巨匠ほど作品に対して真摯な態度で臨む。
そしてこのフルートの巨匠は何処か「旅人」に見える。
トラヴェルソ
(バッハ時代のフルートで現在のフルートの原型)の
世界的第一人者、バルトルド・クイケン氏の演奏を聴いて
上のようなことを思った。
決して作品を完全に我が物にしたという演奏ではない。
常に初めて演奏に臨むような態度で
演奏前に楽譜を見る。
そして第一音が響く。
バルト(氏の愛称)はその響きを
僅かにいる2階席の人々に届けるかのように吹く。
まさに「バッハからのメッセージ」を我々に届ける。
弦楽器奏者と比べて管楽器奏者というのは
ソロ的要素が強いためか「孤高」を感じる時がある。
バルトがまさにそうだった。
「笛吹き」というのは気持ちのおもむくまま、
あちらこちらと行っては木陰で笛を響かせる。
「自由」という言い方も出来なくはないが、
「自由」よりもより何か運命を背負わされた
「孤高」を感じる。
そしてその笛の音は時に寂しい。
勿論伴奏のチェンバロとの息は合っている。
しかし単に伴奏と合っているか否かということではなく、
「笛吹き」は笛を一本持って何処でも
自らやバッハからのメッセージを伝える。
テクニック論は言うに及ばずである。
しかし不安定な楽器であるトルヴェルソが
よくもあんなに均質でかつふくよかな音色が
出るものだと感心した。
ちなみに既知の方も多いだろうが、
氏は現代の古楽の第一人者である
クイケン兄弟の一人である。
2008年2月3日(日)の加古川カトリック教会は
まさに「バッハからのメッセージ」と
バルトの音楽に包まれていた。
演奏者
トルヴェルソ:バルトルド・クイケン
チェンバロ:エヴァルト・デメイエル
曲目
オール・バッハ・プログラム
○フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1034
○フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816
○フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV1035
○フルートのための無伴奏パルティータ イ短調 BWV1013
○フルートとオブリガードチェンバロのためのソナタ ロ短調
BWV1030
そしてこのフルートの巨匠は何処か「旅人」に見える。
トラヴェルソ
(バッハ時代のフルートで現在のフルートの原型)の
世界的第一人者、バルトルド・クイケン氏の演奏を聴いて
上のようなことを思った。
決して作品を完全に我が物にしたという演奏ではない。
常に初めて演奏に臨むような態度で
演奏前に楽譜を見る。
そして第一音が響く。
バルト(氏の愛称)はその響きを
僅かにいる2階席の人々に届けるかのように吹く。
まさに「バッハからのメッセージ」を我々に届ける。
弦楽器奏者と比べて管楽器奏者というのは
ソロ的要素が強いためか「孤高」を感じる時がある。
バルトがまさにそうだった。
「笛吹き」というのは気持ちのおもむくまま、
あちらこちらと行っては木陰で笛を響かせる。
「自由」という言い方も出来なくはないが、
「自由」よりもより何か運命を背負わされた
「孤高」を感じる。
そしてその笛の音は時に寂しい。
勿論伴奏のチェンバロとの息は合っている。
しかし単に伴奏と合っているか否かということではなく、
「笛吹き」は笛を一本持って何処でも
自らやバッハからのメッセージを伝える。
テクニック論は言うに及ばずである。
しかし不安定な楽器であるトルヴェルソが
よくもあんなに均質でかつふくよかな音色が
出るものだと感心した。
ちなみに既知の方も多いだろうが、
氏は現代の古楽の第一人者である
クイケン兄弟の一人である。
2008年2月3日(日)の加古川カトリック教会は
まさに「バッハからのメッセージ」と
バルトの音楽に包まれていた。
演奏者
トルヴェルソ:バルトルド・クイケン
チェンバロ:エヴァルト・デメイエル
曲目
オール・バッハ・プログラム
○フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1034
○フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816
○フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV1035
○フルートのための無伴奏パルティータ イ短調 BWV1013
○フルートとオブリガードチェンバロのためのソナタ ロ短調
BWV1030
ほんとうにすばらしい演奏でしたね。
同感です。
投稿者Tではなく、Yでした。