今回の白書対策は、「自立と連帯という理念に即した仕組みである社会保険方式
を採用」に関する記述です(平成28年版厚生労働白書P81)。
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我が国の医療保障制度は社会保険方式を採っている。
社会保険は、病気やケガ、失業など、貧困に陥る原因となる事故に対してあらか
じめ備え、現実にこれらが発生してもそれによって生活困難に陥らないようにする
もので、人々が集まって保険集団をつくり、あらかじめ保険料を出し合い、この
ような事故にあった場合に必要な給付をする仕組みである。
民間保険会社の保険も、加入者で保険料を出し合ってリスクを分担・軽減する仕組み
であるが、例えば病歴のある人など高いリスクを持った人は、保険会社から加入を
拒否されたり、保険料が極めて高額になるため実質的に加入できなくなったりする
ことが起きてしまう。
これに対して我が国の社会保険は、すべての人々のリスクを分かち合うため、法律
ですべての人々に加入を義務付けており、保険料は各自のリスク、例えば病気で
あるかどうかなどにかかわりなく、賃金などの拠出能力に応じたものとなっている。
また、社会保険の財源は保険料が中心であるが、被用者保険では被保険者(被用者)
本人のみならず、被保険者の職場の事業主も負担するのが原則となっている。
さらに、応能負担の見地から、低所得者を対象に保険料を軽減・免除するために、
国や地方公共団体も費用の一部を負担している。
このように、社会保険制度は、保険料を支払った人々が給付を受けられるという
点で、自立・自助という近現代社会の基本原則の精神を生かすと同時に、強制加入
の下で所得水準を勘案して負担しやすい保険料水準を工夫することで、社会連帯
や共助の側面も併せ持っており自立と連帯という理念に、より即した仕組みである
と言える。
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「社会保険制度」に関する記述です。
社会保険の基本中の基本といえる内容です。
社会保険は、その名称のとおり「保険」の一種です。
白書では、まず、その「保険」の仕組みについて記載しています。
社会保険は、民間が行っている「保険」と異なる点がいくつもありますが、
「法律ですべての人々に加入を義務付け」という点も違いの1つです。
この加入の義務づけという点ですが、これについては、
【 13-選択 】
公的年金制度がいわゆる( C )を認めない強制加入の( D )である
ことから、未納・未加入者の増加は放置できない。
という出題があります。
答えは、
C:逆選択
D:社会保険
です。
社会保険制度は、保険事故に遭いやすい人だけが加入すると、「保険制度」が
成り立たなくなってしまいますから、加入する、加入しないを任意に決めら
れるようにはせず、一定の要件に該当したら、強制的な加入にするという
逆選択を認めない仕組みになっています。
社会保険制度の基本的な考え方です。
それと、白書に「自助」「共助」という言葉があります。
これらの言葉は、たびたび、白書に出てきており、
過去の白書では、それぞれの意味を
自助:国民一人一人が自らの責任と努力によって国民生活を営むこと
共助:国民が相互に連帯して支え合うことによって安心した生活を保障すること
というように記述しているものがあります。
また、これらの言葉のほかに、「公助」という言葉もあり、
公助とは、「自助や共助によっても対応できない困窮などの状況に対し、所得や生活
水準・家庭状況などの受給要件を定めた上で必要な生活保障を行うこと」をいいます。
この白書の記述は、いろいろなキーワードが含まれており、選択式で出題しやすい
内容ですから、キーワードをしっかりと確認しておいたほうがよいでしょう。
を採用」に関する記述です(平成28年版厚生労働白書P81)。
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我が国の医療保障制度は社会保険方式を採っている。
社会保険は、病気やケガ、失業など、貧困に陥る原因となる事故に対してあらか
じめ備え、現実にこれらが発生してもそれによって生活困難に陥らないようにする
もので、人々が集まって保険集団をつくり、あらかじめ保険料を出し合い、この
ような事故にあった場合に必要な給付をする仕組みである。
民間保険会社の保険も、加入者で保険料を出し合ってリスクを分担・軽減する仕組み
であるが、例えば病歴のある人など高いリスクを持った人は、保険会社から加入を
拒否されたり、保険料が極めて高額になるため実質的に加入できなくなったりする
ことが起きてしまう。
これに対して我が国の社会保険は、すべての人々のリスクを分かち合うため、法律
ですべての人々に加入を義務付けており、保険料は各自のリスク、例えば病気で
あるかどうかなどにかかわりなく、賃金などの拠出能力に応じたものとなっている。
また、社会保険の財源は保険料が中心であるが、被用者保険では被保険者(被用者)
本人のみならず、被保険者の職場の事業主も負担するのが原則となっている。
さらに、応能負担の見地から、低所得者を対象に保険料を軽減・免除するために、
国や地方公共団体も費用の一部を負担している。
このように、社会保険制度は、保険料を支払った人々が給付を受けられるという
点で、自立・自助という近現代社会の基本原則の精神を生かすと同時に、強制加入
の下で所得水準を勘案して負担しやすい保険料水準を工夫することで、社会連帯
や共助の側面も併せ持っており自立と連帯という理念に、より即した仕組みである
と言える。
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「社会保険制度」に関する記述です。
社会保険の基本中の基本といえる内容です。
社会保険は、その名称のとおり「保険」の一種です。
白書では、まず、その「保険」の仕組みについて記載しています。
社会保険は、民間が行っている「保険」と異なる点がいくつもありますが、
「法律ですべての人々に加入を義務付け」という点も違いの1つです。
この加入の義務づけという点ですが、これについては、
【 13-選択 】
公的年金制度がいわゆる( C )を認めない強制加入の( D )である
ことから、未納・未加入者の増加は放置できない。
という出題があります。
答えは、
C:逆選択
D:社会保険
です。
社会保険制度は、保険事故に遭いやすい人だけが加入すると、「保険制度」が
成り立たなくなってしまいますから、加入する、加入しないを任意に決めら
れるようにはせず、一定の要件に該当したら、強制的な加入にするという
逆選択を認めない仕組みになっています。
社会保険制度の基本的な考え方です。
それと、白書に「自助」「共助」という言葉があります。
これらの言葉は、たびたび、白書に出てきており、
過去の白書では、それぞれの意味を
自助:国民一人一人が自らの責任と努力によって国民生活を営むこと
共助:国民が相互に連帯して支え合うことによって安心した生活を保障すること
というように記述しているものがあります。
また、これらの言葉のほかに、「公助」という言葉もあり、
公助とは、「自助や共助によっても対応できない困窮などの状況に対し、所得や生活
水準・家庭状況などの受給要件を定めた上で必要な生活保障を行うこと」をいいます。
この白書の記述は、いろいろなキーワードが含まれており、選択式で出題しやすい
内容ですから、キーワードをしっかりと確認しておいたほうがよいでしょう。