いつも利用している美容室で
撮らせていただきました…
著者 桐野 夏生
ネグレクトによって家族からの愛を受けぬまま思春期を迎えた少年の魂は、
どこへ向かうのか。
その乾いた心の在りようを物語に昇華させた長編小説。
なんとやりきれない物語・・・
虐待にあった子どもたちがその先をどう生きていくのかは、
あまり耳にすることはありません。
桐野さんは、それを読みやすい文章で、上手く描いてます。
＞親が親なら子も子だ、と言いたいの？
お母さんだって、お祖母ちゃんの子供だったんだから、
お祖母ちゃんの躾がなってないってことか？
お母さんが悪いんじゃなくて、お祖母ちゃんの責任ってこと？
じゃ、お祖母ちゃんは、どうしてそういう人になったの？
お祖母ちゃんのお母さんのせい？
小説の最後は、ほのかに光が見える終わり方でした。
夕刻、スーパーマーケットの前の木から、
拡声器を通したような、鳥の大きな鳴き声が沢山 聞こえてきました…
声は聞こえど、木の葉に隠れて、鳥の姿が見えません。
お宿にしているのでしょうか？
久しぶりに、ピンク色の多摩動物公園行きの電車に遭遇…
仕事に打ち込むジャーナリストのマットと妻で舞台女優のニコルは、
2人の幼い娘を育てながら毎日を懸命に生きていた。
だが、ニコルが末期がんの宣告を受けた日から、一家の生活は一変してしまう。
妻の介護と子育てによる負担にマットが押しつぶされそうになるなか、
かつて人生に絶望した時に2人から心を救われた親友デインがやって来る。
2年にも及ぶ闘病生活。 3人の想いと苦悩が交錯していくなか、
彼らが見つけた希望とは……
喪うことが終わりではない。
肉体を持つ人間の苦しみと美しさ、
それらを全力で受け止める魂の可能性…
絶望の淵に立った時、誰かが支えてくれること、
それだけで絶望も超えられる…
人生は、誰かとの出会い
だから、人生は誰かとの別れでもある…
心が洗われる映画です。
