図書館へ行こう!

 本は私の人生の友・・・

『ウツボカズラの夢』

2008年03月30日 | 
著者 乃南アサ

久しぶりの乃南作品ということで楽しみに読み始めましたが、なんだか肩透かしを食ったような・・・
でも乃南さんの本だからと、夜更かしして読んでしまいました。

やっぱり乃南ワールドだった~

今どき珍しくない不倫や主婦の悩み、バラバラな家族などが描かれてますが、どこで乃南さんらしさを味わえるの?と思いながら読み続けましたよ。

エピロ-グはまさに乃南ワールド、読み終わって寒々としてきました。

今どきどこにでもあるような内容の話に、高校を卒業したばかりの地方出身の女性を同居させることによって、家族は崩壊。
その女性の同居がなければ、バラバラながらも家庭が維持できたかも知れないのに。
ウツボカズラの巣には、新しい家族が誕生したように見えますが・・・

息子が小学生の頃、食虫植物に興味を持ち、夏休みの課題研究に選び、家でも育てたことがあります。確かウツボカズラやハエトリグサなどを。
ちょうど箱根湿生花園で食虫植物展をしていたので、それを見にも行きました。
見て、あまり気持ちのいい植物ではありませんでしたが。

先日、自治会の総会資料作りをしているとき、ある役員さんが散歩で目にした豪邸の話をして、盛んにうらやましがっていたので、つい私はまた夫に怒られるような発言をしてしまいました。
見た目が立派な家でも、中に住んでいる人たちが仲良く暮らせてなければ・・・などと余計なことを。

自分と不倫していた男性の息子と結婚して、二世帯住宅の階下に住んでいた祖父母にも取り入り、あこがれの東京、それも渋谷の高級住宅の主婦に納まっても、それは見た目だけ。
私はそんなのイヤだわね~、むなしいもの。

それにしても、この小説、登場人物がイヤな人間ばかりだったなぁ・・・
コメント (9)

満開の桜

2008年03月28日 | Weblog




我家の近くにある小学校や土手の桜が満開となりました。
でも午後から曇り空となり、写真がきれいに撮れませんでした。

以前、群馬県の岩宿遺跡に行ったとき、すぐ傍にカタクリの群生する所がありました。
遺跡を見に行ったのに、カタクリの群生も見ることができましたよ。
今、お不動さんの境内の片隅にもカタクリが咲いてます。
群生でなく、チラホラとですが・・・




コメント (5)

コブシの花

2008年03月22日 | Weblog



白木蓮ではないですよね。
花に葉っぱが付いているのがコブシとか・・・
梅の花をあちこちで見かけたと思ったら、いつの間にか今度は白いコブシ(辛夷)の花をたくさん目にするようになりました。


物語はハッピーエンドでメデタシ、メデタシで終わっても、
現実は日常生活が続くんですよね。

夫の母が存命のとき、義母の寝床に私も足を入れさせてもらって、義母が毎週寝る前に見ているという悲恋の連続テレビドラマを一緒に見たことがあります。
「これを見てると、いつも○子ちゃん(私)たち二人のことを思ってねぇ」と義母。

悲恋かどうか分かりませんが、夫とは高校1年の初めに知り合い、紆余曲折を経て結婚してからでも30年以上の年月になります。
初心なんて、昔の思い出なんて・・・といいながら、ホンのたまに思い出して感慨にふけることも。

夕べ、夫のスプリングコートを急遽買うことになり、行きつけの洋品店で夫と待ち合わせることに・・・夫の急用で、私は店の前で30分以上待ちぼうけ。
夕闇の道路を行き交う車や人々を眺めながら、急に不安感に襲われました・・・このまま、来ないんじゃないだろうか。
昔、お互いの言葉が足らず、あまりにも待ち時間が長くて、私が帰ってしまったことがあります、呼び出したのは私でしたが。携帯電話の無い時代のこと。

今はこうして30年以上も一緒にいるじゃない・・・などと久しぶりに感慨に浸っていたのに、やって来た夫に開口一番「待ちくたびれたわよ」と文句。

今日も夫にいろいろと口うるさいことを言ってしまったっけ・・・
コメント (6)

『仏果を得ず』

2008年03月19日 | 
著者 三浦しをん

人形浄瑠璃(文楽)の若手の義太夫語り、笹本健(たける)大夫が主人公の小説で、師匠の人間国宝・銀大夫や、相方の三味線ひきで、プリンが大好物な天才肌の兎(と)一郎など、一癖も二癖もある文楽の技芸員の世界が描かれてます。
大阪弁(この世界では関西出身でなくても大阪弁を使わなくてはならないらしい)の会話のやりとりが可笑しく、読んでいて文楽という古典芸能が身近に感じられました。
義太夫をきわめたいという情熱以外はバカに見えるほど真っ直ぐな健大夫が恋をし、恋のなかで浄瑠璃台本の肝をつかんでゆきます。

目次に文楽を題材にした小説らしい工夫がされていて、読んでいると文楽の演目や内容も知ることができます。
『風が強く吹いている』を読んで箱根駅伝に興味を持ち、この本ではさっそく文楽の舞台を観てみたいと思いましたよ。さすが、しをんさん!


他に最近読んだ本は・・・

永瀬隼介著『嘘』
読んでいて、映画『スタンド・バイ・ミー』が思い浮かんできました。
ちょっとお話の雰囲気が似ているように感じましたが、『スタンド・バイ・ミー』は映画も歌も大好き。
哀しいお話だけれど、この本も良かったですよ。

乾ルカ著『夏光』
短編集で、文章の上手な作家さんだと思いました。
どれも哀しいお話でしたが、「は」という題名のお話にはブラックユーモアを感じてしまいました・・・夜店で買った金魚が食欲旺盛になって凶暴になり、人間の腕まで食べてしまったらしいということが、二人の友人の食事をしながらの会話で分かってきて、その食事は・・・。
コメント (4)

散歩

2008年03月14日 | Weblog
最近はコートを着ないで散歩

あちこちに春がいっぱい

ちょっと奥まった所にミモザの花


オオイヌノフグリ


土手で鳥を見かけました


お不動さんの池では孵ったばかりのオタマジャクシを発見
昨日一番のサプライズでした
コメント (5)

『田村はまだか』

2008年03月12日 | 
著者 朝倉かすみ

深夜のバー。小学校のクラス会の三次会。四十歳になる男女五人が友を待つ。
大雪で列車が遅れ、クラス会同窓会に参加できなかった「田村」を待つ。
「田村」は小学校での「有名人」だった。有名人といっても人気者という意味ではない。その年にしてすでに「孤高」の存在であった。
貧乏な家庭に育ち、小学生にして、すでに大人のような風格があった。
そんな「田村」を待つ各人の脳裏に浮かぶのは、過去に触れ合った印象深き人物たち。
今の自分がこのような人間になったのは、誰の影響なのだろう。
四十歳になった彼らは、自問自答する。
それにつけても田村はまだか・・・。

本の表紙の絵は、バーのマスター。
このマスターは左耳をいじるクセがあり、お客さんの会話を聞いていて、これはイイと思う言葉をメモに綴ってます。

2年以上前、同じ著者の『肝、焼ける』を読んで、オーッと思い、その前に書いたという『コマドリさんのこと』も面白かったので、次回作を楽しみに・・・
その後、『田村はまだか』の前に出版された数冊も読みましたが、その中では『田村は~』が一番面白かったかな・・・
作家がいつも読者の好みにあった作品を書けるわけもなく、読者は勝手なもの・・・
『田村は~』がこの作家の初読みだったら、この作家の作品を追い続けなかったとは思うけれど、この本はこの本で面白かったですよ。
コメント (6)

春ですね

2008年03月06日 | Weblog
♪春~は名のみの風の寒さや~
という歌がありますが、風はまだ冷たく感じます。
でも陽ざしには、やわらかな春らしさが感じられるようになりました。

庭の雑草(?)にも花

不動尊には紅白梅


枝垂れ梅

ミツマタの花も咲いてます
コメント (8)