飛鷹満随想録

哲学者、宗教者、教育者であり、社会改革者たらんとする者です。横レス自由。

子供の学力をどうやって伸ばすのか?

2013-09-05 01:38:32 | 教育
子供の学力をどうやって伸ばすのか?

そのためには何よりも先ず、目の前の子供の状態を深く正確に把握する必要があります。一言で子供とは言っても、本当にいろんな状態の子供がいるものなのです。高校時代に散々勉強してきたが成績が思うように伸びず浪人してしまった生徒で、学力伸長のきっかけとして発想と勉強法の大転換が必要と目される生徒。多忙な高校生活をこなしながら大学受験にもしっかり視点を定め、現役合格を目指している生徒。「大きな予備校で医学部を目指して頑張っているが9月になっても英語が偏差値40台に留まり続け、困っている。短期間で集中的な特訓をして欲しい」と言って駆け込んで来る生徒。「国公立を目指しているがセンターで悲惨な成績を取ってしまい、深刻な立場にある。ただ後期日程の小論文入試で何とか合格できないか」と言って1月末に駆け込んでくる生徒。「これまで塾などには一切行っていないし、いじめに遭ってきたせいか何事にも消極的で成績も当然低迷している。が、今年は入試の学年だから」などと言って3年になって慌てて入塾してきた生徒で、ただ、学力伸長以前にどうしようもなく「壊れた心」の組み立て直しから入らざるを得ず、なかなか本来の授業に入らせてくれない、そんな厄介な生徒。真面目でいい子なのに、単純に学習障害のある生徒。…… 本当にいろんな生徒に逢ってきました。ここでは、この中でも特に、受験学年以前の子供たちを対象としてみたい。余計な苦しみのない充実した受験学年を送るためにはそれ以前にどのような準備をしておくべきか?これに焦点を絞って論じてみたい。

お金が十分にあるなら勿論、できるだけ早い時期からどの科目にも家庭教師をつけて十分な余裕をもって準備しておくのがいいに決まっています。教育とは、最も端的に言えば、優れた大人の精神的影響下に子供を入れて育てること以外の何物でもないからです。かの偉大なるユリウス=カエサルにも子供の時ガリア人の優秀な家庭教師がつけられていたというのは有名な話です。

ただ、そのような恵まれた子供は極稀です。多くの子供が十分な学資のない子供達なのです。受験学年以前の時期にはその多くが、お金がないことを理由に放置される。受験学年になってやっと、慌てて我々の元に駆け込んでくる。そしてその内の少なからぬ数の子供達が、何をどうやってもどうにもならない状態、あるいは何もやらせてくれない状態に陥ってしまっているという訳です。

お金がなくても今の時代、小6や中1といった比較的早い時期から塾に行かないことには高校受験や大学受験の際、子供に過剰なストレスがかかってしまいます。それまで塾に行っていなかったからこそ学習に対して多くの場合心があまりにも脆弱になってしまっている訳ですが、だからこそ当然そこには逆に、過剰なストレスがかかりやすくなってしまう。そうなると、普通の生徒が受講するような比較的安価な標準的プロセスだけでは(大人数のクラス授業を週1回受講するだけでは)、過剰なストレスに必死で耐えているにも拘らず(教師の指示通りちゃんと頑張っているつもりでいるにも拘らず)、またそのように過剰に必死になっているからこそ(物事の本質を見抜く心の余裕がなくなっているからこそ)、思うように学力が上がらないということにもなってしまう。

「元よりは遥かにましになったのだから」と親子で慰め合ってはみても、高度に洗練された今の受験界ではとてもとても、太刀打ちできるはずがない。したがって結局は特別な個別授業を受講せざるを得なくなり、小6や中1から塾に通っている生徒よりかえってお金がかかってしまう。しかも、さらに悪いことには、それでも結果はさっぱりということになりかねない。こんな「地獄」のような状況が間違いなく、実際にあるのです。

この事実を踏まえて考えると、塾に通うならできるだけ早い時期から塾に通うというのが、絶対に崩してはならない大前提となっていると分かります。勉強を自分自身の喜びや生活の一部としている、そんな特別な大人からのいい影響を、できるだけ早い時期から心の余裕をもってたっぷりと受けておくのでないといけないということです。

でもお金がない。どうしたらいいの?

そんな時はまず、小3や中1のうちは費用を抑えるため数学(算数)と英語あるいは国語だけを、それも無理な場合はせめて数学(算数)だけでも、受講しておけばいいのです。これだけでも、受験生になった時のストレスは随分軽減されるはずだし、何よりも、よい教師からの精神的な影響もちゃんと受け続けることができる。ごく限られた科目でも、勉強するとはどういうことなのか実感をきちんと育て上げることができる。従って、受験期になって短期間で他の科目を挽回することも十分に可能になる。少なくとも先述したような「地獄」に陥ることはない。

単科受講という特別な受講方法を利用してでも子供はできるだけ早い時期から塾に入れる。

私は、このようなアドバイスを広く世の親に提唱する必要があると考えています。



付録

Define your target!

Would you suppose that a young man preparing for college entrance examinations is begging you, a teacher, to teach to him by the very close and too bothering deadlines a certain ability to pass any college entrance examination of English? What will you advise him to take at first? Will you advise that he must study harder in any way? Or will you talk him into rereading his or your English reference books thoroughly at first?

I am sure that he should abandon seeking such ability at fist. It is impossible for him, who has no time and is too irritated, to get an ability to pass any college entrance examination of English. But it is not so difficult even for him to define his only aim clearly, concentrate on surveying and searching every theme of past English examinations by the only college, and get just enough ability to pass the next entrance examination by the only college. Only if you do so, he can develop his future at the college. If you take into consideration all the elements concerned, you can see that when he were eager to get an ability to pass any college entrance examination of English, he would not get enough ability to pass the English entrance examination by any college which he wants to enter. You should not force him to make undefined efforts.

This is not fiction. I have ever experienced such things. Involving a boy who I had told to take the highest ranked college as his only aim and decided to trust me, made purposeful efforts under my strict conduct and unambiguous explanation, and finally passed the examination by the only college alone, that is, failed in all the examinations by the other colleges though each of them was lower ranked, which is a most representative example proving my rightness.

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