飛鷹満随想録

哲学者、宗教者、教育者であり、社会改革者たらんとする者です。横レス自由。

善と悪の闘争?

2021-07-18 00:21:07 | 日本論と宗教論
支配層が社会全体の存亡に関して強い問題意識を持ったとします。全体が生き残るためには選別と排除が必要である。排除なんて非人間的だし、残された人間の心に悪影響を与えてしまうなどと言って問題を放置などしていたら全体が確実に滅びてしまう。そんなどうしようもない所まで来ている。

この時彼らは、どのような方策に出るでしょうか?

大衆に事情を詳しく説明して、納得ずくで自ら排除されてもらうのでしょうか?そんなことは不可能でしょう。この場合は結局、情報操作というものが必要になってくるのです。

先ずは、支配層の一部に悪役を割り当て、彼らの口からかの問題意識と、必ずしも耳に心地よくはない、その解決のための計画を発表させ、世間にこの計画の認知と、この悪役への憎悪の感情を広めていくことでしょう。

次に、この悪役達に対抗する善役を立て、彼らと悪役との闘争の展開を見せることでしょう。更に、この悪役達が駆逐され、懲罰されていくさまを見せていく。

次に、この勝利に大衆が溜飲を下げたところで、不意を襲う形で、悪役達に語らせていた計画が実行され、多くの人が排除される。この際、これを実行したのは悪役の残党であるなどと偽装され、この残党を拘束し懲罰するさまを見せることで復讐が果たされたように、残された人々に思わせる。

こうして残された少数の大衆と、彼らから強い信頼を得た新支配層によって新しい時代が開始される。

こうなるのではないでしょうか?

こう考えると、インターネットの急速な普及も、DSに彼らの計画を隠す素振りすらなかったことも、DSが非常に分かりやすい形で幼稚な失態を繰り返し、自ら衰退して来ているように見えることも、全て辻褄が合うように私には感ぜられるのです。現在見えている情勢の実態は、実は、上述したような計画の実行過程に過ぎない可能性が高いと感じます。

光のトランプが勝利して新時代が幕開けするなどと言って無邪気に喜んでいる人が大勢いるようですが、わたしなどは、そんなのんきなことを言っている場合ではないのではと、考えるのです。

仮に、光のトランプと闇のDSということが巧妙に演出された虚構などではなく事実なのだとしたなら、彼の口からは、本来、DSのような社会悪の発生と蔓延を防ぐことのできなかった彼自身をも含む支配層全体の責任というものが語られて然るべきでしょう。が、それも恐らくはないはずです。支配層というものは、それくらい信頼できない。

そもそも、DSが滅びても、彼らが我々に認知させた根本問題そのものが決して解決された訳ではありません。例えば、遺伝子組み換え食品や添加物は、食品会社のモラル低下やDSの陰謀と捉えられていることが多いようですが、実際は、食糧危機がもう既に訪れているからこその遺伝子組み換え食品や添加物の普及ということなのかも知れないのです。これらの根本問題を結局は誰かが何らかの方法で解決していくのでなければならない。このことには誰も思い至らないのでしょうか?

更には、もっと先に進んで、次のような思いすら私には浮かんできます。今こそ、支配というものの本質を暴き出すべきだ。そうして、この世から一切の支配を排除すべきだ。その可能性にも躊躇せずに言及する究極的な無政府主義に、多くの人が思い至るべきだ。このような思いです。