暁の広場

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熱可塑性樹脂カイデックス。。

2014-12-08 12:30:58 | Weblog

 

何か最近製作スイッチが入ってしまったようです。

以前から気になっていた素材を入手しました。熱可塑性樹脂KYDEXです200℃くらいに加熱すると柔らかくなり自在に変形しさめると固まる。。。

http://www.sekisuiseikei.co.jp/detail/?gid=1&pid=19 積水成形工業

 ナイフシースの材料としては耐水性、強度、製作過程の簡素化といい事づくめです。皮革には無い良さも沢山ありますが好みは分かれるところでしょう。

 購入は通販でも可能です。ご近所のMatrix-AIDA(武蔵野金属工業)で購入しました。素材は厚さ1.5mm 2mm 3mmの3種類。加熱するので厚くなるほど難易度が高くなります1.5mmではこのカモ柄が無く2mmを購入しました。300mmx300mm ¥2057(税込み)

 製作は型紙を作るまでも無く簡単で。。。とは言っても細かいノウハウは沢山

シースの種類は沢山ありますが2枚張り合わせで作ってみました。型押し成形するのは主に上側のシートにしました。

 加熱法:

 ガスファンヒーターの熱風出口付近では全くダメでした。 電子レンジのオーブンモードで200℃余熱から7分位でフニャフニャになりました。ただこの方法はヒーターからの距離が近く焼け焦げこそしませんでしたが端が収縮歪を起こしました。

 800Wヒートガンではちょっと力不足で時間がかかります。ガストーチの遠火でやってみました油断すると焦がすので注意が必要ですがコツが判れば簡単に軟化できます。

 柔らかくなったらナイフに押し当てウレタンスポンジで強く圧迫し型が取れたら冷却します。失敗したら再度過熱しやり直しが効くのがこのカイデックスの最も便利な特徴です。

 ヒルト付近を深めに成形型取りすることでロック機構を作る事が出来逆さにしても抜けないしっかりとしたホールドが可能です。

 上下二枚を接着:

 上下全周を接着するとロック部が強すぎ抜き差し出来なくなります。ホールド圧とロックの強さはヒルト位置から接着固定しない長さで決まります。画像では上側カシメ位置より上を固定していません。調度バネの強さを調節するような感じです。

 カシメを打ちます 塩ビ用接着剤が使えますが強い力が加わると剥離するので安全の為にカシメかボルト締めが必用です。

 外形を成形してベルトクリップとなるよう下側シート先端を加熱し折り返し

 あっという間に完成しました。皮のシース製作に比べると断然楽。。。

 厚さ2mmでは極めて堅牢、、、1.5mmで十分でした

 この素材は応用が効きそうです


皮シース作り コバ処理編

2014-12-06 11:01:58 | Weblog

ナイフメーキング 皮シースエッジ(コバ)処理

 前回エントリーでは大部端折ってしまったので皮シースの最終仕上げについて別エントリーとしました。このエッジ処理はナイフシースに限らず革製品のエッジの毛羽立ちの修理にも使える技です。

 皮革の切断面は吸水しやすい事もありますが毛羽立ちやすく適切な処理をしないと耐久性に影響します。

 1)研磨

  コバ表面をサンドペーパー#240 #400位で滑らかになるよう研磨します。特に角は少しアールが付くよう磨きます。

2) コーティング処理

 これには実に沢山の種類があって水性塗料系やワックス系があります。

定番のトコノールの成分を調べていたら酢酸ビニル。。。木工用ボンドと同じでは?とweb検索したら同様の記事を見つけました。私が気づくくらいだからやってる人いっぱいいるはず。。。

 ナイフメーキング シース製作ではラブレスが好んで使ったといわれる”ヤンキーポリッシュ”なるWAXが有名のようです。何度も使うことのない材料。。。買ってもまた無駄になるような。。。

 売り物になるはずもない製作で自分で使うもの 今回は木工ボンドを試してみました。

 使い方は簡単で木工用ボンドを水で2-3倍に希釈し綿棒と布で塗布し乾いたら磨くだけです。万一凸凹が発生したらサンドペーパー#400で表面を滑らかにして重ね塗りします。

 水で希釈の際着色に水性塗料を混ぜると市販品のようになるかもしれません(試してないけど)

 乾いたら磨くを数回繰り返し完了。。。

   成功成功


ナイフメーキング

2014-12-05 17:19:33 | Weblog

 最初に。。。

 刃物だのナイフだのというと昨今はまるで変態級犯罪者扱いですが普段持ち歩いている訳ではありません。キャンプやら釣りやらBBQにバッグの奥底にしまって使ったあとはまた仕舞って帰ります。特にボート釣りには必需品で過去に雨で霧の霞ヶ浦でボートの船外機スクリューに捨て網が巻きつき立ち往生した際はナイフが無かったら網もロープも切ることが出来ませんでした。海上だったら遭難。。。 合理的要件を満たす必用な場所に行く以外持ち歩かない事が肝要です。特別に興味があるわけでもなく私にとってはハンダごて使って作る電子工作とあまり変りません。

 持ち歩いて街でおまわりさんに見つかると刃長6cm超えでは銃刀法違反で刑法犯。6cm未満では大丈夫と勘違いしてる方もいまだに見受けられますが軽犯罪法違反の疑い。。これは何も刃物に限った事ではなくドライバーや鋏、ワインオープナーなどでも状況によっては捕まります。誰か身元引受人が来るまで返してもらえません。。。どちらも運搬には合理的理由が必要です。

 

 久しぶりのナイフメーキング、電動工具を遠慮なく使える環境になったので10数年ぶりにトライしてみました。ブレードは知人から頂いたものですが結局いちから作るより手間の掛かることになりました。

    

 ブレードは焼きが入っていてヒルトピンも固定用穴も空けられません。どうやってハンドルに固定するんだろう。。。包丁のように打ち込むように作られているようです。それもまた大変。。。

 擬似フルタングとなるようスペーサーを製作する事にしました。これで普通のフルタングナイフのようにハンドルが付けられます。長すぎるタングは高速カッターで切断。。金鋸などでは無理

 現状の形状に合うよう同じ厚さの3mmアルミで外形を切り出し成形します。一部に勘合する凹凸を設けナイフが抜けないようにしました。

 ヒルトの作成 真鍮棒から切り出し成形します。手持ち材料では幅が足りず指掛けが作れませんでしたが。。ヒルトピンが打てませんのでロウ付けで固定しました。

ハンドル材 花梨材を取り付け真鍮ピンで固定し成形します。

ハンドル材の成形とブレードの研磨が終わったらシース作り。。ナイフメーキングではこのシース作りは一体となって行われるようです。

型紙にデザインを描き位置決め

大事なポイントはサドルレザーの厚さと中央の折り曲げしろの考慮です。薄い紙のようには簡単にいかないので多少ゆとりを持たせます。折り返す中心に線を引きそこからブレードに接するなかごの厚さ分を上下に補助線を引きます。

 これは厚いサドルレザーは簡単に鋭角に曲げられないので皮に切れ込み溝を彫りブレードの背に当たる部分を曲げやすくする処置。無理に曲げてしまうとひび割れなどの原因やフォルムを崩す原因となります。

シース本体となかごの2ピースの型を皮に薄い両面テープで貼り(ズレ防止)切り出す部分をケガキます。カッターで切り出し。。。

ベルトループを接着後縫い付け

なかごの接着

淵から5mmにノギスでケガキ線を入れます。皮革用道具は使わず同じくノギスで5mmでマーキング

2mmドリルで穴あけしますが厚さがあるので垂直を保たないと裏側の穴目が乱れるので慎重に

皮革用糸をろうでこすり毛羽立ちと防水対策をします。手持ち糸は細かったのでダブルにして八の字縫いをしました。

必用ならシースを水に浸しナイフを入れ型付けしますが製作したナイフはヒルトが小さいので省略しました。

 縫いが終わったらコバをベルトサンダーで研磨し#400 #800位までサンドペーパーを掛けエッジワックス等で最終仕上げを行います。画像はエッジ端未処理

 

在庫の材料で済ませたので掛かった費用はサドルレザーの切れ端いっぱい¥600のみ

最近のシース作りでは熱可塑性素材カイデックスシートでの製作が流行っているようです。皮革シースは高級感や手触りはいいのですが水に弱く耐久性もイマイチ。カイデックスは加熱して型取りし一気に仕上げる事ができるそうです。試してみたい。。。。


超小型デジタルボルトメーター(DVM)

2014-12-02 11:47:30 | エレクトロニクス

定期秋月電子訪問でお宝を見つけました。

超小型2線式LEDデジタル電圧計 青色¥300 緑色¥250

測定 DC3(2.54)~15V 分解能は10V以下0.01V 10V以上は0.1Vオートレンジです。大きさは表示部23x11x9mm 消費電流は青色10mA 緑色18mA以下 

最大測定電圧20Vへの改造法と抵抗一本が付属しています。

 バッテリーパックにも組み込み可能なサイズで動作電源は被測定側からもらう為に新たに動作用電源を用意する必用がありません。測定したい電源に繋ぐだけで使用できます。自作電源やバッテリーパック、鉛電池のチェックに役立ちそうです。

 フリスクケースに余裕で収まってしまう電圧計・断線(導通チェッカー)を作ってみました。テスターでの測定はこの二つが最もおおくフリスクサイズの測定器があればどこでも持っていける。(果たしてそのような状況があるのかはわからないが。。。。)

最初に測定電圧拡張の改造

測定電圧範囲が15V以下なら改造不要、でもせっかく拡張部品がついてるのでやってみました。

改造箇所は2箇所 VR下のランドジャンパーを開放 プラス電源接続変更、抵抗追加です。ランドジャンパーのハンダを除去する作業が大変。。極小である上に狭い、半田吸引器でやりました。

導通チェッカーはブザーでもLED点灯でもOKどちらも電源を必要とします。今回はボタン電池3Vと自己点滅LEDを同居させました。3VではLED規格から制限抵抗は不要です。テスターリード接続の端子は超小型に見合うようヘッダーピンレセプタルを使用、ICソケットでもOKです。

 

 

単体バッテリー機器への組み込みでは電流を消費するので測定時ONのプッシュスイッチをつけるとよいでしょう。
 

 完成