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独り視聴者委員会~ジャンキードラマ

2017年08月05日 | 雑記帳
 バカリズム…本当にこの人は多才だなあと思う。発想力に関しては、いわゆる芸能界ではピカイチと言ってもいいだろう。現在、クール遅れで深夜に放送されている『架空OL日記』という番組もちょっと観始めたら、ついだらだらと付き合ってしまった。まるで超定番スナック菓子のようなジャンキーさ(笑)がある。


 番組解説はこちら↓
 「架空OL日記」はバカリズムが2006年から3年にわたり、OLになりすまして更新していたブログ「架空升野日記」をまとめたもの。OLの「私」が、同僚のマキちゃんや後輩のサエちゃん、頼れる先輩の小峰様たちと送る、ありもしない日常が淡々と綴られている。ドラマ版の主人公は、バカリズム演じるちょっとズボラなOL・升野英知。原作と同じく勤務先の更衣室や休憩室、仕事帰りに立ち寄る駅ビルなどで、マキちゃん、小峰様、サエちゃん、酒木さんらと繰り広げる他愛ないやり取りが描かれる。
~「ちゃんねるレビュー」より



 内容のほとんどは「女子トーク」。そこに垣間見る「人臭さ」が惹きつける。大きな事件なし、驚くほどのどんでん返しなし。解説では「ありもしない日常」と書かれているが、実は「あるあるネタ」をドラマ形式で展開すると言ってもいい。トークに込められる女子の気持ちを、バカリズムが見事にナレーションする。


 「たわいない」は「たわい」が「無い」こと。「たわい」とは「思慮分別」「確固とした態度や考え」を表す。そこから距離をとらなければ生きにくい現状だから、視聴者にウケるのだろう。しかし当て字とはいえ「たわい」とは「他愛」。結局わが身しか考えない、そんな個が投影されているといえば、少し言い過ぎか。


 重箱の隅をつつくように「架空OL」を分析すれば、狭い世界観だと気づく。例えば後輩が貸してくれたコミックがあまりに大量で、いやいや持ち帰るシーンがある。率直に言えないことや、分割する手立てを講じないのは、他者との同調から逃れられない日常だろう。意識せず背負っているものの、あまりの重さよ!

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