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桜と絵本と豆乳と

泡沫の記~皐月2

2013年05月21日 | 雑記帳
 BSで放送されていた『青い鳥』という映画を観た。原作本は読んでいるが、吃音の教師役を阿部寛がなかなかの存在感で演じていた。ただ、ストーリーの背景はずいぶんと隠されたままだった。主人公の経歴など想像に頼らせるようなつくりである。「伝われば幸運」というセリフがあったが、それなのかと思った。



 近くの山では若葉が萌え始めていて、実に気持ちのいい季節だ。秋の紅葉よりも個人的には好きだ。期間が短くなかなかシャッターチャンスには恵まれないが、今年も少し残してみた。「青紅葉」「芽吹き紅葉」というのは、もみじだけを表わすわけではない。教科書に出ている「山したたる」はもうちょっと後か。
 http://spring21.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-2492.html


 横浜市の待機児童がゼロになった話題は、行政の一つのあり方を強く考えさせられる。もちろん予算を1.5倍にしたことは大きいが、それ以上に担当した職員たちがニーズを汲み取り、場所選定をしたり運営方法を工夫したりしたことが推進の要だろう。全てに通用できるとは言わないが「利用者目線」感覚の証左だ。



 夕方の田圃に水が湛えられて眩しい。ある意味では収穫期よりも、この国の豊かさを感じさせる季節だ。今読んでいる『放射能に抗う』という文庫は、福島県のある農業集団のことを描いている。「世界一うまい米をつくる」という志は、やはりこの国でなければ生まれない…そんなことを思わせてくれる風景である。

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