すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

好意性のわからぬ私へ

2015年06月03日 | 雑記帳
 指導案検討会で目にした指導案に、見慣れない言葉を見つけた。「好意性」。見慣れないというより、初めて目にしたと思う。使われ方は好き嫌いの人数分布である。検討の本筋から外れるのでその場では口にしなかったが、終わった後に詳しい職員に訊ねてみた。すると体育科の指導案では見かける表現であるらしい。


 まず、辞書を調べてみる。「好意性」そのものはない。次にネットで検索をかけてみた。「好意性」そのままの言葉では1ページ目ではヒットしない。「好意性 文科省 体育」ではどうか。一つだけ体育関係のadf文書が見つかった。それ以外のいわゆる公的文書にはないようだ。もう一度「好意性」だけで検索してみた。


 2ページ目に「好意性とは」とずばりそのままが出ているではないか。おおうっと思って開いてみると…。どうもこれが心理学用語的な解説で、最初の検索で多く出てくる「好意の返報性」などと関連を持っている文章のようだ。どうも「好き嫌い調査、分布」とはあんまり結び付かないような気がする。再び辞書へ。


 「好意」の意味は②「好きな気持ち。親愛感」ということだ。とすれば「性」がポイント。複数ある意味の中では②「物事のたち・傾向」ということか。例語として「性能・急性・酸性・可能性」がある。可能性をもとにすれば「度合」という意味も導きだせるはずで、好意の傾向、度合であればこの熟語は成り立つ。


 では「好意度」では駄目なのか。「好感度」だったらよく使うが、跳び箱運動の好感度でもなかろう。かといって好意性が的確だとも言われない気がする。ラーメンの好意性やイチローの好意性ではピンとこない。最後に類語辞典。候補として「好み」「好尚」「趣味」「好悪」。いずれもずれる。「好意度」が合うと思うが。

 (好意度は検索でヒットした。主として広告用語らしい)