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基本はシャベクリ

2010年02月26日 | 雑記帳
 自ら「ウザくない?」を連発する芸人あべこうじが、見事にR-1グランプリをとった。
 今までのネタはあまり笑えなかったが、今回はなかなか冴えた出来だったと思う。

 翌日の新聞(地方紙)に、そのネタまで書いてあったことに、少し驚く。その部分を引用する。

 決勝であべは「ディズニーランドに行く」という言葉も、言い方一つで全然変わるというネタで、愛人役などを巧みに演じ、1回目の上位3人で争った最終決戦では「ドレミの歌」の歌詞にケチをつけ、すべて食べ物絡みの歌詞に変えるネタを緩急自在にしゃべりきり、会場を沸かせた。  
 
 芸能欄ではないのに、漫談の中味まで踏み込んだのは初めて見た気がする。

 ちょっと興味がわいて検索してみたら、R-1は「詩のボクシング」にヒントを得て始められたこと、Rは落語ということなど、考えてみなかったことなどもあって面白い。

 5年ほど前から見ているが、今までの中で自分が秀逸だと思ったのは、M-1に輝いた徳井が参戦してピン芸を見せたときだ。まさに時の勢いを感じた。独特の妄想ぶりは素晴らしいの一言だった。
 結局同点決勝で、なたぎがグランプリとなり、一つの時代が始まった?ことになるわけだが…。

 いずれフリップ芸にしろ、一人コントにしろ前とは比べものにならないほど、小道具が使われ、音楽化され、視覚化されてきている。教室で使えそうなヒントもたくさんあるように思う。

 しかし、結局もとになるのは、シャベクリである。

 言葉の表情をとらえる、言葉の繰り返しから連想させる、それらを緩急取り混ぜて聴かせる、聴衆を引きこむ…今回も手ぶらのあべこうじが、ひたすらシャベクル姿が評価されたのは、とても喜ばしいことだ。

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