その猫を最初に見かけたのは、春休みよりずっと前の、まだ職場が暇だった頃だ。
全身真っ黒で、尻尾だけがフワフワとしている小さな猫が、
食べるものを探してゴミ箱をあさろうとしているところを何度か見た。
あれから数か月。
ジャングルのような、だだ広い敷地を歩きまわっているのを見たり
建物の縁の下にいるのを見たり。
どうやって生き延びているのか知らないが、見るたびに痩せてゆくので心が痛む。
昨日、休憩時間に花畑の近くにいるのを見かけたので、持ち歩いていたキャットフードを持って近づいた。
近づくと、逃げる。
フードを地面に置いて、離れて見えないところまで行くと、食べる。
てのひら一杯のドライのカリカリフードを、あっというまに食べ、
缶入りのキャットフードを、まるまる一缶たいらげてしまった。
相当に空腹だったのだろう。
まだ若いからなのか、空腹で痩せているから小さく見えるのか。
この猫が、気になって仕方がない。
夫に話すと、「いいよ、うちに連れてこようよ」と言う。
そこで、3匹目となる猫計画をたてる。
まずはケージを買って来る。
同僚がトラップ(捕獲機)を持っているので、しばらくフードをあげて顔見知り(?)になったところで、捕獲してもらい、
連れてきたら、先住猫とは違う部屋に隔離し、動物病院で検査してもらう。
少なくとも半月はケージの中で過ごし、
少しずつ先住猫と慣らしてゆく。
我が家の間取りは、仕切りのドアというものがバスルームにしかない。
そこで、6月中旬から義両親がヨーロッパ旅行に出かけるので、
その留守の間に、義両親側の家を隔離場所として使う予定。
既に名前も決めてある。
なんか、わくわくしてくる。
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