十六夜月

スーパームーンというらしい

この後は数十年後になるらしい

ブエノスアイレスでは見れなかったが

ボリビア各地で月を見た

チェシャ猫の口のような

アレは三日月というのだろうか

星々と共に

愛でることはできた

私は今は日本にいるけれど

彼の地でも今

同じまん丸で大きな月が浮かんでいる

どんなに遠く離れていても

同じ月を見る事ができるし

どんなに近くにいても

同じように月は見えないかもしれない

人の気持ちと淡い望みが

その時の月を形づくる

ヒトにとって大きな影響を与え続けている月

想像力や創造力のみなもと 月

今夜もどこかで

この月を見て

音楽が生まれたり

詩が生まれたり

絵やロマンスや

はたまた

運命に翻弄される

物語が

生まれているのだろう

儚く

愛すべき

ヒトの想いとともに……


Masa…

想い遥か 6

ダラスの空港

約3週間前、ここを通過していった事は

遥か昔、夢だったかのようだ

行きはこの後マイアミを通過する

初めて降り立つ空気の薄いラパス空港

コチャバンバから始まるTierra Cuatroのコンサートツアーは、どの場所も喜びをもって受け入れてもらえ、サンタクルス、サンファン、をへて、最終地ブエノスアイレスまで

確かな足跡と音を残したこのグループにはこの先どんな発展が待っているのか

喜びもセンチメントも同居する南米

そして

次のわたしの旅は

どこになるのか。




Masa……

想い遥か 5

Tierra Cuatro 南米ツアーの最後の夜

各地を思い出しながらのディナー

メンバースタッフともに元気に最後の夜をむかえました

私たちを南米へ送り届けてくれた日本のファンの皆さんのおかげで

実りあるツアーになりました。

最終日の今日はオフ

メンバーそれぞれ思い思いの時間を過ごしました

初期のブエノスアイレスの港

タンゴ発祥の地

どの都市にもある、表に出ない底辺の生活空間

初めてブエノスアイレスに来た時には経験できなかった事……

ボリビアからブエノスまで

今ツアーの経験は

どのような血と肉になるのか

それぞれの人間模様

気候

街並み

メンバーの新作

これからのグループの音楽

とても楽しみです。

明日は日本に飛び立つ日

フライト時間まで

残りの体験をしに

出かけよう。


Masa…

想い遥か 4

サンタクルス

常夏かとおもわせるほどの太陽と重い湿度

同じ国でもここまで違うかと驚く

坂しかなかった街から坂のない街へ

緑のない街から椰子の木生い茂る街へ

空気の足りない街からあり過ぎる街へ

寒い街から暑い街へ

繰り返すが、同じ国とは思えないこの変化

人々の気質も違う

顔つきも

へてきた歴史も

原住民も違う

どちらもボリビア。

初めて、外国の日本人移住地に行った

当時(今も？)相当のご苦労があったことだろう

喜んでくれている顔が忘れられない

僕の知らない日本の顔の一つがここにあった。

そして今日

ボリビアを離れ

また違う世界

ブエノスアイレスに向かう。


Masa…

想い遥か 3

町はエネルギーに満ちていた

生きることにまっすぐで

商売にもまっすぐで

子育てにもまっすぐで

ロマンスにもまっすぐで。。

散策というより徘徊に近い足取りの

東洋人が一人

ラパスの町を歩いてた

なんせ坂ばかりの町である

歩幅を小さく

歩みを落とさないと

3800mの町ではスグにイカれてしまう

しかも

太陽に近いのである

日差しの強さは半端なく

よって背中を丸めることとなる

町の人には奇異に見えただろう

しかし

人々の間をぬけ

騒音と雑多な町を歩いていると

自分がなんとチマチマしているかがあぶり出される

こちらに住んでいる人の話によると

やはり一番大事なのは

今

だから予定などは立てられないが

今生き抜くパワーはけた外れである

自分が普段生きている世界では到底ムリな生き方ではあるが

そんな自分にないものに出会うと

ぐっと心をもっていかれるものである

でも

参考にはなれど

そのものになることはできない

それを弱いと思うかどうかは別にして

こうやって出会ったこの町を

心から楽しみたいと思うのである。




Masa…