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300B真空管アンプの修理

2013-11-04 14:27:26 | エレクトロニクス

今日真空管のアンプで音楽を聴くということは。。。

 忘れ去られた過去の遺物、化石などと揶揄されながらも真空管アンプは現代においても細々と生き続けています。絶滅危惧種並みであることには間違いがなく少数のマニアがその命の火を灯し続けているのです。

 アナログ  今時なんて隠微な響きでしょうか。。。

聞こえない音を感じる楽しみというのがこの前近代的音響装置の楽しみ方のひとつです。それは目で楽しむ事。。。ヒーターの赤い点灯を見るだけでも真空管アンプの大きな魅力なのです。。。。小難しい屁理屈は後からついてくるもの。。。少なくとも私にはこの視覚が楽しみで箱に入った真空管アンプなんて興味がありません。。。

 自作機が多い中、、10年ほど前エレキットの300Bアンプを入手しました。組み立てKITで動作せず匙を投げた方から格安で譲り受けたものです。電子機器製作では自分の間違いを自分で見つけるのは結構難しくて先入観を持たずシステマチックにチェックする事が必要なのですがこの固体は部品の極性間違いが数箇所ありました。

 300Bはサイレント映画からトーキー映画に移行した初期、映画館でわずか7Wのシングル管で劇場一杯に音を鳴らした歴史的管級。残念ながらオリジナルのWestern Electric製ではなく後年のコピー球ですがその片鱗は伺うことが出来ます。

 メーカー製の真空管アンプの回路はとても自作機の参考になったものです。ヒーターの直流点火平滑回路やB電源のFETを使った安定化、電源投入時のディレイなどにはちょっと驚きました。

 あれから10年程。。。。途中一度音が”ざわつき”電源の平滑コンデンサーを交換しました。今回は不正ノイズとR-chの不調。。。。 もう電解コンデンサー類は寿命を迎えているのでこれを機にほとんどすべてのコンデンサー類と発熱の多い抵抗類を交換してしまいます。

 回路上の初期設定値に近づけるのと音の改善が目的です。

 最近は高圧の電解コンデンサーは需要が少なく秋葉原では高くなりました。。。。

 コンデンサー類は有無を言わさず交換、、、抵抗類は目視点検しながら。。。。R-chの不具合を示すかのようにドライバー管のプレート負荷抵抗が焼け焦げています。 そもそも発熱量が多い抵抗で基板には通風冷却用の穴が開けられているのにぴったりと穴をふさぐように抵抗が取り付けられていました。 

 すべての交換作業が終了して音だし。。。あれっ? またR-chの音が出ていません

6SN7を左右入れ替えてみると今度はL-chが不良。。。真空管の不良のようです。

真空管試験機でエミッションの測定をしたところ所定値は出ていたので恐らくはグリッドが破断しているようです。 コンデンサーや抵抗類を交換したアンプは見違えるように伸びのある音になりました。

 すでに家庭内博物館には入ってるしろもの。。。長く大切に命を繋ぎましょう

 


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