太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

炊飯器の内釜

2016-12-03 20:32:48 | 日記
炊飯器が壊れた。


昔も記事にしたことがあるけれど、うちの炊飯器事情を。



夫の両親の家で同居していた時は、そのキッチンにある炊飯器を使っていた。

それは炊飯器というよりは電気釜といったほうがいいようなもので、15分ぐらいで炊けてしまう。


「電気釜」

一応、サンヨーで日本製。



スイッチはこの二つ。潔いほどのシンプルさ。

内釜はペコペコのアルミ風で、要するに スイッチがついた、キャンプで使う飯盒(はんごう) と思えばいい。

あるとき、友人の家で食べたご飯がすごく美味しかったので、何のお米を使っているのか聞いたら

うちと同じお米だった。

炊飯器を見せてもらうと、ずっしりした厚釜の、ちゃんとした炊飯器だ。

炊飯器が違うだけでこんなに味に差があるものかとショックだった。

それ以来、日本のちゃんとした炊飯器にあこがれていたのだが、シュートメの手前、電気釜で我慢していた。



家を建て、自分達だけのキッチンが持てるようになった時、

真っ先に炊飯器を買おうと決めていたのだけれど、引越し直前にシュートメが

「これ、よかったら使ってね」

と言って持ってきたのは、あの電気釜にそっくりな新品の電気釜であった・・・・・

誰かにもらって、ガレージのどこかにしまってあったらしい。

そのときの私の落胆といったら、ない。

このシチュエーションで「NO」と言えないのは、日本人だけではないはず。



すると、件の友人が、大き目の炊飯器に買い換えるので、古い炊飯器をくれるという。

もちろんありがたくいただいた。

そしてシュートメがくれた電気釜は、すみやかに寄付に出した。

どうせキッチンは別だし。3年半も我慢したんだし。



あれから2年。

友人のおさがりの炊飯器が、とうとう壊れた。

友人は8年使っていたというから、10年ももった。

炊飯器なしではいられないので、すぐに新しいものを買いに行った。

3合炊きでよかったのだが、聞いたこともないメーカーのものしかない。

5合炊きが、シャープと象印、タイガーとあって、200ドル(23000円?)から300ドル(32000円?)ぐらい。

このぐらいはするんだろうなあと思いながら見てゆくと、

59ドル(6300円?) というタイガーの炊飯器を発見!

一応セール品ではあったが、

タイガーに似た、中国製じゃないかとか、数字の間違いじゃないかとか、よくよく眺めた。

これといって怪しい点も見つからず、結局値段に負けてそれを買った。





家に帰って、箱をあけてみた。

英語と中国語の説明書が入っていた。なんで中国語???

外側に、クラシックなピンクの花模様があるのが気に入らないんだけれど、

普段は棚の中にしまっておくのでヨシとする。

内釜は、薄い。3合炊きの友人の炊飯器の内釜のほうがずっしりと重い。

早速ご飯を炊いてみると、25分ぐらいで炊けてしまった。

スイッチは「START」がひとつだけあって、その上に「KEEP」というランプがある。

炊けたあと自動的に保温になるのはいいが、保温を解除することができない。

つまり、保温をしたくなかったら、コンセントを抜くしかない。



あの電気釜でさえ、保温を解除するスイッチがあったのに。



友人にもらった炊飯器は、いろんな機能がいっぱいついていた。

どれも使わなかったけど。

タイマーだってあった。1度も使わなかったけど。

そういえば友人はあれを日本で買ってきたと言っていた。




炊き上がりは、

まあ、こんなものか。

美味しいお米を使えば、美味しいのだ。

けちらずに高いのを買えばよかったのかと思わないでもないが、ありがたく10年使おうと思っている。





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幻の羊羹

2016-12-01 19:07:12 | 日記
友人が、日本の和菓子屋で働き始めた。

その店は、日本にあっても高級和菓子の店だと思う。

「思う」というのは、どこからが高級というのかわからないからで、

デパートの地下に恭しく店を構えているからには高級なのだろう、ということだ。



先日、その友人に会った時、仕事はどうか聞いたところ、

「新しいことばかりで新鮮なんだけどさ。覚えることが多くてね」

「お菓子の名前や値段を全部覚えたりしなくちゃならないだろうね」

「それがさ、羊羹なんだけど、

私の見間違いか、値段の書き間違いかと思って同僚に聞いたことがあってね」

「へー」

「だってね、88ドルって書いてあるんだよ」

「セットじゃなくて?」

「普通の大きさの羊羹1本だよ」

「そりゃ私でも聞くワ。でも間違ってなかったんだね・・・?」

「間違ってなかった。正真正銘88ドル羊羹だった」

「皇室御用達でも、もちっと安いかもよ・・・・」




それは栗羊羹なのだが、いくら高級店といっても、

いくらここがハワイだといっても、88ドルという設定はいかがなものか。

日本円にしたら1本1万円近くなる。

素朴な疑問をぶつけてみた。


「それを買う人がいるの?」


それを売ったことがある人はいないらしい。

そして、賞味期限が過ぎそうになったら試食にし、期限が過ぎたら廃棄するのだそうだ。


それってどうなの?


価格設定が高すぎるために、誰も買わず、そのうち試食になって廃棄するぐらいなら

半額ぐらいにしてコンスタントに売ったほうが儲かるんじゃないか。

まあ、半額にしたって 44ドル だけどもね。


友人と私はその羊羹を 幻の羊羹 と名づけて様子を観察することにした。









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