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思い出の湧水池 ~益城町 そうめん滝~

2011-08-30 21:02:41 | 水源地巡り

3回連続でお伝えしてきた熊本市近郊の水源地レポートですが、今回で一旦区切りをつけたいと思います。

 

今回、ご紹介する“そうめん滝”は、地元である益城町に昔から住んでおられる方か、熊本市東部にお住いの元腕白小僧を除けば殆ど知られていない超マイナーな水源地です。

 

熊本市の東に隣接する益城町赤水の集落の中に“そうめん滝”はあります。

この辺り一帯も、前回ご紹介した嘉島町同様、阿蘇に源を発する伏流水が熊本平野で湧き出でる場所にあたり、綺麗で豊かな湧水に恵まれています。

 

赤水集落では、美しい水が流れる用水路を至る所で見ることが出来ます。

 

 

 

清らかな水の流れがしばし暑さを忘れさせてくれます。

 

 

 

集落の道路脇には子どもが遊べる水場が設けられています。

 

 

 

きっと、昔はこの場所に近所の奥さん方が集まってワイワイと井戸端会議ならぬ、湧水池端会議に花を咲かせていたのでしょうね。

 

 

そしてここが今回ご紹介する“そうめん滝”です。

 

 

 

“滝”と名前が付いていますが、滝はありません。

色々と調べてみたのですが、なぜ、こうした名前が付いているのかは解りませんでした。(江戸時代には既に“そうめん滝”と呼ばれていたそうです)

 

 

 

写真では綺麗に発色していない(水の色を綺麗に表現する事の難しさを今回の水源地巡りで実感しています)のですが、池全体がコバルトブルーなんですよ。なぜ、このような色なのかは解りませんが、水の透明度が高い事、白色の底砂の影響ではないかと思われます。

 

水面近くには、綺麗な水にしか住まないオイカワが群れをつくって泳いでいました。

 

 

 

ところで、何故、まめ八がこのような超マイナーな湧水池の事を知っているのか?不思議に思われた方もおられると思います。

 

実は、この“そうめん滝”は、まめ八が高校生の頃に何度も遊びに来た思い出の場所なんですよ。

当時、夏休みになると、午前中に学校で課外を受けた後、友達数名で自転車で思いっきり汗を搔きながらココまでやってきて、制服を脱ぎ捨てそのままドボ~ン(勿論、制服の下には予め海パンは履いてましたよ。

“そうめん滝”の水はとても冷たくて、10分も浸かっていると唇が紫色になってしまいます。

すると、今度は対岸まで泳いで渡り、池の周囲の木によじ登ってそこから再び、水面に向かってドボ~ン

この“そうめん滝”は、水深が2m位ありますから、結構高い所から飛び込んでも大丈夫でした。

ただ、木の上から水面を見下ろすと池がとても小さく見えて、最初に飛び込んだ時には結構度胸が必要だった事を覚えています。これって、一種の度胸試しでもあった訳なんですよ。

 

今回訪れてみると、まめ八達が飛び込み台替わりに使っていた木は伐り倒されて跡形も残っていませんでした。

ただ現在でも悪ガキは健在の様で、今は、池の周囲のフェンスが飛び込み台になっているみたいでした。

 

 

 

この“そうめん滝”は、江戸時代に、渇水に苦しんでいた下硯川集落の庄屋であった“富田茂七が、この湧水を農業用水として利用することを思いつき、幾多の苦労の末、完成させた農業用溜池なのだそうです。

 

その農業用溜池が、子どもたち(・・・といっても深さが2mもあるので中学生以上なんですが。。。)の格好の夏の遊び場として利用されてきたのです。

 

今でも“そうめん滝”の水は農業用水として大切に利用されています。

 

 

 

このように農業用水溜池として、あるいは子どもたちの格好の遊び場として親しまれている“そうめん滝”ですが、悲しい事もあったみたいです。

水が非常に冷たい事と、水深が結構あることから水難事故があったのでしょう。。。“そうめん滝”の前にはこんな看板が立っていました。

ここで泳ぐ場合には、準備運動をしっかりして、無理をしないようにしましょう。また、泳ぎに自信がない人は決して遊ばないように。。。

 

 

 

それでも、この日も数人の中学生が遊びに来ていました。

10台程度が駐車可能な無料の駐車場や簡易トイレが町によって設置されていました。多分、町役場の職員も、子どもの頃にこの“そうめん滝”で遊んだ事があり、遊泳禁止には出来ないのでしょうね。

 

まめ八が“そうめん滝”で遊んでいた時から30年の月日が経ちますが、底の石が数えられそうな位に澄んだ池の水を湛える姿を久しぶりに見て、とても嬉しく、そして安心しました。

 

 

 

30年後、この“そうめん滝”はどうなっているのでしょう。。。

願わくば、今と同じように清らかな水を湛えて子どもたちの遊び場であり続けてあって欲しいな、と思います。


コメント

--------これより以下のコメントは、2013年5月30日以前に-----------
あなたのブログにコメント投稿されたものです。

宮ちゃんNO1 [2011年8月30日 21:12]
こんばんは~ 宮ちゃんで~す!

水ってこんなに綺麗?って思える程・・・
透明感が有りませすね~
やっぱり・・・常に水が沸き出て居るから?
濁った水しか見た事が無いからね~(笑)

そう・・・やはり先人が苦労した結果・・・
今が有るんでしょうネ!

水をテーマに素晴らしいブログ・映像楽しませて頂きました・・・
ホント・・・何十年先も今と変わらない事・・・
同様に願います!

ヴェル24 [2011年8月31日 0:37]
こんばんは。

水がとても綺麗ですね!
こんな綺麗な水を30年以上、維持できている地域は素晴らしいです!地域の皆さんが水を守る努力をされているためだと思います。
この後何十年も受継いで欲しいですネ。
デコちゃん [2011年8月31日 9:51]
こんにちは!
本当に素敵なところですね^^
そして、思い出の地がいつまでもきれいなまま残っているというのはうれしいことですね。
地元の方の努力もあるのでしょうが、いつまでも今の姿が残っているとうれしいですね^^
まめ八 [2011年9月1日 12:00]
宮ちゃん、こんにちわ。
いつもコメントを頂き、有難うございます。
30年ぶりに訪れたそうめん滝ですが、周囲の景観はともかく、水の美しさが変わっていなかった事がとても嬉しかったです。
仰る通り、美しい周辺にお住いの方々がこの湧水池を守ってこられたお蔭だと思います。
今の時代の私たちが、私たちの子孫にこうした美しい湧水池を残していけるように頑張らないといけないな、と改めて思いました。
まめ八 [2011年9月1日 12:30]
ヴェル24さん、こんにちわ。
コメントを頂き、有難うございます。
奇麗な遊水池がこれまですっと残ってきたのは、やはり地域の人たちがこの場所をずっと大切にしてきたおかげでしょうね。
農業や村落を守るという事は、こうした地域のコミュニティーの手によって守られてきた自然を守る事にもつながっている事が実感として感じられました。これから先もずっとこうした美しい湧水池を守っていくために、自分自身、何ができるのか?という事を考えさせられました。
まめ八 [2011年9月1日 14:34]
デコちゃん、こんにちわ。
いつもコメントを頂き、有難うございます。

>思い出の地がいつまでもきれいなまま残っているというのはうれしいことですね。
はい。久しぶりにこの場所を訪れたので、どんな風になっているのか心配でしたが、周囲の景観こそ変わったものの湧水池自体が奇麗なままだったのでとても嬉しかったです。o(^-^)o
何か自分の思い出を大切に守って頂いているようで地元の人たちに感謝の気持ちで一杯です。
“諸行無常”とは言いますが、人間、我儘なもので変わって貰いたくないものってありますよね。!(^O^)
イクちゃん [2011年9月25日 8:26]
偶然、ブログ発見しました。実家が益城町です。
今年の夏子供をつれて、水遊びに行きました、変わらない風景に30年前泳いだ事を思い出します、さて、そうめん滝の名前の由来ですが、滝の奥(北向き)の岩壁からも湧水が湧き出ており、それが白くそうめんの様に見えるからと地元の方に中学生当時聞いた事が有ります。(信憑性不明ご参考まで)
まめ八 [2011年9月26日 21:20]
イクちゃんさん、こんばんわ。
初めまして!
偶然とはいえ、この度は拙ブログにお立ち寄り頂きましてありがとうございます。<(_ _)>

イクさんもそうめん滝で遊ばれたのですね。ひょっとしたら当時ご一緒していたかも知れませんネ。!(^O^)
その時、アホそうな第○高校生が4~8名、小学生のように戯れていませんでしたか?

そうめん滝の名前の言われってそうだったんですかぁ。
初めて聞きました。そういえば仲間のうちの一人が、池の水を抜いたら奥に水が湧いている場所があるみたいなことを言っていたことを思い出しました。
貴重な情報有難うございました。
ウチの子どもはまだ小学生なのでそうめん滝はちょっと厳しいかもしれませんが、泳ぎが上達した暁にはイクさんのように子どもと水遊びに興じてみたいと思っています。



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