はう

　今日はまた一段と書くことがありませんねえ。

（というか、主はその日にあったことをまったく記憶せんのか？　流石にどんな平和な一日であったとしても、少しくらいはネタになることがあるもんじゃろ）

　はっは。はっはっは。

（……誤魔化すでない）

　なんか、特別インパクトのあること以外記憶できないんですよ。自分の思い出アルバムなんて、セピア色でもなければセメント一色でもなく、ただ単に何も載ってない状態というか。

　あ、趣味のことに関しては例外ですけどね？

（自らそういう人生の歩み方を選択して来たにしろ、そうとう症状が進んどるのぉ…。若年性健忘症にならんように、せいぜい気をつけぃ）

　記憶喪失はやですねぇ。感情の色を一切挟まないにしろ――むしろ挟まないように――記憶を蓄積させることだけが自分の人生の目的みたいなものですから。

（どこまでも日陰に入りたがる人間じゃな）

　なんでこんな性格になったのか、自分でも不思議なんですけどね。とにかく何か輪があったらそこから一歩出た、微妙な距離からそれを観察したくなるんですよ。

（故に自称「傍観者」か…）

　まあ、まるで傍観できてないんですけどね。ひとつところを見続けるって行為が苦手で。

（本当にどこまでもねじくれた輩じゃなぁ……はぁ）