つぶやき............

パーカッショニストMasa(海沼正利)の『つぶやき...』
不定期でつぶやきます(^o^)。

ずっと続いてきた津波との戦い、そして2011年

2011-09-01 | インポート
偶然知って読んでみる本がココのところ多い。

吉村昭著「三陸海岸大津波」

中公新書で1970年、中公文庫で1984年に出ている(この本は文春文庫)。

明治以後何度も三陸を襲った大津波を現地で調べ、証言や記録を発掘して書かれた本だ。

これほど大きい津波を何度も経験し被害を受けてもなお、そこに人は住むのか。

津波の状況も勿論だが、行政や民間がどう動いたかも参考になる。

後の祭りとわかっていてもなお思ってしまう。これが生かされていればと。

高所移転も困難だったが意識的には進められていたようだが、不便が大きい事は確か。

つまり、稀にしか来ない津波にために日常を犠牲にはできないということ。

それに、漁業などでの豊かな生活と風光明媚で、祖先の築いた大事な土地をどのような理由があっても離れる事ができない気持ち。

私にはこの一言が目を引いた。

「津波は自然現象である。ということは、今後も果てしなく反復される事を意味している。」

今、身の回りで起こっている自然現象はすべて同じ事だし、地球に住む以上、さらに予測不能な現象も起こりうる。

そのとき自分はどう身を守り、家族や仲間達を守り合えるのか。

大震災以上に考えさせられる本となった。




               masa........

三陸海岸大津波 (文春文庫)三陸海岸大津波 (文春文庫)
価格:¥ 460(税込)
発売日:2004-03-12