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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



日本対イラン(代々木第2体育館)

8月にFIBAバスケットボール世界選手権を控えてるため、取材陣の数はとても多かったが、観客席は満員とはいかなかった。しかし、試合が進むにつれて、日本を応援する声は大きくなった。そして、スタンドの声援が大きくなるにつれて、日本のリードも広がり、72対62で日本が快勝した。

日本対イランの顔合わせとなったキリンカップバスケットボール2006は、1勝1敗で、2006年7月22日に第3戦がおこなわれた。

第1ピリオド、ファウルを受けた折茂がフリースロー2本を、そして網野が速攻からダンクを決め、出足は日本のペースとなった。一方のイランは上背と幅のあるセンタープレーヤーを中心に、Gのサマン・ベイシ(6番)が果敢にペネトレーションを仕掛け、徐々にペースをつかむ。しかし、第1ピリオドは、網野の活躍で日本が18対13と5点差でリードを奪った。第2ピリオドの日本は、第1ピリオド途中からのイランの2-3ゾーンディフェンスを崩しきれず1点差に詰め寄られた。前半の日本は、パスミス、キャッチミスなどのターンオーバーが多く、もうひとつ並みに乗れなかった。イランもファウルが多く、凡戦の様相を呈してきた。

後半の第3ピリオド、日本のディフェンスがイランを自滅させた。しつこいマンツーマンディフェンスは、イランのチャージングを誘発し、精神的にもイライラを募らせた。イラン選手が審判に何かとクレームをつける姿が目立つようになり、攻守にプレーが荒くなった。イラン6番サマンのプレーだけが日本にとって危険だった。しかし、結局、第3ピリオドで日本が10点差をつけて、勝負ありとなった。

この日の日本は、高い集中力を維持し続けたディフェンスと内外両面での網野の攻撃力が光っていた。また、途中交代出場したC山田、G柏木のがんばりも素晴らしかった。序盤に多かったターンオーバーを減らし、攻撃面でセンター陣が力強いプレーを見せてくれていれば、もっと楽な試合運びができたはずだ。

世界選手権まで約1ヶ月。参加するすべてが日本よりも実力が上となる厳しい大会である。そのなかで、日本がどんな戦いを見せてくれるのか。正直なところ、勝敗よりも、この試合で網野が何度か見せてくれたような、1対1での勝負をどんどん挑んでいくような、チャンレンジする姿勢をひとつでも多く見せて欲しいと思う。

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