太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

迂闊(うかつ)

2017-06-13 07:48:41 | 日記
夫の両親が旅行に出かけていて留守なので、

猫達が自由に行き来して遊べるようにと思って

我が家と両親側の家の間にあるドアをあけて出かけた。

実際、彼らは両親側の家を探検して歩くのが好きだ。


数時間後、帰宅してガレージのドアをあけて真っ先に目に入ったのは・・・・・



昇天した、

巨大な、

滅多に見ないほどの巨大な、



せせらぎ。


(注)せせらぎとは、ゴのつく虫のことで、気持ち悪すぎて書くのも憚られるため
伊坂幸太郎氏の小説よりヒントを得て せせらぎ と呼んでいる



「○#*@X!!!」


猫達が、誇らしげな顔をして集まってきた。

猫だ。

猫がやったに違いない。

私は、両親側の家におそるおそる行ってみた。

すると、せせらぎが一体と、せせらぎの一部であっただろうと思われるものが散らばっていた。


いっけん、きれいにみえる



ここにも。


いっけん、きれいにみえる



ここにも。

そして、いっけん、きれいにみえる



ここにも。


猫達が、あとをついてきて

「ね。ね。すごいにょー、僕達がやっつけたんだにょー」

と言いたげである。




何度か記事にしているように、両親側のキッチンにある生ゴミ入れには蓋がない。

せせらぎを餌付けしているようなもので、当然ながらヤツらは出没する。

だから我が家のキッチンは、しっかり蓋ができるものを使っているのだが、



こうしてドアをあけたままにしている間に、もしかしてヤツらは我が家に侵入しているのでは・・・??



と、遅ればせながら気づいた。




迂闊だった。

私としたことが、大変迂闊であった。







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オタスケマン

2017-06-12 14:35:08 | 日記
近所のスーパーまで片栗粉を買いに行った夫が、意気揚々と帰ってきた。

スーパーで、日本人のグループに会ったのだという。

ワイキキならいざ知らず、こんな辺鄙な田舎のスーパーに、どういうわけで日本人旅行客がいたんだろう。

彼らが、歯磨きのチューブを一つ持って列に並んでいたので、

品物10点以内の買い物客だけが並べるエキスプレスのレジがあるよと教えてあげた。

「へえ、日本語で?」

「そりゃそうさ。コッチコッチ エキスプレス ドウゾって言ったんだ」

「それでわかったんだ?」

「わかったよ。それで一緒に並んで、どこから来たのか聞いたんだ」

「へえ、日本語で?」

「そうだよ。ドコカラ キマシタカ でしょ?そしたらジャパンっていうから、ニホン ドコデスカと聞いた」

東京の人もいるし、大阪の人もいた。

日本語が上手だと褒められたので、

「ワタシノ カナイハ ニホンジン デス。ワタシハ シズオカ二 スンデ イマシタ と言ったんだ」

「すごいじゃん、日本語忘れてないじゃん!!」

そのうちの一人が、夫が持っている片栗粉を見て、何を作るのか聞いた。

「カラアゲ シマス」

うわー、おいしそうーと皆が言って、買い物が済んで外に出た。

まだ外は明るいけれど、もう7時近くだ。これから彼らはどこに行くつもりなのか心配になった。

「イマ ドコ イキマスカって聞いたら、口々に、わかんなーい、というんだよ。

そうしたら、ガイドの人がいて、ワイキキに戻るっていうから安心して帰ってきたんだ」


日本人と話したことが、相当嬉しかったとみえて、夕食のときもその話だった。


「ああ、日本人、好きだなあ」

夫は無類の日本人好きで、日本人が困っているのを見ようものなら、オタスケマンに変身する。

私と夫が出会う、まったく最初のキッカケも、ワイキキで道に迷った日本人を助けてあげたことなのだ。

15年も前のことだ。


私も、今になって、夫の気持ちがわかる。

日本で、日本人に囲まれていたときにはわからなかった。

他の民族も、いいところはたくさんあるけれど、

おっとりとして、穏やかで、育ちの良さがにじみでている日本人はいいなあと思う。

職場で、日本から来た旅行者に会うと、話しかけたくてウズウズするときがある。





休日のランチに、NICO’Sに行った。



旅行者のためのトロリーが止まるようになって、日本人が増えた。

携帯電話で自分の写真を撮ろうとしている日本人を見つけた夫は、

「写真撮りますよって何て言うんだっけ?」

と私をつつき、何べんも練習してから話しかけて、断られていた。




断られても負けないオタスケマン









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ライチ

2017-06-11 15:14:33 | 食べ物とか
私の好物のひとつ、ライチの季節である。

日本に住んでいたときには、ほとんど食べたことがなかった。

お菓子やジュースにある「ライチ味」が、私の中のライチだった。




これがライチ


皮を指でぺりぺりとはがすと、白いジューシーな果肉が出てくる。

真ん中には小指の爪ほどの種がある。

私はこのライチを凍らせて食べるのが好き。

シャーベット状になったライチは、甘さが増すのだ。



この時期、路肩にライチ屋が出る。




ライチ屋を撮ったのに、前を走る馬を乗せた車がメインになってる・・・・・

ライチ屋は右側の、青いテント。

これは私の通勤路で、毎日気になっていたのだったが、ついに買うことにした。

スーパーで売られているのは、400グラムほどで700~800円。

直売だったら、もっとたくさん入って安いに違いない。



という、愚かな考え。



ライチ屋には、子供達が4人ほど親を手伝っていた。

学校が夏休みになったからだろう。

1キロ近くの大袋と、400グラムほどの袋と2種類あり、

「こっちの大きいのが24ドルで、小さいのが12ドル」

前歯の乳歯が抜けた男の子が言った。


え、1300円・・・・?


スーパーだったら700円なのに、1300円?


「高いからまたにするわ」

と言って、その場を去ることもできた。

大人だけなら、それもできたかもしれない。

しかし、子犬みたいな目をした4人の子供が、私を見つめている。

純真な8つの瞳が

「このライチが全部売れないと僕達ごはんが食べられないんです」

と言っているような気がしてくる(マッチ売りの少女か・・・・)

私は、買った。

こうして路肩で物を売る人を、こんな田舎にくると結構みかける。

干した魚とか、トロピカルフラワーとか、バナナブレッドとか、メキシコ料理とか。

デカデカと看板は出ているが、値段は出してない。

その辺に気づくべきだった。



1300円のライチを冷凍して、おいしくいただいている。








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きなこ

2017-06-10 07:45:24 | 食べ物とか
私は、ただ ごまあえ が食べたかっただけだ。

ごまあえを作る時は、日本から持ってきた オニザキのすりごま を使う。

楽だし、美味しい。

冷蔵庫にあった、使いかけのすりごまが、どう見ても量が足りない。

きっとまだどこかにあったはずだと、食品庫の中を探してみた。



食品庫には、日本関係のもの専用の長方形のタッパーが2個ある。

そのうちの一つにすりごまがある気がしたが、もう一つは何が入っているか覚えていない。

それをあけてみたら・・・・・

えもいわれぬ匂いがたちのぼった。



ご存知でしたか。


きなこが腐るって・・・・




いや、きなこだって食品だから悪くもなるだろう。

じゃ、

ご存知でしたか。


きなこは腐るとこげ茶色になって悪臭を放つって・・・・


どのぐらい前のきなこか、考えてみた。

封をあけたきなこを、タッパーに入れて5年も食品庫に入れておいた私はアホだ。

もし、ハワイに移住してきたときのものだったら、6年だ。

ま、この際5年も6年も同じか。


悪臭の元は他にもあった。

小分けになった、かつおぶし。

封はあいてないのに、怪しく匂いを放っていた。これも6年かも。

こうやって、「もったいない、もったいない」と言ってしまいこんで、結局無駄にする。

きなこもかつおぶしも、品質や美味しさを追求しなければ、ハワイでも買えるのだ。

いやだいやだ、自分のケチさ加減に嫌気がさしながら、きなこもかつおぶしも、捨てた。



もう一つのタッパーに、すりごまはあった。

真空パックになっているのが二つあって、そのうちのひとつをおそるおそる開けてみた。

匂いを嗅いだら、イケそうだった。

消費期限はあえて見ない。過ぎているに決まっている。

ここで暮らす日本人は、だんだん消費期限から自由になってゆくようにできている。

そんなものを気にしていたら、食べたいものは食べられない。


私はそのすりごまを器にあけて、ギョッ!とした。


それはすりごまではなく、ただのゴマだった。


もうひとつの方がすりごまだった。

私は思慮が浅い。

そんなことは承知だが、思慮の浅さに気をつけて行動できるぐらいだったら、それはもう思慮が浅いとはいえないのである。

だからいつも、あとの祭り。



さて、このゴマをどうするか。

こんな時のために、私は日本から すりばち を持ってきてある。

この6年、1度も使われることがなかった すりばち が、とうとう役に立つ時がきたのだ。

私はすりばちを出し、ゴマを入れた。

ところが



すりこぎ がない・・・・・・



すりばち があっても、すりこぎ がなかったらどうにもならんじゃないか。

なんですりこぎを持ってこなかったんだろう。

お料理上手の人なら、麺棒なんかあるんだろうけど、そんなもん我が家にあるはずもなし。

結局、私は木べらを使って、なんとか すりごまもどき にした。





無事、ごまあえは食べられたが、なんと大騒ぎなことであろうか。










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イメージ

2017-06-09 08:11:01 | 日記
お風呂場や洗面所の水道から飲む水は、なぜか美味しくない。

キッチンの水道と同じ水が出てくるのに、味が違う気がする。

スーパーマーケットの1000円は高いと思うのに、

デパートの1000円はそれほどでもないと思う。

私達は日常の多くを、自分で取り入れたイメージの中で無意識に生きているのだろう。

水で言えば、プラスティックよりもガラスのコップのほうが美味しく感じるし、

耐熱グラスに入れたホットコーヒーより、陶器のマグのコーヒーのほうが美味しく感じる。


べつにそれはそれで悪いことではないけれど、

いちいちそのことに気づいてしまう自分がめんどくさくてかなわん。

どーだっていいじゃん、まったく。





自分がめんどくさくなったとき、癒してくれるのは猫たち。

キッチンの窓の外を眺める、チーズケーキ(ボーイ)のアンニュイな背中。





猫1匹 なにをか思う 朝の窓



「ニャに?ニャんか言ったかにょ」








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