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サンタに祈ったこと

2020年12月23日 | 教育ノート
 町広報の原稿締切が近づいていた。ひと月前に仕上げるので今回は2月号。今年度は6月から始めもう9回目となる。館の蔵書紹介をメインにしながら、気ままに書かせてもらっている。一応の構想はもっていたが広範囲な分野を包括する力量はなく、いよいよ手詰まり感も出てきた。そこで思いついたのが国語辞典


 どこの図書館にも辞典類は豊富に揃えられているだろう。ただし多くは「禁貸出」であり館内閲覧のみとなる。まあ「辞典を読む」という奇特な者はかなり少数だろうが、そこに見出せる価値を知らせることは意義があると考えている。そんなことを思うのは、やはり自分自身の教員時代の実践があるからとも言える。


 これは学級担任時代も多少あるが、校長になってから取り組んだ印象がより強い。残っているはずだなあと検索してみたら、確かにあった。深谷圭介氏の「辞書引き」実践に刺激をうけ、立命館小学校の研修会などに参加しつつ構想を練ったものだ。小規模校だったので、篤志家による図書費の寄付を全部使わせてもらった。

 国語辞典に頬ずりして


 その後の授業の様子も楽しそうに綴っていた。その後2年勤めたので、実際に子どもたちの成長の跡も見ることができた。驚くべきと形容していいほど、スピード感を持ち辞典を操る子も出てきていた。もちろん、各担任の指導のよさに支えられてだが、継続的な刺激を与え続けた(と思う)この実践は満足できる。


 結局広報に辞典の薦めは記したが、そんな思い出話は必要ない。少し感傷に浸っただけか…と思っていた矢先に、当時の子どもと偶然再会する。図書館を訪問した某学校の講師として勤務しているという。学習・運動共に優れた子で印象深い。こういう若者に県の教員として残ってほしいと痛切に願う。サンタに祈ろう(笑)


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