。


さて、「ロスト・メモリーズ」の感想。
イ・シミョン「ロスト・メモリーズ」

同じ曽利文彦監督の作品。
曽利文彦「PingPong」

東嶋和子「遺伝子時代の基礎知識」

2007-08-19 20:07:53 | 書評
相変わらず、本を読んでないよ


ちょっと前から遺伝子ブームが来ていて、貴殿氏関連の本を読み漁っています。

が、相変わらず、全然、意味が分からんです。

で、最近読んだのは、東嶋和子「遺伝子時代の基礎知識」。


正直、今まで読んだ遺伝子関連の中では、一番分かりやすかったです。

まず内容自体が、遺伝子組み換え食物だったり、胎児の遺伝子診断の難しさだったり、遺伝子治療の可能性だったり。生活に身近な話題が多いので、非常にとっつきやすかったです。


後、文体もね。素人向けです。
どんな文体かと言いますと、「博士」と「助手」パターンです。

助手「ねぇねぇ博士、還元水って、体に悪いの?」
博士「ハハハ、助手君。還元水が体に良いって話は聞くけど、悪いなんて初耳だよ。どこで、そんな話を聞いたんだい?」
助手「だって、年間五百万円も飲んでいたのに、あの人は、死んじゃったじゃないの」
博士「ぎゃふん!」

てな感じのヤツです(注:本作では「博士」と「助手」ではなく、「作者」と「猫」です。また、こんな毒は含んでいません)。

まぁ読んでいて、時折恥ずかしくなる文体ではありますが、バカ(門外漢)には、理解しやすいのも事実です。


最近読んだ科学関係の本。
■今井裕「クローン動物はいかに創られるのか」
■篠田謙一「日本人になった祖先たち―DNAから解明するその多元的構造」
■堀田凱樹・酒井邦嘉「遺伝子・脳・言語―サイエンス・カフェの愉しみ」
■清水信義「ヒトゲノム=生命の設計図を読む」


遺伝子時代の基礎知識―ゲノム科学の最先端をぜんぶ見て歩く (ブルーバックス)
東嶋 和子
講談社

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今敏「パプリカ」

2007-08-17 20:16:25 | 映画評
おもしろいんだけどなぁ。社会現象を巻き起こせるような名作をつくる能力はあるんだろうけど……………。ほんと、残念だよな。


今敏「パプリカ」を見ました。


今敏と言えば「PERFECT BLUE」「千年女優」「TOKYO GODFATHERS <東京ゴッドファーザーズ>」等々の、佳作アニメ映画をつくっている監督。(パプリカ 公式サイト)

本当にバランスのとれた監督で、どれを見ても、ある一定の水準(しかもかなりの高水準)を絶対にクリアーして、失敗作がありません。(「妄想代理人」もレベルが低いわけじゃなかったけど、あんまり好きじゃないなぁ)


……………が、この監督。

頭は切れる。その切れる頭を映像に具現化する才能もある。
さらに、その才能が過剰に暴走して作品が独りよがりにならないようにする、類まれなる厳格な性格も有している。

はっきり言いまして、「有能」。


……………が、この監督。

「天才」ではない。

作品に情念…………と言うか怨念がこもらないんだよね。

村上春樹なんかも、頭の切れと、それを使い切る才能、さらには自分の作品を冷静に眺めることのできる性格を有した、作家だと思う。

が、彼には、さらなる怨念がある。

この怨念が作品に宿ると、なんとも言えない凄味が作品に出るんだよね。


今敏は、これがない。……………それは、非難すべきことじゃないんだろうけど。

ただ、作品に凄味がでないんだよね。だから、単純な娯楽作品の枠を出ないんだよね。

「難解で独りよがり、芸術家気取りの作品より、単純明快でみんなが楽しめる作品の方が、いいに決まってるだろ!」
と言われそうですが。


今回の「パプリカ」も、素晴らしい独創性と完成度です。

「TOKYO GODFATHERS」は、いまいちアニメでやる必要性というものを感じませんでしたが(つまんないわけじゃないよ)、今作は、まさしくアニメでなければできない物語でした。

ちょっと難解だけどね。

最初から最後まで、「次はどうなる?」というワクワク感をずっと抱ける、見事な映画でした。


パプリカ

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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スクウェア・エニックス「ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争」

2007-08-16 16:52:49 | その他の評価
「エフェクトの音がずれる」とさんざん書かれていますが、PS版未体験の人には、気がつかないのでは?


スクウェア・エニックス「ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争」をクリアーしました。

発売日の数日後に手に入れましたから、終わるまで、三ヶ月かかったことになります。

その割には、攻略本はもちろん、攻略サイトもできるだけ頼らないようにしました。
なので、今、攻略サイトを見ると、けっこうイベントやジョブ類が漏れております。

しかし、もう一回やりたいと思うほどではないなぁ…………。
ストーリーは良かったし、ゲームシステムもタクティクス系の王道で分かり易い。


が、とにかく、もうオッサンゲーマーなんで、…………難易度がきつかったなぁ。


PS版は未体験。その代わりに、ゲームボーイアドバンスの「FFTA」は、体験済み。

体験済みどころか、ずぼらな私には珍しく二回クリアーしました。
難易度が、ちょっと低くて、ワシのようなヌルゲーマーには、ちょうどよい作品でした。

「封穴のグリモア」も、ちょっと難易度が低いと嬉しい。


他のFF作品の感想。
スクウェア・エニックス「ファイナルファンタジーXII」
スクウェア・エニックス「ファイナルファンタジーIII」


ファイナルファンタジー タクティクス A2 封穴のグリモア

スクウェア・エニックス

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ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争

スクウェア・エニックス

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アベユーイチ「実写映画 テニスの王子様」

2007-08-15 23:01:12 | 映画評
「人間は無用な知識の数が増えることで快感を感じることができる唯一の動物である」


さて、アベユーイチ「実写映画 テニスの王子様」を見ました。

goo映画 「テニスの王子様」での、現在の評価は85点です。

ちなみに、SF映画の金字塔「ターミネーター2」が同点の85点。世界的名作「七人の侍」80点。フランシス・フォード・コッポラの代表作が「ゴッドファーザー」83点。

…………スゲェな、おい、テニヌ。


ともかく、作品を見た感想としては…………。

主人公が、たらこ唇。
シーンによっては気にならないが、シーンによっては非常に気になる。l


手塚部長が、中三という設定。
無理ありすぎ。

まぁ原作でも、「こんな中三いねぇよ」と方々から評されているのだから、ある意味、忠実な人物設定。


まぁそんなことよりも、…………ヒロインがブサイクだなぁ。

ブサイクは言い過ぎにしても、普通。

が、ヒロインなるものは、無駄なくらいに美人であることが求められます。
それに比して、「普通」では………………、映画中では「ブサイク」に思えてしまうのも詮無いことです。

まぁ「テニプリ」と言えば女性ファンに支えられている作品。
ヒロインの選定にも、いろいろと理由があるのかもね。


作品全体としての評価は、ともかくも「時間泥棒」。

それは、ある種の名作に対して、「二時間という時間を全く感じさせなかった」とか「この映画の二時間のためなら、数時間の行列も我慢すべきである」という類の「時間泥棒」ではないです。

「人生の二時間を無駄にしたね」
という「時間泥棒」です。


が、わたしも、これまで、数々の「時間泥棒」と戦ってきたツモリです。

アイドル映画としては、充分に及第点となっている本作。


中途半端に適当に良くできているよ。

オレの求めているのは、こんなんじゃねぇんだよ!

チクショー。

もっと破綻、もっとトンデモ設定、もっと噴飯アクションが欲しいんだよ!

クソ、時間を返しやがれ!


という感じでした。


これまでの、時間泥棒。
もりたけし「戦闘妖精少女 たすけて!メイヴちゃん」
ますいさくら「「できる男」「できない男」の見分け方」
那須博之「デビルマン」
クァク・ジェヨン「僕の彼女を紹介します」


実写映画 テニスの王子様

松竹

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西原理恵子「できるかな クアトロ」

2007-08-13 22:44:45 | 書評
「クアトロ」でシャアを思い出す、そんな大人を、修正してください


西原理恵子「できるかな クアトロ」を読了。

インドの「ヒジュラ」なんて、まったく知らなかったので、勉強になったなぁ…………すいません。
西原経由で勉強になるわかないだろう…………。

それはともかく。
世界各国でいろいろと体験しているのだが…………ちょっとマンネリか?

後半からの、いろんな雑誌からの寄せ集めも、まぁつまらないわけじゃないが、…………マンネリか?


それにしても、所々で登場する本人の写真が若いこと。
絶対におかしいだろ? 思っていたら、自己申告。整形しているそうです。

「その自己申告もネタだろ?」

いやいや、いくら綺麗に映った写真を選んでいるにしても、これはねぇよ。


それはともかく。

続編は、内容を過激にするよりも、もそっと、違ったチャレンジを挑んで欲しいな。


西原理恵子「営業ものがたり」
西原理恵子「毎日かあさん(2) お入学編」
西原理恵子「毎日かあさん(3) 背脂編」
西原理恵子「毎日かあさん(4) 出戻り編」
西原理恵子「女の子ものがたり」
西原理恵子「ぼくんち 全」
西原理恵子「パーマネント野ばら」


できるかなクアトロ (SPA COMICS)
西原 理恵子
扶桑社

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シルヴェスター・スタローン「ロッキー」

2007-08-11 21:17:14 | 映画評
「あしたのジョー」もだが、どうして、ボクシングには「不遇」が似合うのだろう。by亀田興毅


今さらですが、シルヴェスター・スタローン「ロッキー」を見ました。
ほんとに「いまさら」です。

いや、見たことはあったんですけどね。

「ロッキー・ザ・ファイナル」の復習用に、もう一度見直しておこう…………と思って、見たのがつい最近です。

もう「ロッキー・ザ・ファイナル」を公開している映画館なんか、ねぇよ。

まぁDVDで見れば済む話だが。


それは、さておき。


「ロッキー」です(goo映画 「ロッキー」)。

wikiの「ロッキー」に書かれているように、この作品によって、スタローンが映画の主人公と同じようにスターへの端緒をつかんだのは、あまりに有名な話。


今見直すと、やはり昔の作品らしく、立ち上がりは、ちょっと冗長ね。

その割にはラストの試合シーンが、意外に短い。

予算の関係か?


昔はケッコウ素直に感動していましたが、今はオッサン。

そんな要らぬ感想も抱けてしまえるようになってしまうのもオッサンならでは。

が、オッサンはオッサンで、当時とは違う感動も。


とにかく、驚くくらいにエイドリアンがブサイクだ。

もっと美人さんだと記憶していたのに。

と思ったら、眼鏡をとると、やっぱり美人。

なんつぅーうお約束。
と言うか、このお約束は「ロッキー」が発祥だったのか!


これも、どうでもいい感想だな…………。


それよりも、なによりも、冷静に見ると、スタローンって…………、特にいいところがないよな。

まず顔。
とても二枚目とは言えない。

演技。
別に上手くない。
ちょっとした顔の表情や、体での仕草で、複雑な人間感情を表現する…………なんて、できるタイプではない。

じゃ、なにがウリなのか?

体だけだな。

図体がデカイ。

が、こんな人間、いくらでもいるからな。


つまりは、体がでかくて、演技はできず、ただのデク。
こんな俳優を、どんな物語で活かすんだよ?

まさしく「ロッキー」で活かすしかなったわけだ。

映画の主人公・ロッキーも、体がでかいが、頭が回らない。
ズバリ、スタローンなキャラなわけです。

が、この木偶の坊が、ただただ自分が立派な(=普通の)人間であることを(大して美人に見えない)女のために証明しようと、ただただ体を鍛えて、ただただ試合で奮闘する。


オッサン、涙が止まりませんよ。

栄光でも、金でもなく、小さな自尊心と小さな愛のために、戦う男の姿に、そりゃ、涙が止まりません。


でも、たった一ヶ月程度の特訓で、世界チャンピオンと互角にやりあえるわけないよね。

まぁ勝たなかったから、よしとするか(こういうことで、素直に物語に没頭できないのも、オッサンの特徴)。


ロッキー (特別編)

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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西原理恵子「毎日かあさん(4) 出戻り編」

2007-08-10 07:19:14 | 書評
気がついたら、婆ちゃんが出なくなっている。喧嘩したか?


「旦那さんが、死んだんだよなぁ」と思いながら手にした、西原理恵子「毎日かあさん(4) 出戻り編」。

いつも通り、面白かったです。


今回の特徴としては、…………やはり旦那さんが亡くなったこと。

それ以外としては、「毎日かあさん」シリーズでは珍しく(多分)、海外取材の内容がもりこまれていること。

海外取材は、旦那さんと行っているから、まぁ記念として盛り込んだのかな?


海外のネタも「毎日かあさん」らしく、子供が中心。

もちろん、西原理恵子の行くところですがら、金満先進国ではなく、赤貧途上国。

そこでの厳しい生活をしている子供について語られていますが…………、いつものように、そんなに悲惨さはない。

安易に同情することなく、かと言って、分かった風を装って突き放すこともなく。

日本のガキに向かって、
「あんたら、こんなにも恵まれているんだよ」
と説教をたれることもなく。

海外のガキを見て、
「なんてかわいそうな子供たち」
と感動することなく。

「どんな環境、場所であっても、幸不幸は存在する」
と言いたげな視線。


もちろん、のん気な子供のバカ騒動がメインの「毎日かあさん」に登場する日本のガキに比べたら、圧倒的に、途上国の子供たちは悲惨なのは分かりきったことなんだが。

それでも人は死し、人は生まれるわけだ。


他、西原作品の感想。
西原理恵子「営業ものがたり」
西原理恵子「毎日かあさん(2) お入学編」
西原理恵子「毎日かあさん(3) 背脂編」
西原理恵子「女の子ものがたり」
西原理恵子「ぼくんち 全」
西原理恵子「パーマネント野ばら」


毎日かあさん4 出戻り編
西原理恵子
毎日新聞社

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