泣けた~。
こんなに泣いたのは、久し振りです。
前回観たのは、2008年の大晦日。
カスバート兄妹は変わらぬものの、アンは吉沢さんが退団されたため笠松さんがキャストされていることが、大きく異なります。
アンの腹心の友、ダイアナも五十嵐さんから山西さんに変わり、笠松アンとの関わりが気になる所です。
更に、今回の公演では、春のめざめやドリーミングでお馴染みの林さんもキャスティングされ、2人が新役のアンを演じている事も、注目されます。
開演までの時間、プログラムを購入しページをめくっていると、稽古場写真のラストにはるちゃんのアンと、木村さんのマリラが、ノーメイクの稽古着姿で写っています。
このカットを見ただけて、涙がこぼれそうになってきました。
背景を整理して、もっと奇麗にぼかしてくれたら、このカットだけでもチラシに使えそうな気がします。
オープニング、紗幕越しに美しいハーモニーが響きます。
上手奥に、ギルバート役の斎藤さんが見えますが、衣装姿を見ているとやはり井上芳雄さんぽく見えるのは、私だけでしょうか?
婦人ボランティアの中に、スローン夫人役の五東さんが美しい歌声を響かせています。
サウンド・オブ・ミュージックで、1週だけ歌が全くないエルザを演じましたが、五東に歌わせないのは勿体ないですね。
温厚なイメージは、生徒の個性を大切にしようとしているステイシー先生としても合っている気がします。
日下さん、素朴で優しさに溢れたマシュー。
木村さん、アンに厳しい姿勢を見せながらも、マシュー以上の愛情をもってアンに接するマリラ。
素晴らしさは、改めて書くまでもありませんね。
主役のアンを演じる、笠松はるさん。
ついこの間まで、サウンド・オブ・ミュージックで智恵さんと共にマリアを演じていたのに、アンにキャスティングされていた事には、正直驚かされました。
で、駅でマシューを待っている、アン。
「ユタと不思議な仲間たち」以来の三つ編み姿ながら、遠目にもハッキリ解るソバカスは、正直頬が緩んでしまいそうです。
アンにつきもののお喋りは、声質が奇麗なので、それだけで大人しいイメージがしてきます。
というよりも、前回の吉沢さんがハスキーな声で快活な女の子を演じていたのが強く残っているためかも知れません。
女の子は要らないと言うマリラに連れられて訪れたブルーエット夫人のもとで歌い上げる空想の身の上話のシーンは、はるちゃんならではのソプラノを活かしていて、私は好きです。
癇癪持ちのアンは、少しだけ優等生的な部分が見え隠れするものの、思っていたよりも素敵なアンになっていると感じました。
マリアよりも、アンを演じているはるちゃんの姿の方が、活き活きしていていいですね。
アンの物語の中で印象的なシーンの一つ、アイスクリームのシーン。
今回は、顎にベッタリ。
美味しさに満足しながら歌っている間に、三つ編みの髪にもベッタリ。
直ぐに幕間に入るものの、鬘のメンテが大変そうです。
腹心の友、ダイアナを演じている山西さん。
ちょっとポッチャリ気味ですが、可愛い感じです。
2幕の夏休みの学校のシーンでは、1人大汗をかいていて大変そうです。
学校での発表会でアンの奨学生の発表後は、ハンカチを手放せませんね。
揺り椅子に座りアンに語りかけるシーンは、涙が止められません。
気付けば、私の周囲のあちこちで、大人達のすすり泣きが。
これだけでも十分に涙を流していたはずなのに、グリーンゲーブルズを売り払い、1人で暮らして行くと決めたマリラに奨学生を辞退してマリラと暮らす事を選んだアン。
この2人の姿に、再び涙が。
カーテンコールになったからと言って、これだけ出てしまった涙は、そう簡単に収まってはくれません。
でも、「もう一度観たい」そう思わせてくれる舞台でした。
もう1人のアン、林さんが演じる姿も、観てみたいです。
帰宅後、2002年7月に新名古屋ミュージカル劇場で上演されたビデオ(2003年1月と2004年8月にNHKで放送されたもの)を観ています。
8年間の映像ですが、この時のキャストは、
アン・シャーリー 野村玲子
マシュー・カスバート 日下武史
マリラ・カスバート 末次美沙緒
ステイシー先生/スローン夫人 五東由衣
ギルバート・ブライス 田邊真也
ダイアナ・バリー 秋本みな子
レイチェル・リンド夫人 平野万里
バリー夫人 横山幸江
スペンサー夫人/パイ夫人 佐藤夏木
ブルーエット夫人 高島田薫
マクファーソン夫人 佐野葉子
ジョシー・パイ 高城信江
店員ルシラ/プリシー 佐和由梨
ベル 林梨恵子
ティリー 伊藤 瞳
ルビー 阿部 幸(あべ ゆき)
フィリップス先生 須郷裕介
郵便配達アール/チャーリー 布施陽由
農夫セシル 川口雄二
牧師/駅長 田中廣臣
キット 村瀬美音
ジェリー 岩本達典
ムーディー 有賀光一
トミー 野島直人
太字は、今回も同じ役を演じている方です。
佐和さんがプリシーを演じていたり、あべ ゆきさんが漢字表記だったり。
他にも、懐かしい名前が。
自由劇場 | 2010年9月18日 |
アン・シャーリー | 笠松はる |
マシュー・カスバート | 日下武史 |
マリラ・カスバート | 木村不時子 |
ステイシー先生/スローン夫人 | 五東由衣 |
ギルバート・ブライス | 斎藤准一郎 |
ダイアナ・バリー | 山西里奈 |
レイチェル・リンド夫人 | 中野今日子 |
バリー夫人 | 横山幸江 |
スペンサー夫人/パイ夫人 | 原田真理 |
ブルーエット夫人 | 金原美喜 |
マクファーソン夫人 | 佐藤夏木 |
ジョシー・パイ | 吉良淑乃 |
店員ルシラ | 松本菜緒 |
プリシー | 桜 小雪 |
ベル | 高野 唯 |
ティリー | 奥平光紀 |
ルビー | 菅谷有希 |
フィリップス先生 | 鈴木 周 |
郵便配達アール/チャーリー | 鈴木智之 |
農夫セシル | 近藤聡明 |
牧師/駅長 | 玉真義雄 |
キット | 山本 道 |
ジェリー | 名児耶 洋 |
ムーディー | 大空卓鵬 |
トミー | 笹岡征矢 |