メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

セネガルで「黒人文明博物館」が開館 ほか@ビッグイシュー

2019-03-20 13:51:00 | 
【THE BIG ISSUE VOL.351】



【内容抜粋メモ】

「世界短信」より


セネガルで「黒人文明博物館」が開館
「ダカールを黒人文化の中心地にする」と完成したこの博物館構想は
52年前、セネガルの初代大統領レオポール・セダール・サンゴールまで遡る

黒人固有の文化を高揚する「ネグリチュード運動」を展開した
フランスのマクロン大統領が、かつて西アフリカ諸国から許可なく引き取った
文化遺産の一部を5年以内に返還すると約束したばかり

セネガル南部の伝統家屋をモチーフにした円形の建物で
中国の支援(約3500ドル)により完成した

著 白鳥清志、アフリカ理解プロジェクトほか参照



北東アジアの大気汚染に対処
韓国・ソウル市、中国・北京市は、「ソウル-北京気候環境共同フォーラム」で
「粒子状物質(PM)低減のための共同研究団」の設立を宣言した

PM10、PM2・5、窒素酸化物、硫黄酸化物など
「長距離越境大気汚染物質」問題は年々深刻化している

電気自動車、使い捨てプラスチック、太陽光エネルギーなどで交流を深めた同研究団は
原因物質の揮発性有機化合物の発生源の低減対策などを研究する予定

著 梁梨愛 東亜日報ほか参照


***


「ビッグイシュー日本版 BIGISSUE JAPAN」

“1冊350円で販売。180円が販売者の収入になります。”

[ホームレスの仕事をつくり自立を応援する]
「ビッグイシュー」は、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として
1991年、ロンドンで始まった 創設者はジョン・バード氏
住まいを得ることは、単にホームレス状態から抜け出す第一歩に過ぎない


[仕組み]
1.販売者は、この雑誌10冊を無料で受け取る
2.売り上げ3500円を元手に、以後は170円で仕入れ、350円で販売 180円を収入にする


[条件]
顔写真つきの販売者番号の入った身分証明書を身につけて売る
このほか「8つの行動規範」に基づいて販売している




【ブログ内関連記事】

「ボブとジェームズ、東京へ行く」@ビッグイシュー

「猫のボブが私をホームレスから一人の人間にしてくれた」@ビッグイシュー

『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(A Street Cat Named Bob)』(2016 ネタバレ注意)


バックナンバーのご注文
“バックナンバーのご注文は、販売者まで、お気軽にお問い合わせください。
 販売者から購入できない方はバックナンバーに限り、
 3冊以上から送付販売をさせていただいております。”



 


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『妻として女として』(1961)@新文芸坐(2019.3.19)

2019-03-20 13:06:30 | 映画
監督:成瀬巳喜男

出演:
高峰秀子 西垣三保
飯田蝶子 三保の祖母・志野
淡路恵子 三保の友人・福子
仲代達矢 南
大塚国夫 バーテン・青木

森雅之 夫・圭次郎
淡島千景 河野綾子
星由里子 娘・弘子
大沢健三郎 圭次郎の息子・進
賀原夏子 女中・峰

水野久美 ルリ子
丹阿弥谷津子 花枝
中北千枝子 古谷淑子
関千恵子 トシ坊
藤間紫 京子
十朱久雄 楠原
中村伸郎 木村
芝木優子 千枝

西条康彦 大学生
細川隆一 大学生
田辺和佳子 女子大生
佐羽由子 女子大生
坂下文夫 古谷高志
佐田豊 電気屋
ほか


没後50年 名匠・成瀬巳喜男 戦後名作選




『あに・いもうと』(1953)@新文芸坐(2019.3.15)


『娘・妻・母』との2本立て




11:40~の回を観た
前回と比べて、客の入りが多かった
前の回からそのまま席を取っている人も多かったかも

トイレ待ちで少し開演時間を遅らせる心遣いのあるアットホームな劇場
男性トイレのほうが行列が長いのは初めて見た
やはり客の9割はシニア

「フィルムの劣化があるのでご了承ください」とアナウンスがあり
少々の覚悟はしていたけれども、大きなブツブツ音と、雨のような黒い線が
画面全体に入っていてさすがにビックリ

このまま2時間ずっと耐えられるか!?と不安になったが
本編の傷みはいくらかマシ
所々、重要なセリフが飛んでいるのが残念で気になった


それでも今作は見応え充分
本妻・淡島千景vs妾・高峰秀子 どちらも女盛りの女優対決

周囲の友人、ミホの祖母も浦辺粂子さんに負けないキャラクター
ひとクセもふたクセもあるが、情もある

森雅之さんは、大学教授+家では設計+翻訳の仕事までして
銀座に2つも店を持つって、それが当時の金持ちのステイタスだったのかな

お妾さん、2号さんて言葉があった時代
「浮気も男の甲斐性」と言われていても
家族に十数年間浮気を隠し通そうとしている

パンフには「優柔不断な男」みたいに書かれているけど
道理を聞くと、彼なりの考えもあって
ヒトの行動の善悪をカンタンに決めるのは難しい

現在と過去の思い出が頻繁に出てきて
途中どっちか分からなくなった


【内容抜粋メモ】

銀座に冷暖房付きの新しいクラブを作ろうとしている意外とやり手の河野綾子
そこのママには、昔からやっているクラブ「カトリーヌ」にいる若いホステスを抜擢する
アヤコ:これからはあなたみたいなやる気のある若いコに頑張ってもらわなきゃ

その若いホステスは、アヤコに言われて「カトリーヌ」のママ、西垣三保を始終見張っている
ミホはアヤコの夫・圭次郎と十数年の腐れ縁
以前もスパイを入れていたことがあるのをミホも知っていて黙っている

店では南と仲がいいフリをする
南はミホとケイジロウの事情を知った上でミホに惚れている




ミホ:
「カトリーヌ」にも冷暖房をつけてください
今どき、銀座でないのはうちだけなんです

と相談するが取り合わないアヤコ
ミホは少ない稼ぎの中から自費の月賦で取り付けることにする

「カトリーヌ」の名義はアヤコにある
毎月10万円ずつ稼ぎを渡し、ミホは古い家に祖母と2人暮らし
祖母:お前も鏡の前に座る時間が長くなった シワやシミが出ると女は悲しいもんだねえ

祖母も昔はべっぴんで有名な芸者で、ミホはいつもなにかしら歌っているシーンが多い

アヤコには長女・弘子、長男・進がいて、
一見、裕福で円満な家族だが、夫婦仲は形式のみ

ケイジロウは、出張がある時にミホを誘って浮気を続けていて
一度もミホの家で泊まったことはない




泊まった先の旅館の隣りが教え子の大学生で
顔を見られたため気がかりなケイジロウ
そんなはっきりしない様子にモヤモヤが募るミホだが
なかなか別れられない自分もいる


2人の出会いは、戦時中
B29が通るのを防空壕から見あげる2人
空襲で家が焼け、祖母と2人だけになってしまったミホに同情し、関係が始まった


ヤケ酒を飲み、一人暮らしの南のアパートでタクシーを降りるミホ
ミホ:一人暮らしの男の部屋って想像通りだったわ と帰る


60代くらいのパトロン1人とミホら女5、6人で温泉旅行に来る
(今でもこんなのあるのかなあ?

ミホが悩みを話すと親身に聞く友人ら
彼女らも似たような境遇で、1人は店を持ってきりもりし、
1人は本妻が亡くなったため、本妻の座となった

「手切れ金の相場はどれくらい?」とパトロンに聞く
「50万くらいもらわないと割が合わないわよ」

ミホ:グラスやなにかも全部自分で揃えて、あの店は私そのものなのよ

南にも相談すると、法律に詳しい知人に聞いたら
いいところで20万だと言われてショックを受ける


覚悟を決めてアヤコを友人の店に呼んで話すミホ

ミホ:
あの店をください でなければ50万円 手切れ金でも慰謝料でもなんとでも言っていい
そしたら私、さっぱり別れます

アヤコは店の名義も、月10万円の支払いもそのままと決裂したまま去る


祖母は最後の切り札にススムを取り返してもらえばいいと言う
実は、アヤコは子どもの出来ない体で
ヒロコもススムもミホとケイジロウの子ども

ミホ:
あの時「ててなし子じゃ可哀相だ」と私から取り上げたのはおばあちゃんじゃないの!


ミホは学校帰りのススムと友人をお茶に誘い、遊園地に連れて行く
夜19時になり、ススムと2人で友人の店で夕食を食べていたが
親が心配するからもう帰るというススムに、友人はとうとう言ってしまう
「あなたの本当のお母さんは、この人なのよ」

暗く帰宅するススム
ススム:僕の本当のお母さんは、銀座のおばさんなの?
アヤコ:そんなはずないじゃないの ヒロコ、なだめてやってちょうだい

そこにミホが来る
子どもを部屋にいるように言いつけ、ようやくケイジロウも含めて3人で腹を割って話す




ミホ:
ススムを返してください あの子は私がお腹を痛めて産んだ子です
あの時に別れていればよかったんだわ(ヒロコは?
あなたは私を責めたけれども、男の子が生まれた時は喜んでいたはず


アヤコ:
私が子どもが産めない体だと分かっていても結婚してくれる人がいるのは
有り難いことだと親に言われて結婚したけれども、私たち夫婦には愛がなかった

子どもたちを今まで育ててきたのは私です
あなたから受け取った時は、本当にお腹を痛めて産んだように感じた
周りにも「子どもが出来たの」と言って、
戸籍にも入れ、母子手帳も手に入れたんです!


2人の女は怒りの矛先をハッキリしないケイジロウに向ける
どちらにも愛情を持ち、世間体も家庭も壊したくなく、このままの関係を続けたいという

ケイジロウ:あとは子どもたち次第なんじゃないか?

彼が正直な気持ちを話すシーンも、なんだか共感できなくもない
誰が悪いという話でもないし
隠し通してきたのは、互いのコミュニケーション不足と
子ども2人を守りたかったのは同じ


その会話をすっかり聞いてしまう姉弟
ヒロコ:大人は勝手よ 私、この家を出て行くわ!

姉弟は夜の踏み切りで電車が過ぎるのを見ている

姉:
あの人たちは私たち子どもが邪魔なのよ
(それは全然方向違いだけれども、子どもはいつも自分を責めてしまうんだ
私は友だちの家か、寮に住む あんたはどうする?

弟:分からないや ススムはミホの影響かよく歌を歌うクセがある


その後、寮に入った姉
姉:私だけ先に家を出ちゃってごめんね
弟:僕もちゃんと勉強して、早く大学に行って、寮に入るよ
姉:なんだかあんた大人になったわね




***

今作もやるせないストーリーだが、ラスト、若い姉弟が仲良くやっていこうとする姿に
少しだけ明るい未来が見えた

南もハッキリしない男だったなあ 肝心な時にアフリカに3ヶ月も行くなんてゆって


こんなに話がややこしくなったのは、1つは「一夫一婦制」のルール

ミホ:
土人(今は差別用語)のある国では、浮気した女は木に吊るされて
1日10個ずつ石を投げられるんですって
いっぺんに殺さないように



もう1つは、女性の自立が困難な社会 これは今でも全然変わらない

それから「子どもが産めない女性」に対する世間の差別
2人の出会いとなった戦争

それらが複雑に重なって、生きづらい状況を生み出している



<ポスター・チラシ>

 




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大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』 第10回 真夏の夜の夢

2019-03-20 11:18:49 | ドラマ
大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』 第10回 真夏の夜の夢

脚本:宮藤官九郎
音楽:大友良英
ナレーター:ビートたけし(噺) / 森山未來(語り)

小説のタイトルが続くな



【内容抜粋メモ】

オリンピック開会式まで33日
ガイドのダニエルとマラソンのコースを下見
教会が折り返し地点
走る道はフツーの林道






現地の取材は戦争について
日露戦争に勝ったことで注目度が高い
ヤヒコ:大和魂 A strong fighting spirit

ポルトガル選手は取材で「金メダルをとって国から賞金をもらう」と話す
「世界記録保持者のカナクリだ」と記者が言うとラザロだと握手する




6月4日に絵葉書を出して、日本に着くのは2週間後の15日

やっと文部省から許可がおりたが、次は外務大臣と言われるカノウ
ヤヒコは精神が参って窓から飛び降りようとしている




白夜で眠れない2人
記事には「小さな日本人選手」とある
四三ばかり書かれている上、自分の写真が間違えて載せられていることに怒るヤヒコ

ロッカールームにも肋木がある! そんなに体にイイの?

日記:目下、孤独が何よりの敵なり

他国はみなチームで来ているため、互いに批評し合い、効果も上げられる
体格のつくりの違いに気押されする2人






大森:金栗くん、1万mはどうする? 念のためエントリーしておいた
ヤヒコ:僕は100、200、400mに出ることにした
アニコ:下手な鉄砲数ちゃん当たるよ

また咳き込む大森 翌日は外に出られず、練習メニューをヤヒコに渡しただけ
アニコ:マラソンは専門じゃないから 走って、走って、走るのよ

大森の容態は悪化し、毎日メモだけ渡される日々
アメリカ、ロシア選手も現地入りし、日本人を珍しがる

ポルトガル選手ラザロは、何を履いているのか四三に聞く
足袋を脱いで、足が鹿のひづめじゃなくて良かったと言う(w
足袋の作り方をジェスチャーして見せる

ラザロ:
僕はカーペンター(職人)なんだ!
僕は貧しくて、電車に乗れずいつも走っていてスカウトされた(似てるね

足袋を1足あげる
ラザロ:故郷に帰ったら自慢します カーペンターシューズ!と喜ぶ




英語レッスンの成果は全然出せてないけど、ジェスチャーと心で通じ合えているのは四三のほう
逆に孤独感が高まるヤヒコ 練習でも全然追いつけない 靴も相変わらずビスがついたようなやつだし

他国の選手も足袋が欲しいと言う
播磨屋に電報が来る(そういう手段もあったか ハガキより全然早い
届くのに2週間かかるから夜なべすると張り切る黒坂


清は噺家に弟子入りした三遊亭朝太(ちょうた)に着物をこしらえてくれと頼む

円喬が着くと落語「垂乳根」を演っている






志ん生:
円喬はハンパな芸をやっていると兄弟子だろうが、師匠だろうが
わざと変な間で笑ったりして邪魔をする
その後、あてつけみたいに同じ噺を演って爆笑させる

湯のみの白湯を飲まず、鼻の下にもってきて息を吸う




後で真似しようとすると「肺を患ってるから飲むな」と言う
当時どれだけ結核患者がいたんだ?

話している横で水を浴びている五りん


冷水浴のやり過ぎで水道を止められた四三
練習を始めて12日目、誰も部屋から出なくなった

ヤヒコは部屋を真っ暗にして、すっかり意気消沈して酒を飲んでいる
ヤヒコ:もう限界だよ 西洋人は速い 10秒台、11秒台は当たり前 勝ちはない

四三:我々は走ればよかですよ

ヤヒコ:君の記事ばっかり! 君の記事に僕の写真が使われている! 期待されてないんだ!
(勝ち目より、注目度が欲しいのでは?

監督に助けを求めに部屋に入ると酷い状態
四三(日本人にとって最初で最後のオリンピックになる

窓から飛び降りようとするヤヒコを止める

四三:我らの一歩は日本人の一歩たい!

ヤヒコと練習してタイムを計る四三
日記:三島さんも徐々に痛快男子ぶりを発揮す

大森も回復してきた
アメリカの選手のスタートダッシュの写真を見て学ぶ
12秒でも大喜びの四三




湖で冷水浴をしていると、スウェーデン語で水は「Vatten(ばってん)」だと教えるダニエル
水着の女性が歩き、ダイビング選手だという

ダニエルの父はオリンピックの公式カメラマン
オリンピックの記録フィルムが製作されたのは、このストックホルムオリンピック大会が最初








ダニエル:どうして走るのですか?
四三:分からない

俳句もやるのか?




また二股道で間違える なにか矢印看板でも立てないと本番も間違えそう


開会式まであと8日
とうとう夜がなくなる
スウェーデン人は広場に柱を立てて踊り明かす「夏至祭」
外は陽気な声で耳栓しても眠れない






四三は止めに行くが、逆に「日本の歌を歌ってくれ」と言われて「ヤーパン」コール

ヤヒコ:歌は苦手だ
四三は国歌を歌うとフシギな顔になり、やがて拍手が起きる

ようやくカノウが現れて素晴らしいと褒める
四三:表彰台で歌うための予行練習です




四三には足袋、大森には日本を発つ前に命がけでまとめた論文『オリンピック式陸上運動競技法』を渡す




開会式のプログラムを見せる
入場は11時 日本はイタリアの次
イギリスは293人も出る! でもあまりイギリスの金メダリストって聞いたことがないなあ

カノウ:4人では格好がつかんな 三島くんは国旗、金栗くんにはプラカードを持ってもらう
プラカードの表記は英語でJAPANにしようとすると
四三:日本でお願いします そうでなければおいは出ません




スウェーデンの首都ストックホルム
1912年6月 史上初のオリンピック日本選手団が到着した




当時の雰囲気が残る路面電車
選手団の宿舎があった所はショッピング街になっている






ストックホルムスタジアム まだそのまま残されてるのか/驚
今は市民に無料公開されている
景観をコロコロ変えないから街が美しく、品があるんだな










28カ国から2400人以上ものアスリートが集まった
盛り上がりもすごかった

街の人々に金栗のことを聞くと
「1912年にマラソンを走った人ね」
「スウェーデンでは結構有名よ」
「彼は新聞記事にもなったし、本にもなった」




「ここまで有名になったのは、この先のドラマをお楽しみに」
って気になる! 記録か、それともなにかやらかしたのか!?



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