恐 竜 博
特別展示「恐竜博」を見に,上野の国立科学博物館まで行ってきた。あいにくの雨だ ったが,オンラインチケットに日時が指定されているので,やむを得なかった。
中生代の2億年間に地球を闊歩し,隕石の地球衝突によって6千万年前に絶滅した恐竜には,前から興味があったので,国内外の化石標本や復元模型を集めた展示は,多分生涯最後のチャンスと思い切って出かけることにした。
地質年代というのは実感しにくいが,恐竜が活躍した期間の長さは,人類に比べると千倍になる。進化学者が,隕石の衝突がなく,恐竜が生き延びていたら,おそらく知能を発達させて,恐竜文化を作っていただろう,と述べていたのを思い出し,いささか憮然として化石や模型を眺めてきた。
すごいと感じたのが,イタリアで発見された「奇跡の赤ちゃん恐竜の化石」である。スキピオニクスと命名され,白亜紀前期の1億1300万年前の,孵卵後約3週間のものと推定されている。全身が完全な形で発見されたのは極めて珍しいという。
この展覧会を見て,人間とはなんと好奇心の強い動物だろうと思った。しかし,出口に掲げられていた掲示に,恐竜を絶滅させた第五の大量絶滅から,現代は第6の大量絶滅に入っていることが警告されていた。
第5の大量絶滅を,哺乳類や鳥類は地下でしのいだと想像されている。何年か後に,生き延びた動物が,ヒトの化石を発見することなど想像したくない。
恐竜の卵の化石(実物)
奇跡の赤ちゃん恐竜の化石(実物)
王者ティラノサウルス
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