メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

岸政彦とおはぎ@ネコメンタリー 猫も、杓子も。

2019-03-01 14:22:18 | テレビ・動画配信
【内容抜粋メモ】




社会学者、小説家 岸政彦

ご飯を食べる時も、食べた後もよく鳴くおはぎ 18歳
1年ほど前から耳が聞こえなくなりました




岸:
自分の行動パターンで毎日暮らしてて
こっちもそれに合わせて、ご飯をあげたり、寝床を作ったりして
そんな感じで18年たった感じですね

捨てられていた子猫のおはぎを連れて帰ってきたのは
パートナーで同じく社会学者の齊藤直子さん
岸さん、直子さん そしておはぎは、長い間家族として暮らしてきました




岸さんは、主に沖縄をテーマにした研究を続ける社会学者

<主な著書>

「ビニール傘」
「断片的なものの社会学」
「マンゴーと手榴弾」

市井の個人一人一人の人生を言葉として記録します

岸:
僕が今まで書いてきた本は、全部、大きな構造とか
歴史の中で翻弄されている個人の話しか書いていないんですね

特定の社会問題とか社会的な歴史的な出来事なりが経験される時には
必ず個人によって経験される

そういう意味で言うと、僕らはバラバラなんです
個として生きているというか そっちを描きたいなと思います

どっちかというと、僕は社会学者として失格な所があって
社会学者って個人より社会なので
みんな繋がって、ネットワークの中で生きているっていうのが
ほぼ100%社会学者の人は思っているんだけれども

多分僕だけだと思うんですけど、
みんなバラバラで、一人きりで
閉じた中で孤独に生きてるんだよって思ってるんです





出版記念のトークイベント




岸:
こないだブログで、僕のオブセッション(強迫観念)があると書いてあるんです

岸の強迫観念がある それは他者やって

ひょんなきっかけでフィールドに入っていって
沖縄に入っていって、そこが違うところだと思うんですが

オブセッションというか、学問じゃないところで
自分のアイデンティティを作って
アイデンティティというか、研究、スタイルを作っていったんですね
手探りでやってるって感じですかね

学術論文を書くときも一人称なんです
三人称で書いている時でも基本的に一人称

最初の博士論文を出版した時に、編集部からすぐ連絡が来て「小説を書いてくれ」
「何を読んでそう思ったの?」って言ったら、沖縄の労働力移動の博士論文


(話してる横でちょっとだけ見えてるにゃんこの耳がかわいすぎる

僕は普通に書いたつもりでやったんですけど「小説になってる」って言われて
「書き手が過剰に出ている」


岸さんは、これまでに三つの短編小説を発表しました

「ビニール傘」 芥川賞候補
「背中の月」
「図書室」


抱っこして階下へ行く時もずっと鳴いてるおはぎ
地下室みたいな所に狭い机とパソコン 窓もあるけれども真っ暗


どれも舞台は大阪で、孤独な主人公が登場します

岸:
自分の話を書いてと言われて、「ビニール傘」は半分自伝なんです
実際に若い時に日雇い労働者だったんで、その時の感じを書いた



(やっぱりパソコンの前に陣取るにゃんこw

岸:見えへんw

「こっちおいで」と言っても来ない また鳴きながらパソコンの画面の前へ
入力している手が面白いのかな?




岸:必ず画面の前に来たがる 僕の視界に入りたい



(ちゃんと画面の前にブランケットおいてもらって優しいね


岸:
俺、英語全然できないけど、英会話はすごい得意で
友だちにメキシコ人がいて そいつが日本語一切できなくて
僕はスペイン語が一切出来ないんだけど なんか親友なんですよ
肩組んで「イエーイ」って言ってると分かってるんねんけど

基本、犬や猫とのやり取りと同じなんですよ
生物学的にまったく種が別なんだけど

例えば撫でてやると喜ぶとか
こっちも、布団の中に入ってきてもらうと嬉しいとかいうところで
ものすごく繋がるわけです

自分の人生とか生い立ちとかをこいつに分かってほしいとは思わないし
こいつが何を考えているかを言葉で伝えて欲しいとも全然思わへんし

お互いの習性があって、撫でるところを言うとか
というところでやり取りするだけで十分ですよね




「猫は人生であり 世界である」 岸政彦 朗読:向井理
2000年の夏 連れ合いが勤める研究所に3匹の子猫が捨てられていた
鳴き声だけが響いていて、どこにいるか分からなかったが
そのうちの一匹、後に「おはぎ」と名付けられる人懐こいやつが出てきて
「お腹が減りました」と盛大に鳴いた
そのおかげで彼女たちは生き残ることができた




しかし、3匹のうちの1匹は黒猫だったのだが
その子は夏の暑さですぐに死んだ

見かねた連れ合いが、残った子猫を連れて帰ってきた

人懐こくて、穏やかで、優しく、よく喋る長毛の子は「おはぎ」
神経質で、怒りっぽく、甘えん坊な短毛の子は「きなこ」
生き残った双子の姉妹はそう名付けられた
(私の大好きな食べ物系の名前




(子猫の可愛さは最強だね


私は今でも連れ合いが持って帰ってきた段ボール箱を開けた時のことを覚えている
おはぎは、すぐにこちらを見上げて「お腹が空きました」と鳴いたのだが(いつもお腹すいてるんだw
きなこは私たちを怖がって「シャーシャー」と精一杯の威嚇をした






私たちは特にきなこの美しさに心を打たれた




(成長しても美人さん


私たちは家族4人で、それから20年近く一緒に暮らしてきた












(動画もある いつも思うのは、スマホ世代っていいよね
 犬や猫の動画や写真をいくらでも撮って、みんなに見せたりすることができる
 きなこも結構鳴く子 2人ですごい鳴いてる

子どもが出来なかった私たち夫婦にとって
おはぎときなこは子どもであり、家族であり、親友だった

世界で最も可愛いらしい存在が2つもここにある そう思った
もちろん全ての猫が、それぞれ世界で最も可愛いのだが

(ブラッシングはやめろーって鳴いてるw

岸:
きなこは絶対ブラッシングさせてくれなかった 彼女は短毛だったから
こいつはさせてくれるんです ちゃんと
はい終わり きれいになった ご苦労
俺が毛だらけや




2017年11月 きなこが逝く
ある朝、目が覚めた時、おはぎは私の布団の中で
きなこは、定位置である押入れの羽根布団の上で寝ていたのだが
きなこを撫でた時すぐに気づいた
彼女は動かなくなっていた

(なぜそんな突然カッコいい亡くなり方をするの

その前の晩まで普通に元気で、ご飯もよく食べて
「ここに来て撫でろ」だの、「もっと柔らかい寝床を作れ」だの
「寒くなってきたから電気ストーブをつけろ」だのうるさく要求していた

きなこが、ある朝起きた時、何の前触れもなく 突然動かなくなっていたのである
数秒たって事態に気づいた私は、まだ体温を残していたきなこにすがり 大声で泣き叫んだ

先に起きていた連れ合いも駆けつけて
私たちは二人で、おそらくこれまでの人生で最も大きな声を出して泣いた

おはぎはただ 私たちの間をうろうろとしていた
17年以上 一緒に暮らしてきた妹が逝ってしまったことに全く気づいていないようだった

(動物って人間よりもずっと感覚が優れているから
 もっとずっと前からきなこの病気のことをおはぎは知っていたのかもしれないよ


岸:
本当に30何歳~50まで一緒に暮らした家族がいなくなると
50歳でポンと取り残された感じになります

なんやろな これまでは夢だった
元々一人だったんだぞ、お前はって言われた感じ
たまたまちょっと忘れてただけで、20年間 元々お前は一人だったんだぞ
というのを思い知らされた感じがするかな

(2年前か これを撮影したのはいつか分からないけれども
 まだつい最近のことだから、ペットロスから出られていないのでは?


散歩
岸さんは、パートナーの直子さんを誘って大阪市内をよく歩きます




岸:
大学出て、友達と8mm映画を作ろうとか言ってて
当時8mmも絶滅しかかっていたけれども、この辺(埠頭)でロケしました
あのフィルムどっかにあるはずだけど

Q:どんな映画ですか?

それがこないだ 脚本が発掘されたんですよ 偶然なんですけど
僕が24、5で書いたんですけど、脚本がそのまま「ビニール傘」で 会話とかが
一人で書いたとかどうかは記憶がないんだけど そのまんま

(二人で船に乗る


岸:
ええなあ 学生の時から なんか一人で散歩したりするのはこの辺が多くて
何かに惹かれるんですよ こういう風景

よく訪れるのは、川や海の近くの工業地帯や人気の少ない住宅地

岸:あーたまらんなあ

公園の写真を撮る 写真も上手いな








岸:
時代から取り残されたように感じた風景を記録します
人の痕跡とか 記憶みたいなものが残っているところが好き 無人の所じゃなくて

Twitter でひと言だけ書いて忘れられてるアカウントとか
なんかそういうのがすごい好きですね

こういうところも普通に人が住んでるし
生活があるんだなと思いながら歩くのが好き
だからめっちゃ寂しがり屋 一人は嫌いw

廃墟のような暗い中に入っていく二人


岸:
風景とか、目の前にあるようにリアルに書けてるってよく言われるんですけれども
出てくる人の顔が浮かばないって言われる
「顔の描写は一切しないんですよね」
確かに! 言われて気がついたんですけど

「図書室」でも、「男の子の顔とか容貌をもう少し描写してください」
って編集部から言われたんやけど、断って
人間関係が書けないので、基本的にずっと一人なんですよね

(大阪って意外と川や海の街なんだな


「猫は人生であり 世界である」




猫は人生であり、また世界そのものでもある
おはぎときなこを拾った時 私は30そこそこで まだ無名の大学院生だった
連れ合いも二十代半ばで、これから研究を始めるところだった

きなこがいなくなった時 私は50歳になっていた
大学で職を得て、本も何冊か書くようになっていた

つまり私は、30歳から50歳までという人生のど真ん中の20年を
家族4人で暮らしてきたのである

だから猫を拾うということは、妙な言い方になるが、人生を拾うということだ


(ウッドベースも弾くの!?驚 地下室だと思っていたら、二つの窓から太陽光が入っている


そして、猫が世界そのものだと思うのは それが必ず先に死ぬからだ

つまり 猫というものが永遠に生きる
あるいは、例えば平均して50年くらい生きる存在なら
私たちは猫を飼うことができないだろう

それが可愛いということと、
その寿命がとても短いということは、同じ一つのことなのである








何度か引っ越しを経験しながら20年近く一緒に暮らしてきた
4人の家族は、今3人になってしまった
やがて2人になり 、そして一人になる

私の人生の中で最も幸せだったのは、
間違いなく4人で暮らしてきた20年間であり
そして、それは 終わってしまった

きなこにはもう二度と会うことはできない
やがておはぎもいなくなるだろう

そして だからこそ 彼女たちは美しく 愛おしいのである

(これは猫に限らないね どんな命も同じだ





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『世界から猫が消えたなら』(2016)

2019-03-01 13:23:00 | 映画
原作:川村元気
監督:永井聡

出演:
僕/悪魔 佐藤健
彼女 宮崎あおい
ツタヤ 濱田岳
トムさん 奥野瑛太
ミカ 石井杏奈
父さん 奥田瑛二
母さん 原田美枝子
愛甲朔也
ほか

trailer

食料品や日用雑貨を買うにもクレカで支払い
それを、以前ブログに書いた通り、
永久不滅ポイントが100ポイント以上になったら
自動交換されるようにしたことと

「Yahoo! JAPAN ポイントクラブ加算分」という見慣れないポイントが
1,800(2018/12/2、2018/3/12にも1,800入ってた)も入っていて
買い物に使うとあっという間だから久々「GYAO!」で映画を観ることにした

大好きな原田美枝子さんが出演していて、猫の話だから観てみた

観て思ったけど、悪魔はこの世界に要らないものを消すと言いつつ
その人にとって大事なものから消していく

一番要らないのは戦争とか飢餓とかいっぱいあるのに
そこは悪魔だからとっておきたいって設定なのか?

私なら「労働」を最初に消して欲しいな
いや、「お金」が手っ取り早いかな


【内容抜粋メモ(ネタバレ注意)】

世界から猫が消えたなら、どう変わるだろうか?
世界から僕が消えたなら、誰が悲しむだろうか?





これは僕に起きた本当の出来事
もうすぐ僕は死にます
この手紙はあなた宛に書いた 最初で最後 遺書なのです

郵便配達をするボク バイトか?
町がレトロ風




レンタルビデオ屋に寄る 店員はタツヤ ツタヤと呼んでいる
タツヤおすすめのDVDを毎日借りていく






これまでの人生は無限の未来に続いていた
いや未来など考えず、明日が来ると信じていた

目まいがして自転車から転倒する
悪性脳腫瘍と診断される

医師:手術も難しい いつ急変してもおかしくない すぐ入院してください

病院から叫びながら飛び出して泣くのは妄想
意外と落ち着いている自分に気づく

オムライスも丁寧に食べる
あと何本大好きな映画を観られるんだろう?

蔦の絡まるフシギな洋館のような自宅
猫が迎えてくれる




自分そっくりなヤツがいて驚く




悪魔:
悪魔というならそれでいい 説明してる時間ない どうする?!
あなた、明日死ぬから それを伝えに来た このまま死にたいの?
死なないですむ方法が1つだけあります
この世から大事なものを1つ消すと1日生き延びられる


ボク:分かりました じゃあ、パセリで

悪魔:
消すのはこっちが決めるの
何か得るなら何か失うのがルールだから

部屋を物色しているとケータイが鳴る
局長からで「明日はムリ 今週休ませてください 体調悪くて」

悪魔:
それ要らなそう この世界から電話を消そう
ホッとしたね? 誰かにかけないの? 消えちゃうよ?
電話がある最後の1日を楽しんで と消える


この猫は、少年の時、雨の日に拾った










母:
戻してらっしゃい 可愛いけど、お母さん猫アレルギーなのよ
仕方ない 頑張ってみるか

名前は入っていた箱のレタス

お母さんになついてしまうレタス
母のくしゃみが治る


翌朝起きるとレタスが一緒に寝ている
宝物箱にはブレた写真がある

歯を磨いていると歯の詰め物が取れる

彼女と久しぶりに会う




ボク:電話がなくなるとして、誰にかけようか考えたんだ
モトカノ:例え話にするの変わらないね ほかにいるんじゃないの?


<母が危篤状態の時の回想>

母の死にも間に合わなかった職人肌の父
懐中時計を出して「直ったぞ」と置く
ボク:全然見舞いにも来ないで 何やってんだよ!!






それから父と会ってない
別れてからも母と会っていた彼女
母がボクと父が仲良くしてほしいと言っていたと伝える

喫茶店で銀歯が取れた話をすると笑う
モトカノ:なんだか懐かしいね




<彼女と出会った回想>

時計屋に間違い電話したモトカノ
『メトロポリス』を観てると気づきネタバレする(これは絶対カンベン!!




2人は同じ大学だったと分かる
一緒に映画デートしてもろくに話せないが電話ではよく話す

モトカノ:
歩いて20分の距離なのに一晩中電話して
翌日のデートで居眠りしたりして楽しかった

ボク:なんで別れちゃったんだろうな僕たち
モトカノ:嫌いじゃないし でもそういうのあるんだよ

ミナト座って映画館に住んで働いてるのか いい環境だなあ




モトカノ:
世界から電話が消えてほしくない
電話がなければ私たちも出会わなかったわけだし


ボク:ボクもうすぐ死ぬんだ


その後、手紙を出すモトカノ

路面電車内で悪魔が出る
悪魔:生きるって素晴らしいでしょ 電話そろそろ消してもいい?




手の中でドロドロになる
ほかの人のも 公衆電話は爆発
ソフトバンクが崩れ、文具店にかわる

また頭痛
ミナト座に行くと受付にいるモトカノは知らぬ顔




悪魔:
どうする? まだ生きたいよね?
なにかが消えたら、その思い出も消えるのは当然
この世界から映画を消そう 1日分と引き換えに


<タツヤとの出会いの回想>

大学でいつも1人のタツヤに話しかける
盲腸で入院して『アンダーグラウンド』を劇場で観られなかったことを激しく悔やんでいる




『ライムライト』をすすめる

タツヤ:君みたいな映画だ 次観るものも用意しておく
ボク:ツタヤみたい
タツヤ:タツヤだけど

DVDを返すとまた1本渡すのが毎日続く
『太陽を盗んだ男』は知らないな
それで『メトロポリタン』につながる

タツヤ:映画は無限にある だからこのやりとりも永遠に続く
(この関係もなくなっちゃうじゃん/泣

店に行く

ボク:例えば、死ぬ前に1本観るとしたら何を観る? それを貸してよ

タツヤ:
僕は本を買うと結末を必ず先に読む 読み終わる前に死ぬと困るから 『恋人たちの予感』
選べるわけないだろう1本なんて 選んでるうちに死んでしまう

何かいい物語があって、それを語る相手がいる
それだけで人生は捨てたもんじゃない


最後の1本なんてあり得ない
こうして永遠に続くんだ オレたちと映画の関係は

ボク:そのつもりだった でも最後なんだ

ミカが帰ると店はメチャクチャ




タツヤ:
見つからないんだ あいつが死ぬんだ
ずっとオレの役目だったのに どうしても見つからないんだ!


悪魔:いいんだ 最後の1本観なくて
ボク:映画じゃなきゃダメですか?

悪魔:
そんな文化が水や食べ物より必要? 命のほうが大事だよねえ もう消えたよ

ミナト座がなくなる




レンタルビデオ屋は、DVDが飛んで消えていき、全部本にかわる すごいCG
タツヤ:何かお探しですか?




大学では本を読んでいるタツヤ
昼食に同じ席に座ると去る
『メトロポリタン』を観ていた自分の記憶もなくなる


<いきなり陽気な外国にいるボクと彼女>






宿賃を払えとおばちゃんに怒られている日本人男性トム
トム:アルゼンチンてお墓があるから評価する所があるんだ

『ブエノスアイレス』のロケ地も案内(この急展開は何?!




世界中を旅してるトム

トム:
時間から逃げ回ってる
時間を分とか秒にして
壁にかけたり、腕にまで巻いたりして不自由にしてるのはニンゲンだけだ(同感
生きてやるぞーーーー!!

タンゴを踊る男女を見ながら3人で飲む

(GYAO!で観てたら、突然ここでフリーズ 再起動でなんとか戻った

トム:
旅をしてると、世界にたくさん残酷なことがあると知る
けど、同じくらい美しいものがあると気づく
日本には18年もいたから充分だろう

ボク:
例えば、自分が死ぬとして、最後の時間を過ごす場所を決めなきゃならないとしても?

トム:どうだろうな


2人と別れるトム
トム:生きてりゃまた会える いつまでも仲良くな(泣きながら去る




ボク:ああいう人生もありだね
振り返ると、トムはクルマに轢かれている

(こんな死に方もサイコウではないか

彼女:
なにも変わらないんだね トムさんが死んでも
まるで、もとから存在してなかったみたい

私も悲しいかどうか分からない
私が死んだら泣いてくれる人はいるのかな
それともこの世界はいつもと変わらない朝を迎えるのかな
生きてやるー!(ものすごい滝の近くに橋がある




それから疎遠になっていった2人




突然彼女が消える
世界からボクが消えたら誰が悲しんでくれるんだろうか?

時計もなくなる カモメ時計店も 父は?

家に悪魔がいる

悪魔:
大切な人との関係が消えるのは辛い でも自分の命が一番大事
この世界から猫を消しましょうw




<キャベツとの出会いの回想>

母:レタスがゴハンを食べないの 私の真似をしなくてもいいのに
母は病気を告げる






母:静かにしてあげて やっと苦しくない場所に行けるんだから

レタスは逝く

布団でレタスの写真を見る母





猫の声で目を覚ます母
レタスにそっくりな猫がいて、笑顔になる母
父:今度はキャベツか






母が家族で旅行に行きたいと言い、車椅子で旅館に来ると満室と言われる
父:野宿はごめんだ と走り回って探す ボクも探す

やっと見つけたが納得しないボク
キャベツも一緒






バッグから手紙を出す
母:あなたに受け取って欲しいの もしお母さんいなくなったら・・・
ボク:やめてよ! そんな遺書みたいな と去る


外は雨 起きるとキャベツがいない
部屋を探し回る 雨の外も探す

病院に行くと母が暴れている これも回想?
また頭痛

家に戻ると鳴き声がしてキャベツがいる






ポストにモトカノからの手紙がある
いつかの母の手紙が入っている





手紙:
この手紙を書いている私は、もうすぐこの世界から消えてしまいます
その前に自分は何をしたいか考えてみた
美味しいものを食べて、オシャレをしたいとか

私は気づいた 私が死ぬまでにしたいことは
すべてあなたのためにしたいこと
ですが、あなたのためにしてあげたいことはありません


なのであなたのステキなところを書き出してみます
あなたはいつも味方をしてくれる
気持ちに寄り添うことができる
必要以上に気を使う性格

あなたが生まれたことで私の人生がどんなに輝いたか分からないでしょうね


<母と海に来た回想>

母:
あなたが生まれた日も気持ちのいい日だった
あなたが生まれた時、お父さん「ありがとう」って言ったの
「生まれてきてくれてありがとう」って

ボク:
今さら後悔してるんだ
誕生日の時、母さんに花でもあげたらよかったなとか
自分の時間とかあったの? 将来の夢とか
いつもボクのことばっかり

母:
私はもうすぐいなくなるのよ しっかりして
私思うんだ 人間が猫を飼ってるんじゃない
猫が人間のそばにいてくれてるのよ

キャベツをお願いね
じゃない、キャベツ この子をお願いね


手紙:
いつも悩んで考え込むあなた
でも、悩んで正しい答えを出すことができるあなた

あなたのステキな所を忘れずに生きてください
それさえあれば、あなたも幸せだし
あなたの周りの人も幸せだから
あなたのステキな所がいつまでもそのままでありますように


悪魔が来る
遠くには2人を撮る父




ボク:
ありがとう
あなたのお蔭でこの世界がかけがいのないもので出来てると知ることができた
だから猫は消さない
死ぬのは怖いけど、寿命を受け入れて死ねる
これは幸せなことじゃないかと思う

あなたはボクなんですよね もう1人の
ずっと自分と話してたんだ
自分の死を受け入れることの出来ないボクと

悪魔:ありがとうで終わる人生も悪くない

写真がブレたのは父が泣いてるから




時計が戻る
キャベツもいる

最後の朝
父宛に手紙を書く

キャベツを連れて、自転車に乗り、モトカノに電話して会い
手紙のお礼を言う

モトカノ:
あなたが本当に困った時に渡して欲しいって
あなたに会えて良かった




タツヤ:
“何かいい物語があって、それを語る相手がいる
 それだけで人生は捨てたもんじゃない”『海の上のピアニスト』
ボクは映画が好きで良かった 映画はボクに親友をくれたから


父さんへ:
世界から猫が消えたらどう変わるだろうか
世界からボクが消えたら誰が悲しむだろうか


世界からボクが消えたら
生きている間にできなかった後悔がたくさん残るだろう
小さな違い それこそがボクが生きていた証し
もがいて悩んで生きてきた証し


キャベツは父が連れてきたのか わざわざキャベツを箱ごと買って


<ボクが生まれて家に戻った日の回想>

父:生まれてきてくれて ありがとう





私なら、私が明日いなくなっても、なにも要らない
だって、何もなくなりはしないから

みんな今日が最後かもしれないと思って生きたなら
戦争だってなくなるのにね

この映画で泣く人は、死がすべての終わりだと思ってる人じゃないだろうか

最後は「ありがとう」だけでいいんだ



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販売者さんと写真を撮りSNSに投稿@ビッグイシュー

2019-03-01 12:48:16 | 
【THE BIG ISSUE VOL.351】



【内容抜粋メモ】

「マイオピニオン」より

346号の「今月の人」アンディから勇気をもらう 20代 薬剤師




私は不定期で販売者さんからビッグイシューを買います
346号も、出張先の梅田で買いました

目についたのが「今月の人」のアンディ
「天国でもビッグイシューを売りたい」という題名
インパクトのある企業広告よりずっと心を揺さぶられました

同性愛者、薬物依存症など偏見にさらされる人の幸せを願い
人生の偶然の出会いを大切にするという文章で、私は勇気を得ました

私は相手から関係を切られるのが怖くて
人との関係を続けていく勇気がなかったから

でも、アンディの言葉に、私も一歩踏み出そうと思いました



販売者さんと写真を撮りSNSに投稿 47歳 会社員




駅前で1冊買い、一度はその場を離れたが
「はて? 彼の存在、立っている目的をどれだけの人が知っているだろうか?」と思い

「みんなに教えてあげたいから、一緒に写真を撮ってもいいですか?」と聞くと
少し照れたように撮らせてくれました

フェイスブックに載せたところ
「何をしている人か知らなかった」
「今度見かけたら私も買ってみます」とコメントも

購入だけでなく、こうした形でも支援していけたらいいなと思いました



高円寺図書館の「アンネのバラ」 59歳 介護職員




高円寺図書館の入り口に「アンネ・フランクの形見」という名前のバラが咲いている
ベルギーの園芸家がアンネの死を悼み、アンネの父に贈ったものだ

杉並区の中学校がアンネの父と交流があったため
彼が学校に苗木を送ってくれた

花びらの色が変わっていく珍しい品種で
アンネが生き延びていたら、そんな彩りの美しい人生を送っただろう
バラを見るたびに、平和を願わずにいられない

「図書館めぐりリスト」カテゴリー内「高円寺図書館」参照

(知らなかった/驚 今度見てみたいなあ


***


「ビッグイシュー日本版 BIGISSUE JAPAN」

“1冊350円で販売。180円が販売者の収入になります。”

[ホームレスの仕事をつくり自立を応援する]
「ビッグイシュー」は、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として
1991年、ロンドンで始まった 創設者はジョン・バード氏
住まいを得ることは、単にホームレス状態から抜け出す第一歩に過ぎない


[仕組み]
1.販売者は、この雑誌10冊を無料で受け取る
2.売り上げ3500円を元手に、以後は170円で仕入れ、350円で販売 180円を収入にする


[条件]
顔写真つきの販売者番号の入った身分証明書を身につけて売る
このほか「8つの行動規範」に基づいて販売している




【ブログ内関連記事】

「ボブとジェームズ、東京へ行く」@ビッグイシュー

「猫のボブが私をホームレスから一人の人間にしてくれた」@ビッグイシュー

『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(A Street Cat Named Bob)』(2016 ネタバレ注意)


バックナンバーのご注文
“バックナンバーのご注文は、販売者まで、お気軽にお問い合わせください。
 販売者から購入できない方はバックナンバーに限り、
 3冊以上から送付販売をさせていただいております。”


売り切れていた316号もPDF版で購入可能にv





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