決勝戦:イタリア対フランス(NHK-BS)
堅守で勝ち上がってきたイタリアとフランスが、互いに攻撃的で魅力的なサッカーを見せてくれた決勝戦の前半だった。
前半7分、ジダンのPKでフランスが先制したことで、守りあいが予想された試合が攻め合いの様相を呈した。そして、前半19分、早くもイタリアがピルロのCKにマテラッティが頭で合わせて同点とした。その後、前半はイタリアが優勢に進めるも、1対1のまま同点で終わった。
後半は、序盤からフランスのペースで進む。前半、攻撃的だったイタリアは、ただ守るだけのチームになっていた。イタリアが引きすぎるため、最終ラインからのボールがことごとくフランスの中盤DFにさらわれてしまう。しかし、そのボールを際どいところまではこぶものの、フランスはゴールを奪うことはできない。
決勝戦は膠着状態に陥る。両チームとも攻撃的な選手を交代出場させるが、得点を奪うことはできなかった。後半途中からは、完全に消耗戦になってしまった。延長、そしてPK戦がみえてきて、結局、そのとおりとなった。
そして、過去3度あったW杯のPK戦で勝てなかったイタリアが、4度目にしてようやくPK戦に勝った。イタリアとしては4度目となるW杯の獲得となった。
名将リッピを監督に迎え、これまでのイタリアのイメージにはない攻撃的なチームとなっていたイタリアだった。しかし、ドイツW杯でのイタリアの勝因が、イタリアらしい鉄壁な守備にあったことは、誰の目にも明らかだった。とくにカンナバーロやガットゥーソらの、どちらかというと小柄な選手の守備での活躍には心うたれるものがあった。
美しく守り勝ったイタリアは、W杯優勝に十分に値する素晴らしいチームだった。
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