50Mhz 2ELE キュービカルクワッドを製作しました。 40年以上前アマチュア無線の世界に足を踏み入れた時初めてオンエアしたバンドでとても思い入れがあります。
昨今の50MhzはHFと共に住宅事情からアンテナの大きさの制約で減少の一途。。しかし一旦Eスポなど発生しようものならハチの巣を突いた様な騒ぎに。。。このドラマティックな激変ぶりが50Mhzの魅力のひとつでもあります。初心者にも寛容で古き良き時代のアマチュア無線をひとつ挙げるとすればそれはこのバンドでしょう。

アンテナの製作はアマチュア無線に許されたとても興味深い世界。業務局ではアンテナの変更もままなりません。たかがアンテナされどアンテナ。。無線通信における重要な役割をアンテナが担っている事を理解するのに結構な時間を要してしまうのは最新式無線機のパンフレットの魅力に勝てないのが大きな要因でしょう。
CUBICAL QUADとはその名のとおり立方体の形をしたアンテナで平面で構成される八木アンテナよりは空間占有体積が大きく且つ受風面積も大きい。その特異な形状には愛好者も多く自作愛用者はヨーローッパ、ロシア等に多くメーカー製大型八木アンテナが入手しにくいあるいは経済的理由による事が多い。。。。八木アンテナと双璧を成すビームアンテナだと知る人が少なくなったのは寂しい限りで秋葉原でも通販でも簡単に高性能アンテナを買えてしまう事がアマチュアの技術低下を招く原因ともなっているとは喜ぶべき状況か悲しむべきか?
固定式キュービカルクワッドの製作記事は幾つかありますが今回は移動用に折り畳み式アンテナの設計製作を試みました。折り畳みアンテナについては1979年JA2BKW氏が発表されており今回はこの改良版となります。水平面指向性は2ELE八木程度ですが立方体形状は垂直面指向性に大きく影響し特に電離層に反射するHF帯での威力は八木アンテナを凌駕することは既知の事。。。。
電気的特性 2ELEの場合ループアンテナは50-90Ωで同軸直接給電が可能です。ループアンテナ自身平衡作用があり不平衡同軸給電でも問題が無いことはとても都合が良い事です。エレメント間隔は0.12λ~0.15λで利得最大となり0.2λ程度までブロード。今回は折り畳み機構の制約からエレメント間は長いほうが都合がよく0.2λ120cmで決定しました。
折り畳み機構とするため沢山のパーツを製作する事に


折り畳みの傘の仕組みですが位置関係が複雑でとても骨の折れる作業が続出


可動部分の多さと直角精度を要求され移動用アンテナとは言え組組み立ての手間を考えても固定用アンテナとするのが楽でした。
手間は掛かりましたが何とか完成 展開はとても楽で苦労したかいがあった


調整はブロードで殆ど手が掛かりません 高く上げると高い周波数にシフトする事が知られているので少し低めの周波数で設定 1.1-1.8 (50.1-50.5Mhz)

近所の公園で調整中 たまたま信号をキャッチし交信して頂きビームパターンを取らせて頂きました。


サイドの切れとFB比は抜群でバサっと切れるのはとても気持ちがいいです。特にFBは2エレ八木より優れた特性です。

S7信号がサイドではS0に これぞビームアンテナの魅力!
設営撤収も超簡単、、傘を折りたたむが如し


公園で調整中声をかけられました。車で通過中わざわざ引き返したそうです。。。懐かしいキュービカルクワッドを見てとても懐かしくて引き換えしたと。。。。また公園隣接の某学校からは先生と思しき方が出向かれ声をかけられました。彼も又かつての6mマンでした。パナ6等懐かしい無線機の話題も出て無線談義に花を咲かせました。
春のコンディッションオープンに合わせ移動運用をしてみたいこの頃。。。






