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方向性を決断する場

2018年09月27日 | 読書
 もはや懐かしいというより、古い話か。

 ロシアWカップサッカー日本代表の西野朗監督は同年代である。
 直前のああいうゴタゴタもあり、前評判は悪かったが、そういう時に結構日本チームは活躍するので、まあジンクス通りとも言える。
 西野監督はやや寡黙な印象もするが、某雑誌のインタビューを読んでいたら、ああこれと思ったことがあった。


Volume117
 「ミィーティングでは戦術ボードを使って、選手に見立てた磁石を動かして意見を言うが、各自の主張はいつもボードの上では成り立ってしまう。だからこそ、方向性の決断はミィーティングではなく、ピッチの上で出すようにしていた。」


 とっさに思い出したのが、学校にいた時分の指導案検討会のことだ。
 個人的にその検討会は優先順位が低く、よく研究体制の中で持ち方について議論した。
 秋田大学の阿部昇教授とも何度かそうした件について話したことがあった。

 もちろんその意義は認めるが、検討会自体をうまく機能させることが目的になってはいけないといつも思っていた。



 「方向性の決断」は授業者が、授業の中で定めていくことだ。
 そのための一つの準備として、指導案作成があり必要に応じて検討会がなされる。
 さらに言えば検討は、授業者の願いや力量が考慮されなければならない。

 その意味で明確な筋道なしに検討会を行うことは危険な要素を持つ。
 混乱を招き、時間の浪費になることもある。

 自分なりに会設定を前提にして、持ち方のプランを示したこともあったが…その有効さは限られていたようにも想う。


 ピッチの上で判断する力を高めていくために、プレーヤーの準備は質、量の双方から支えられなければならない
 ボードは手段であり、それ以上でもそれ以下でもない。


 今頃になって思い出すのは、そうした内容と時間管理について悔いが残っているのかな。