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本質を見抜く眼

2015年06月18日 | 読書
 【2015読了】56冊目 ★★★★
 S11『大西流 授業の見方 』(大西貞憲・玉置崇  PLANEXUS)

 この本については「授業を見抜く三つの原則」と題して、感想をアップしている。
 総括的に書いたことであり、その見方は今も変わらない。いい本だ。

 今回は個別に目が止まったところをメモしながら考えてみる。

 「授業力を高める管理職のリーダーシップ」という項目がある。
 多くの学校を参観される大西氏が、好例として挙げていることをキーワードとしてまとめれば、以下の通りである。
 
 ・現状把握
 ・成果の発信
 ・課題の明確化
 ・教師自身が学び合う仕掛け


 自分は半分程度しか出来ていないと反省する。 
 「場づくり」「ポジィティブな評価」をもっと意識するべきと思う。
 できない言い訳は数々あるが、これもできることから。

 「グループ活動の見極め方」が三点にわたって記されている。
 つまり、活動前、活動中、そして活動後である。
 いろいろな研究があり、重なる部分も多いがこれほどすっきりまとめられているものはそうはないだろう。

 活動前のキーワードは「必然性」「問いかけ」「育てたい子ども像」
 活動中は「見渡す」「見極める」
 そして、活動後は「つなぐ」「触媒」…といったところだろうか。
 教師がとかく陥りがちないくつかの点について振り返させられる。

 教師が「ねらいとの整合性」を持って「関わり方のコントロール」ができるかどうか、一つ一つの教材研究、授業行為に当てはまることだ。

 全国的にも数多くはいないだろう「学校経営や授業に関するアドバイザー」の眼は、やはり本質を見抜いていると今回も感じた。