我がBible~『ADLIB紙』(#208)

2007年05月01日 | soul,r&b
1976年の事である。姉が持ち帰ってきた一枚の洋楽Single EPが私の人生を決定づけることになろうとは!


当時はナウでヤングの間でDiscoが大流行!

Wild and PeacefulWild and PeacefulKool & The Gang Polygram 1996-03-19 by G-Tools



Original Musiquarium IOriginal Musiquarium IStevie Wonder Polygram 1992-03-09 by G-Tools


私の姉も当然のごとくDisco通いをしていた。今時なら大学生がclub通いをするのと一緒である。ハコの規模は違うがDiscoがClubと名前を変えただけのようなものである。その時DiscoでよくかかっていたのがStevie WonderのSuperstition、You Haven't Done NothingやKool&The GangのJungle Boogie、Funky Stuff、Hollywood Swinging、Love And Understanding等である。(まだこの時点で私はこれらを知らない)




hidekichiが聞いたSoul第一号!何とリーダーが白人であった!



The Best of KC & the Sunshine BandThe Best of KC & the Sunshine BandKC & the Sunshine Band Rhino 1990-06-12 by G-Tools


その中でもお気に入りがK.C.&The Sunshine Band / Sound Your Funky Hornであり、そのEPを購入して実家の小樽に持ち帰ってきた。

姉は私にそのEPを見せびらかすと、自慢げにDiscoの話をしながらレコードプレイヤーに乗せてかけた。姉が短大生、私は中三であったし男と女の差もあったから嗜好的にはまるで大人と子供である。




そしてそのイントロが流れるや、衝撃~!



当時はインターネットなどあるわけも無く、新譜の情報さえなかなか入って来ない。ましてや北海道のド田舎に住んでいたのである。皆さんご存知の『Soul Train』はもちろん毎週チェックしていたが、情報が一番早いのはやはりラジオである。当時SoulやDiscoをタイトルをつけた番組がいくつかあり、チェックしていた。その中でも『糸居吾郎』さん(故人)のキザなトークが異彩を放っていた『Soul Freak』がお気に入りだった。関東圏のニッポン放送の番組であったのでノイズが多くて大変だったが、やはり毎週チェックしていたものだ。

さて、その当時Soul系の雑誌はあったのか?

音楽雑誌では歌謡曲やフォーク/ニューミュージック系の雑誌は結構あったものの、Rock系にミュージックライフ、音楽専科があり、Jazz系ではスイングジャーナルがあった。しかしSoul系の雑誌は皆無であった。
唯一スイングジャーナルの増刊号として創刊されたのが『ADLIB』紙である。'73年秋号として出された第一号は当時Electric化バリバリであったMiles Davisのすべてと言うタイトルであった。多分当初はJazz-crossover(後のFusion)を中心にElectric化していくJazzを取り上げていく趣旨だったのであるが、70's中盤にはSoul/Disco系中心雑誌になって行った。

    
創刊号Miles Davisのすべて   第二号の表紙はなぜか『鬼太郎の               オヤジ』であった?

私が初めて『ADLIB』を買ったのは'77年春号であった。量が半端でないのでしまい込んでいるため残念ながら下の画像しか公開できないが、'76年以前のものは古本屋で入手したものである。当時まだドルが一律360円であった時代であるのに750円もしたのだ。私の月のお小遣いは3000円~5000円であったことを考えてみて欲しい、さらにシングルEPが600円、LPが2500円~2800円したのだからとても高価であった事が解るだろう。



80年には季刊から月刊に出世するのだが、Soulの人気が衰退していくと共にFusion系の記事が多くなって行った。'84年までは買い続けていたが、ついに買うのを止めた。それまでは本当にBibbleと呼べるほどにお世話になったのである。

Soul/Crossover、Black Roots等の新譜、名盤紹介はもちろんの事、当時日本で唯一本場のSoul/FUNKのLiveが聞けた店、『赤坂MUGEN』の情報等も書いてあったり、Discoダンス大流行りだった当時はステップ解説があったり、音楽に留まらず黒人のスラング解説コーナーがあったり、毎回黒人文化を紹介する記事がったりと非常に勉強になったねえ。





『SOUL TRAIN』、『ADLIB』が数少ない私の教科書であった。


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11 Comments

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ナウでヤングな・・・ (Kaz)
2007-05-01 17:23:06
Disco通い。やっぱりやってたんですね。
行ってない筈はないと思っていました♪

この頃の人たちって、皆さん普通にSoul Dance上手いですよね~!!
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ですこ (hako-sun)
2007-05-02 01:09:01
今は、正統派コーラス物や甘甘スイート系ばかり聞いていますが、当時は乗りのりのダンス系ばかり聞いていました。お金ががなかったのでもちろんEP盤ばかりです、しかし当時の邦題は今考えると恥ずかしくなるようなタイトルが多かったなあ~。大学当時は札幌にカルチェラタンとか釈迦曼荼羅などのディスコが沢山ありました。
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Kazさん (hidekichi)
2007-05-02 01:52:09
俺の高校時代は田舎だった事もあってディスコ通いなんかしてないさ。姉が当時よく行ったって事さ。

でも大学の時もそんなに行かなかったな。

ただSoul Trainで見てたから目は肥えてたよ。
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hako-sun (hidekichi)
2007-05-02 02:00:45
カルチェラタンに釈迦曼荼羅!そいつは懐かしい!!!

極めつけはTavaresの『ディスコ一直線』、これは当時流行ったマンガの『東大一直線』のイラストが書いてあり、メチャ間抜けなジャケなのです。『Soulこれっきりですか?』とか『Discoお富みさん』とかは企画物ですが、Tavaresは歌下手だけど普通にまじめにやってたのでひどいタイトルには閉口しちゃいますねえ。

今度マヌケなジャケ特集しちゃおうかな?

80~90'sは結構Sweet系聞いてたしたくさん買ったけどねえ、最近はFUNK系の復刻が多くてねえ。
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ジャケ (めめ)
2007-05-02 19:46:32
マヌケなジャケ特集、見たい!
hidekichi先生のブログには、色々なジャケが登場するけれど、ジャケって面白いですね~。
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おおおおーーー (sole)
2007-05-03 11:40:09
ADRIB懐かしい~
買ってました買ってました。
この本のおかげで黒さに磨きがかかりましたもん!
それに浪花女に、「赤坂MUGEN」情報は楽しみの一つでもあったし!ディスコでおどりた~い♪
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めめさん (hidekichi)
2007-05-04 00:54:31
マヌケなジャケ特集は今月中にアップッしちゃいますよ!
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soleさん (hidekichi)
2007-05-04 00:58:23
やっぱ買ってましたか!

私は季刊の頃はマジで学校の教科書にはアンダーラインなんてひいていないのに、ADLIBにはたくさんひいてあります。

soleさんは踊り狂ってたんでしょうなあ?
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そのとおり (sole)
2007-05-05 00:25:54
ご想像の通りでございます
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SOUL ON (Imagoo)
2007-05-07 10:00:58
・・・はまだ創刊されてなかったんですよねぇ。

アドリブは80年代に入ってから読んでました。。。
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