図書館へ行こう!

 本は私の人生の友・・・

『オパールの炎』

2024年06月29日 | 

著書 桐野夏生

 

1999年に日本でピルが承認される約30年前に、ピル解禁と中絶の自由を訴える一人の女性がいた。

派手なパフォーマンスで一躍脚光を浴びるも、その激しい やり口から「はしたない」「ただのお騒がせ女」などと奇異の目で見られ、やがて世間から忘れ去られてしまう。

時代に先駆けてピル解禁を訴えていた女性は……突然、姿を消した。

謎多き女性をめぐる証言から、世の理不尽を抉りだしてます。

 

オパールの最大の魅力は、赤、オレンジ、黄、緑、青色などの虹彩が角度によって多彩に変化する「遊色効果」と呼ばれる現象です。

この現象は、規則正しく配列した粒子に、光が当たるときに生じる独特の揺らめき効果により見られます。)

 

>私、実は石井さんに30年ぶりにお会いした時に、ふと、このオパールのことを思ったんです。

私が一緒にロシア語教室に通っていた時の石井さんは、ちらちらと綺麗な炎が燃えていたなと。

でも、30年後にお目にかかった石井さんは、変わらずお綺麗でしたけど、炎は消えていたように思います。

水分が抜けたのか、乾燥したのか。いずれにせよ、何か変化があったのだと思って寂しかったです。

 


『ガダラの豚』

2024年06月27日 | 

著者 中島 らも

 

アフリカの呪術医研究の第一人者・大生部(おおうべ)教授は専門のフィールドワーク費用を捻出するため、タレント教授として超能力番組のコメンテーターの日々を送る。

番組の中で共演するマジシャン・ミラクルは超能力のトリックを次々と明かしていく。

一方で娘をアフリカで亡くした大生部の妻・逸美は新興宗教に のめり込んでいく。

大生部とミラクルは宗教団体から逸美の奪回を試みます。

第二部は舞台を広大なアフリカ・ケニアに移して、そこで一行は人々に怖れられる大呪術師と出会います。

第三部は日本を舞台に、大呪術師との死闘が繰り広げられます。

 

1993年・初版発行、日本推理作家協会賞受賞。

どこかで おススメされていて、厚い本でしたが読了、とっても面白かったです。

 

「ガダラの豚」とは、ガダラの地で追い出された悪霊が入っていった豚(マタイの言葉)

 

 

(去年の9月に読んで下書き保存していた記事です)


『47都道府県女ひとりで行ってみよう』

2024年06月25日 | 

著者 益田ミリ

 

32歳から37歳まで、毎月毎月出かけていった。

わたしには、ひとり旅に出られない理由がないのだった。

名物料理を無理して食べるでもなく、観光スポットを制覇するでもなく、

その時の自分に ちょうどよいペースで、「ただ行ってみるだけ」の旅の記録。

 

たぬきは愛媛県道後温泉で買った砥部焼人形

さすが絵付けが面白い〜

写真4枚を本から お借りしましたが、私の撮り方が悪くてスミマセン🙇‍♀

 

47都道府県の最後の旅が東京都(著者在住地)で、東京大学の学食を食べに行くという発想が とてもユニーク……私も食べに行きたい〜(誰でも入って食べられるそうです)

益田ミリさんの『ツユクサナツコの一生』を読んで面白かったので、また益田さんの著書を読みたいと思います。


映画『九十歳。何がめでたい』

2024年06月23日 | 映画

原作者 佐藤愛子   主演 草笛光子

 

断筆宣言をした90歳の作家・佐藤愛子(草笛光子)は、新聞やテレビをぼうっと眺める鬱々とした日々を過ごしていた。

同じ家の2階に暮らす娘・響子(真矢ミキ)や孫・桃子(藤間爽子)には、愛子の孤独な気持ちは伝わらない。

同じ頃、大手出版社に勤める中年編集者・吉川真也(唐沢寿明)は、昭和気質なコミュニケーションがパワハラ、セクハラだと問題となり謹慎処分に、そして妻や娘にも愛想を尽かされ、仕事にプライベートに悶々とする日々。

そんなある日、吉川の所属する編集部では愛子の連載エッセイ企画が持ち上がり、吉川が愛子を口説き落として、晴れて担当編集者に!

このふたりの出会いが、新たな人生を切り開く……⁈

 

草笛光子さんは佐藤愛子さん役にピッタリでした〜

 


『君のために鐘は鳴る』

2024年06月21日 | 

著者 王 元(おう・げん)(中華系マレーシア人の女性作家)   

訳者 玉田 誠

 

デジタル機器に囲まれた日常の疲れを癒し、本来の人間性を取り戻す「デジタルデトックス」のために孤島に やってきたメンバーが次々に死を遂げる。

偶然その場に居合わせたミステリ作家が そのすべてを目撃するのだが、なぜかメンバーたちの目には彼の姿が映らないらしい……。

 

久しぶりに富士山を見ましたが、ほとんど雪解けしてました。


映画『蛇の道』

2024年06月19日 | 映画

監督 黒沢清    主演 柴咲コウ

 

1998年の自作 同名映画をフランスに舞台を移してセルフリメイクしたリベンジサスペンス。

全編フランスで撮影されてます。

 


『定 命』

2024年06月17日 | 

著者 瀬戸内 寂聴

 

99歳で この世を去った作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん

生前 書きためていた花、旅、恋、孤独といった様々なテーマで詠まれた遺句集

 

>菖蒲湯に全身ゆだね わが定命

 

定命(じょうみょう)……生まれたときに天から定められた寿命のこと

 


紫 陽 花

2024年06月15日 | Weblog

高幡不動尊で紫陽花を見てきました……

 

茶庭が開放されていて、お抹茶をいただきました😋


『心 の 窓』

2024年06月13日 | 

著者 沢木 耕太郎

 

沢木耕太郎が旅先で撮った81枚の写真と、その情景から想起する人生の機微を描いた短いエッセイ。

フォトエッセイ『旅の』の続編。

 

本の表紙の写真の章を抜粋……

>「キューピーさん」

キューピー風の人形を抱いているが、その女の子の方が はるかに可愛いキューピーの ようである。

 

最近、夫が入院したりして ゆとりが無かったからか、6月になって初めて完読した本となりました。

寝る前に少しずつ読んでましたが、沢木さんの写真と心やさしい文章に とても癒されました 💕

 


映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』

2024年06月11日 | 映画

 

定年退職し 妻モーリーンと平穏な日々を過ごしていたハロルド・フライのもとに、北の果てから思いがけない手紙が届く。

差出人は かつてビール工場で一緒に働いていた同僚クイーニーで、ホスピスに入院中の彼女の命は もうすぐ尽きるという。

近所のポストから返事を出そうと家を出るハロルドだったが、途中で考えを変え、800キロ離れた場所にいるクイーニーのもとを目指して そのまま手ぶらで歩き始めます。

気の遠くなるような距離を歩きながらハロルドの胸に去来するのは、深い悔恨です。

人生という苦い旅……平穏そうな日々を過ごす夫婦には、悲しい過去があったことが分かってきます。

 

とても良い映画です ☆☆☆

 

映画を観た後、昭島の森タウン・イトーヨーカドー内にある倉式珈琲店でランチ😋

ネムの木の花が咲いてます……