ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

今年の社会福祉士の国家試験問題

2009年02月02日 | 社会福祉士
 先週に社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士の国家試験が行われた。社会福祉士の国家試験についての感想を書いてみる。

 国家試験のあり方の委員でもあり、試験についての意見を控えていたが、12月28日に厚生労働省から『社会福祉士及び介護福祉士国家試験の在り方に関する検討会報告書』が出たため、今回の試験についてコメントしやすく状況になった。

 社会福祉士の国家試験であろうが、介護福祉士の国家試験であろうが、私の個人的な意見であるが、6割程度の者から正解が得られる基本的な問題を作ることがポイントであり、そのため試験委員会の責任が大きいと思っている。こうした視点があれば、重箱の角を突っつく問題との批判がなくなり、同時に、実務に就く基本的な知識を中心とした能力判定ができると思っている。

 今回の試験が、6割から正解を得られる問題であるかということであるが、ほとんど全ての問題が、5つの設問から「正しい(適切な)ものを1つ選べ」「誤っている(適切でない)ものを1つ選べ」という5択の問題であった。今までのような組み合わせ問題はほとんどなかった。

 このような問題は組み合わせの問題に比べて、全て理解できていないと正解を選びにくいのではないかと思う。その意味では、十分な理解がなければ正解が得られないのではないかと思う。組み合わせ問題では、全て分からなくても、部分的に分かることで正解が得られたため、受験のテクニックが役に立っていたといえる。

 その意味では、王道の試験問題ではあるが、平均点が下がらないかが心配である。そのため、今回の試験問題は健全な問題であるといえるが、ただこうした問題を学部を卒業する者の6割をとれる問題になっているかの難しさのレベルがポイントであろう。

 今日のブログでは問題の内容には踏み込まないが、私が予想していたトピック的な内容である、社会福祉士及び介護福祉士法の改革内容についての問題がなかったことでは、予想が外れた。なぜ、このような予想をしたかと言えば、一般的な問題は出尽くしており、トピックは出題しやすいからである。その意味では、相当問題内容を練った跡が伺える。

 今回の試験の合格発表を待ちたい。ただ、多くの受験者に合格して欲しいことは変わらない。

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