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 本は私の人生の友・・・

『望 み』

2016年12月26日 | 


著者 雫井脩介

なに不自由なく暮らす4人家族に突然降り掛かってきた不幸。
長男が高校生になって初めての夏休みから無断外泊を度々するようになり、
そんな夏休みが明けた9月のある週末、2日経っても家に帰って来ず、連絡すら途絶えてしまった。
心配していた矢先、長男の友人が殺害されたニュースを見て、両親は胸騒ぎを覚える。
行方不明は3人。そのうち犯人だと見られる逃走中の少年は2人。
息子は犯人なのか、それとも もう1人の被害者なのか。
息子の無実を望む父親と、犯人であっても生きていて欲しいと望む母親。
相反する父と母の望み・・・。

>被害者側だけじゃなく、私は加害者も加害者家族も、みんな恐ろしく不幸なんだと思います。

人生、いつ何が起こるか分かりません。
犯罪に巻き込まれることだって皆無だという保証はありません。
事故や自然災害に巻き込まれる可能性もあります。
ですから他人事でなく、胸を痛めながら読みました。
不安に揺れ動く両親の心理描写は読みごたえがあり、一気に読んでしまいました。
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