こうしてエサを与える人がいるため、散歩道のネコ達の数は増えるばかり。
地域ネコの会、とやらの活動の成果はでているんでしょうか?
先日も河原に死んでいるネコを見つけました。

さて本題。
千葉県市川市のJR市川駅前再開発地区に大手ゼネコン清水建設が建設中の超高層マンション「ザ・タワーズ・ウエスト プレミアレジデンス」(45階建て、高さ約160メートル)で、鉄筋128本が不足していることが分かったそうです。
現在、工事は30階で中断しているとか。
高さ60メートルを超える建築物は、設計段階で性能評価機関の検査を受け、国土交通相認定を受けなければ建てられないため、設計段階での問題は考えにくく、市川市も「清水建設の施工ミスが原因」としています。
今回の鉄筋不足は専門機関による「住宅性能表示制度」の検査で発覚。
25階から30階の柱計64本に、それぞれ22本必要な鉄筋が20本しかなかったとのこと。
清水建設では今後、日本建築センターの確認を受けてから、柱を削って不足する鉄筋を埋め込むなどして補修工事を行う予定だそうですが・・・

この件に関して施工の専門家でもある
おうちの相談屋本舗 の主任相談員に話を聞きました。
以下、N氏のブログより抜粋。

今回「施工者の自主検査」「設計事務所等の監理者検査」「施主検査」「確認検査」4回も検査をしているのに見つからなかったとは管理体制(検査)に問題があるのではないかと思います。
(ちなみに「施主検査」「確認検査」「住宅性能表示制度検査」は毎回ではなく任意の時期に検査することが多いです)
ただし、「住宅性能表示制度」とは耐震、耐久 その他住宅の性能を比較できるように国が定めた基準に基づき第三者が設計や施工の段階でチェックし評価書を交付する制度で建物を保障するものではありません。
「清水建設」は大手だから大丈夫と思っている多くの方々の期待を裏切る結果になってしまいました。
ハッキリ言って会社の規模と施工能力(良い建築が出来るのか)は関係ありません。
確かに大きな会社の方が倒産の危険性は低いかもしれませんし、ある一定レベルの仕事がマニュアルにより確保されてはいますが、このような事件があるとお客は減り、仕事が減ることになりますので安心度は減ります。
施工能力の高さとは、
1、現場監督の技量
2、職人さんの能力
3、監理者(施主 設計)の能力
これらの総合力が最後に会社の力となると思います。
結果として「他力本願」「他人任せ」「無気力」「無関心」「事なかれ主義」この五つが原因ではないでしょうか。
さて、今回の件。
施工者の清水建設広報部では鉄筋不足分は図面どおりに配筋しますので完成時の強度には問題がないとコメントがでていますが、私は疑問に感じます。
手直し方法としては、現在打設が終わっているコンクリートを削り落し不足部分の鉄筋を新たに配筋しその部分に新たなコンクリートを打設し正規の柱に戻すという方法のはずです。
例えば 太さ1m×1m 高さ3m柱とします。
柱の配筋は太さの外側から5~7cmくらいのところに(これを「かぶり厚さ」といいます)鉄筋が縦方向に伸びて(入って)います。
問題の柱のコンクリートをそっくり壊すことは支えがなくなるので不可能なため不足部分のみを壊すことになります。
この件では1~2面で鉄筋不足がありますのでその部分のコンクリートを削り落とします。
仮に1面に4本の鉄筋が不足であれば30cmほど壊しそこに不足の鉄筋を配筋します。その後型枠を組み新たにコンクリートを流し込むことになります。
と言うことは1m×70cmの柱と1m×30cmの柱を接着させ強度を保つことになります。
確かに構造計算上ではこの方法は認められており問題ないことになっていますが、本来コンクリートとは鉄筋とコンクリートが一体(一つ)となって強度がでるものなので、構造上認められてはいても二つの物を接着するような施工は、地震などの時には分離しやすくなることが、一体のそれよりは可能性が高いと思います。
ゆえに、全く問題ないと言う説明には納得できません。
施工者、監理者ともに図解により購入者、並びに関係者(国民も含む)へ説明し、新たな第三者の監理のもと手直し工事を進めるべきだと私は考えます。
以上、N氏のブログより。

確かにその通りです。
一般の人は「市川市」「清水」「野村」「三井」などの名前だけで信用してしまいますよね。
多少値段は高くても買う、という人も多かったでしょう。
「まさか」とか「慣れ」とかが引き起こした事態だとも考えられます。
N氏の言うように、本来は一体化したコンクリートを継ぎはぎする訳ですから強度の問題は払拭できないでしょう。
「第三者の目」の重要さをつくづく感じた事件です。
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