AI裁判官
今朝のテレビニュースで,東大の五月祭において生成AI(ChatGPT)を裁判長とする模擬裁判が行われたことが報じられた。
企画したのは法学部の学生で,会場は満員になっていた。
被告,検察官,弁護人は生の人間が勤め,裁判長の席にはChatGTPが座っていた。
事案は,ある女性が元の交際相手にしつこく追い回されることを現在の交際相手に訴えたところ,その彼は元の交際相手に会って殺してしまったが,その女性は共謀共同正犯に問われるかということだった。
証拠調べや,証人尋問,本人尋問,弁護人と検察官の最終陳述が行われ,得られた判決では起訴事実は認められず,女性は無罪ということだった。
企画した学生たちの話では,このAI裁判官を公平な立場に立たせるために,いろいろな工夫をしたという。例えば,弁護人と検察官の間で,最終陳述を後にした方の見解が判決に反映されることが分かり,裁判官を3人にして,うち二人のそれぞれが最後に聞く陳述をと異なるようにして,3人目の裁判官を含めて協議するようにしたという。
まことに時宣を得た企画であり,立案・実行された学生さんたちに拍手を送りたい。
ひるがえって,この模擬裁判で提起された問題についてどう考えるかと問われると,生成AIを判事とする裁判の実施は受け入れがたいと答える。例えば,AIに一定の価値基準を刷り込ませ,判断に当たらせるとすれば,偏った回答が得られることになるだろう。これは恐ろしいことだ。
人間でなければならない位置に,AIを据えることは禁止すべきであると考える。
マイナポイント
わたしたち夫婦は,ずいぶん前にマイナンバーカードを取得し,5千円相当のマイナポイントを与えられている。
ところが,現在付与されるマイナポイントが,2万円相当であることを知ってから,正直者は損をするのかと,内心悶々としていた。しかし,この差額の1万5千円が申請によってもらえるということを耳にして,昨日町役場に出かけ,めでたく二人合わせて3万円をゲットした。
しかしこのマイナポイント,キャッシュや銀行振り込みでは頂戴できない。あくまで使わせることを目的にしている。
カミさんはスーパーで決済するカードに,わたしはPayPayにそれぞれに振り込んでもらうことにした。
「天網恢恢疎にして漏らさず」である。
コリウス
一つの個体に遺伝子が異なった部位が共存する現象を,怪物を意味するギリシャ語でキメラという。コリウスにはこのキメラがしばしば観察される。コリウスの茎頂にある成長点は3層になっていて,葉はこの三つの層が展開して形成される。右下のコリウスは3層の中央にある部位は黄色,外側2層は緑色の遺伝子が発現している。その上と左下の個体は外側の1層だけが異なる色を呈する遺伝子を持っている。左側の個体は3層がそれぞれ異なる着色遺伝子を持っていると推測できる。
挿し木などによって増殖すれば,このキメラは維持されるが,種子で繁殖すればキメラは解消される。
STOP WAR!