小牧徳満さんの作品展「木霊は語る」(2020年8月13日~23日)を神戸・元町のGALLERY 301(ギャラリー サンマルイチ)でみました。
「木霊」は「こだま」。「霊・魂(たま)」と「玉」は同語源だそうですが、小牧さんはいろいろの木の枝から優しくもなまめかしい玉の形を彫り出していきます。
中空に横たえられた細枝も、切ってきた枝をそのまま飾ってるのかしらと思ったら、よくみると先端が丸く削り出されています。
しっかりとした枝から、頭を思わせる形が首を伸ばし、不思議なことに目としか思えない位置に二つ節がついている作品があります。まさにいま突然、目というものを与えられ、それをいっぱいに見開き、驚いた様子でそこから外界をのぞきこんでいるといった表情。
隠れていた魂が、それも形のないものとしてではなく、魂の器官というべきものとしてえぐり出され、露出させられている、とても触覚的な作品たちでした。
さて、驚きの表情で世界に目を見張っているその「木霊は語る」という作品。スモークチーズを連想したのですけれど、つややかな樹皮と、きめ細かでいかにも滑らかなその断面に、カリンの木というのはきれいなものなんですねと思わず尋ねました。そのときの、小牧さんの生き生きとした様子――
カリンの樹皮の独特の色合い、木材としての特徴について、好きで仕方ないというふうに話してくださいました。
作家というのは、まずもって素材そのものを偏愛する人々なのでしょう。
「木霊」は「こだま」。「霊・魂(たま)」と「玉」は同語源だそうですが、小牧さんはいろいろの木の枝から優しくもなまめかしい玉の形を彫り出していきます。
中空に横たえられた細枝も、切ってきた枝をそのまま飾ってるのかしらと思ったら、よくみると先端が丸く削り出されています。
しっかりとした枝から、頭を思わせる形が首を伸ばし、不思議なことに目としか思えない位置に二つ節がついている作品があります。まさにいま突然、目というものを与えられ、それをいっぱいに見開き、驚いた様子でそこから外界をのぞきこんでいるといった表情。
隠れていた魂が、それも形のないものとしてではなく、魂の器官というべきものとしてえぐり出され、露出させられている、とても触覚的な作品たちでした。
さて、驚きの表情で世界に目を見張っているその「木霊は語る」という作品。スモークチーズを連想したのですけれど、つややかな樹皮と、きめ細かでいかにも滑らかなその断面に、カリンの木というのはきれいなものなんですねと思わず尋ねました。そのときの、小牧さんの生き生きとした様子――
カリンの樹皮の独特の色合い、木材としての特徴について、好きで仕方ないというふうに話してくださいました。
作家というのは、まずもって素材そのものを偏愛する人々なのでしょう。
(takashi.y)