和菓子の代表的なものに羊羹がある。それを柔らかくして更になめらかにしたものを、大阪では
「丁稚羊羹(でっちようかん)」と呼ばれるのはご存じだろうか? 浪速の商家で働く、見習いの小坊主さんのことを丁稚と呼んだ時代に、水で薄まった餡液を固めたら、柔らかい羊羹が出来あがったようだ。
起源は諸説あるものの、質素倹約をうるさく言われている丁稚どんが、羊羹を作ったあとの容器・器具などを洗って後始末をすると、
餡子を薄めた感じの液体が残った。捨てるには勿体ないと、寄せ集めた餡子水に余った餡子を足して固めたものが、丁稚羊羹の起源と言われている。
丁稚さんが、実家へのお土産に持って帰ったところ、福井・瀬田などの地元で流行したようだ。今回のご紹介は、そのまま作るだけでは芸がないので、本来ならこし餡で作るところだが、餡子に拘ったオリジナルの
つぶ餡丁稚羊羹をご紹介する。なめらかな中にもツブツブのアズキを感じられて面白い和菓子となった。
■つぶ餡丁稚羊羹の材料(約150㎜×100㎜×30㎜のタッパー)
・グラニュー糖:5~15g
※餡子の甘さで調整
・寒天パウダー:5g
・水:300cc
・粒餡:300g
・塩:ひと摘まみ
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