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 本は私の人生の友・・・

『残照の頂』

2021年12月05日 | 

続・山女日記

著者 湊 かなえ

 

>通過したつらい日々は、つらかったと認めればいい。

たいへんだったと口に出せばいい。

そこを乗り越えた自分を素直にねぎらえばいい。

そこから、次の目的地を探せばいい。

「後立山連峰」・・・
亡き夫に対して後悔を抱く女性と、人生の選択に迷いが生じる会社員。

「北アルプス表銀座」・・・
失踪した仲間と、ともに登る仲間への、特別な思いを胸に秘める音大生。

「立山・剱岳」・・・
娘の夢を応援できない母親と、母を説得したい山岳部の女子大生。

「武奈ヶ岳・安達太良山」・・・
コロナ禍、30年ぶりの登山をかつての山仲間と報告し合う女性たち。

・・・日々の思いを噛み締めながら、一歩一歩、山を登る女たち。

頂から見える景色は、過去の自分を肯定し、未来へ導いてくれる。

 

山岳小説は、大好きです。

前作『山女日記』も面白く読みました。

でも、著者の湊さんのデビュー作『告白』は、好きではありません・・・

「目には目を」のような復讐には、気分が悪くなりました。

登山をされる湊さん、これからも面白い山岳小説を期待しています。

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