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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



サッカー天皇杯・決勝
広島 0対2 鹿島
2008/1/1 NHK総合

他力で、2007年Jリーグの王者となった鹿島アントラーズが、広島に完勝して、王者の実力を証明した。とくに、小笠原が十二分にその存在感を示した試合だった。

好守の両面で完全に試合をコントロールしていた前半はもちろん、やや広島ペースになった後半も、鹿島の攻撃には緩急のテンポがあり、鹿島の守備はほぼ鉄壁だった。その中心には、常に小笠原がいた。試合後のインタビューへの応対も含めて、この試合で、あらためて小笠原の成長を感じた。

鹿島の攻撃に多く見られた大きなサイドチェンジには、必ず小笠原がからんでいた。先制点のきっかけとなったサイドチェンジを受けたのは小笠原だった。この試合、小笠原にボールが渡ると、鹿島の選手が瞬時に攻撃モードに切り替わった。ゴールに向かって動き出せば、小笠原から好パスが来ると信じていた。一方、前線からの積極的な守備網をはってボールを奪う場面や、逆襲狙いの広島の速攻の芽を摘む場面には、ほとんど小笠原がいた。

2007年シーズンの最後の試合となる、天皇杯の決勝で、シーズンを象徴するサッカーを見ることができた。それは、若手とベテランと、イタリアから戻ってきた小笠原がうまく調和したサッカーだった。勝ち続けることで、自信を膨らませたサッカーだった。

一方、来季J2が決まっている広島は、決勝進出におおきく貢献してきたエース柏木を出場停止で欠いていた。広島の、そして北京オリンピック代表の核である、王子・柏木なくして、王様・小笠原が君臨する鹿島に勝てるはずはなかった。


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