平成19年8月16日(木)酷暑 国内最高気温を74年ぶりに更新,40.9度(多治見市)
様々なことがあった1日。おのおのの人生の1里塚。
平成19年8月15日(水)酷暑 終戦記念日
私の伯父は先の大戦中,21歳で一兵卒として亡くなってる。いわゆる水漬屍である。
今日は終戦記念日,政府主催の全国戦没者追悼式の参列者のうち戦死者の親御さんは,ついに1人となったとの報道があった。その方は,101歳になる松岡コトさんであるという。なくなった息子さんはやはり21歳で,帝大からの学徒出陣であるという。
戦争は避けねばならぬ,しかし,念ずればそうなるというものではない,歴史の真理に裏付けられた確固としたと政策が必要なのである。口先だけの平和擁護はなんにもならない。それが2007年夏現在の政界情勢である。
なお,今日も酷暑,全国の40以上の観測所で40℃超,またはそれに近い気温を記録した。週末には平年値になるらしい,そうであって欲しい。雨も欲しい。
平成19年8月14日(火)
久しぶりにNHKスペシャルをしっかり観た。『パール判事は何を問いかけたのか』である。
歴史好きな人にとっては,パール判事=東京裁判で無罪を主張したインド人判事,というのは常識。古くは田中正明氏の『パール博士の日本無罪論』(今年,小学館文庫で再刊)という本もある。昨年は『東京裁判「パル判決書」の真実』という本も出された。
パール判事とその判決書に対し,冷静で公平に議論することができるようになった証左であろうか。
さて,テレビではパール判事とオランダのレーリンク判事の裁判官としての交流を縦軸に,裁判とは何か,つまり法の正義とは何かを横軸にして展開された。彼らの息子達の証言や肉声にはさすがNHKと思った。
判事の考えは第2次大戦中日本のしたことは愚かだが,それは白人社会が犯した愚かさと同じであり,許されない。が,裁判としては事後法で裁くべきではなく被告全員は無罪である。
暴力と残虐さを憎むが、法理を曲げないという姿勢はあのガンジーに通底する。
真の裁判官のありようを彼に見いだすことができるのでは無いだろうか?!
平成19年8月13日(月)酷暑
猛暑日は気象用語のひとつなった。夏日(25℃以上)・真夏日(30℃以上)・猛暑日(35℃以上)という区分だ。ではこのまま温暖化がすすんで40℃以上が常態化するようになったらなんと呼ぶのだろうか?ありえないとは思うが……。
ところで伝統的な俳句では,猛暑という語をあまり使わないようだ。酷暑や極暑,炎暑,暑気などがそれに当たる語としてあるからだろう。もちろん猛暑を季語として使うことは可能である。しかし7月に使うのが筋らしい。8月(立秋以後)のこの暑さは「残暑」ということになっているからでもあるだろう。
そのような天候の中,はや稲は頭を垂れ始めた。今月末には稲刈りとなるだろう。
この時季の米はかつては早稲(わせ)と呼ばれたが,今では当たり前になったので,この語もあまり意味が無い。ちなみに中稲(なかて)・晩稲(おくて)という収穫時期の名称があり,季語でもある。
平成19年8月11日(土)今日も猛暑日
今日も猛暑日であったが,朝夕は過ごしやすいと思う。かしこに確実に秋の気配も感じられる。
猛暑日であったので今日も夕方,学校の鉢物に水をやりにいった。およそ1時間かけてたっぷりとやれば,翌日の夕方までは持つ。夕立がほしい!
水やりをしている背後を,体育館をつかっている団体の方々が(だいたい親子)が通り過ぎる。素知らぬ顔をして過ぎる方と挨拶をして過ぎる方がいる。武道をしているのにどうやら心の修業は十分にしていないようだ。
水やりを終えて職員室に入ると,そのホースを使って卒業生らしき男女がシャワーごっこを始めた。とりあえず注意するとその女生徒はすみませんといって,元に戻した。
帰り際,まだいた二人に,学校名と何年生か確認したところ、『さっきはすみませんでした。○中です。』『二年生です。』と。
化粧をしていたのですっかり高校生か思っていた私は,思わず(中学)2年生なの!?と確認してしまった。
でも,素直でよかった!……か?
平成19年8月9日(木)長崎原爆忌
ずいぶん前に『中学教師』というムックがでた。そのころは何かと中学校の荒れが話題になっていたからである。今回はその姉妹編というところだろうか。
つまり,問題が小学校まで波及し一般化してきたので,静かな物言いをすれば,その現象を記録しておこうということである。
内容的には私の周辺の事情とは違う点も多々あったが,全国的な傾向はそのとおりということだろう。
ほとんどの教師は一生懸命ふんばっている。しかし,問題のある教師もいるし,問題のある子ども・保護者もいるというような内容である。
傾向といえば,江戸ブームはいまだ静かに続いている。漫画の世界でも,教養江戸漫画とともいうべき作品の刊行が続いている。かなり前に紹介したが,みなもと太郎の『風雲児たち』もそうだが,読んでいて参考になるものが多い。
で,今回は,おのまことの『大江戸つれづれ草子 川柳同心』と森本サンゴの『化け物絵師 ジュゲム 大江戸浮世草子』。どちらも教養コミックといってよい。例えば「六方言葉」というのも初めて知った。
『川柳同心』は町奉行所同心の川柳五七五郎(かわやなぎ いなごろう)が主人公。その名前の通り,川柳が趣味の貧乏同心である。
古川柳をかりた作品集といえるもので,良質なショートストーリーになっている。
森本氏の作品は「粋」がテーマであるようで,落語家漫画の『噺家の女房 人形町人情噺編』も描いている,こちらも参考になる。
傾向が理論的にまとまるといわゆる『主義』になる。自分のものの考え方がどのような主義にちかいのか,考えてみるのも面白い。
特に感情だけで好き嫌いをウンネンするような若者(子どもも)に一読の本が『世の中がわかる「○○主義」の基礎知識』だ。
主義だのイデオロギーだのは,嫌いだという“主義”の方は,その偏狭な考え方を見直すのも良いだろう。
平成19年8月6日(月)
サライという雑誌は極めて優良な雑誌である。19年間ほど刊行されているのも当然である。
内容的には中高年向けの趣味的な雑誌なのだが,社会科教師にとっては教材の提供先として重宝してきた。10数年前にサザエさんの特集があったときは,早速教材化して,全国公開をした。
今回の特集は石原裕次郎,代表的な主演映画6本の予告版DVDが付録だったので即購入した。
それを観れば既に多くの俳優が鬼籍にいるのだなぁと感嘆するのみであった。
平成19年8月5日(日)
中村裕(なかむらゆたか)氏の俳句の本はこれが2冊目。1冊目は同じく新書版の『やつあたり俳句入門』であった。この本はきわめて痛快な本で,一気に読み終えた。
今回のものは彼によるアンソロジーなのだが,その手法は季語による分類ではなく,実生活による身近な分類による。たとえば,第1章は「流離う人々」で,分類は“家・道・地名・旅・時・遊”である。新興俳句の流れに身を置く氏ならではのものとなっている。
平成19年8月4日(土)
私の卒論は三島由紀夫と小林多喜二であった。三島は戦後最大の作家である。また,小林はプロレタリア文学界で最も有名な作家である。
卒論では,この二人の共通性を殉教の美学として論じたのであった。
序に久坂葉子をしつらえた。
今回の本は三島が自衛隊に体験入隊していたときの様子を著したのものだった。初めて見る写真資料もあり参考になった。