ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

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富山市の試みを全国の市町村に広げられないか

2009年02月03日 | 社会福祉士
 富山市は「富山市福祉の人づくり推進事業」を平成19年度に立ち上げ、社会福祉士になる学生の実習を富山市内で受け入れ、富山市に社会福祉士が定着していく事業を進めてきた。さらに、昨年度からは、社会福祉士のインターンシップを始めた。この背景には、富山県では社会福祉士の養成施設がなく、人々の尊厳を保持しながら、自立を支援していく専門職である社会福祉士の数が多くないことから、福祉の人づくり事業として始められたものである。ユニークで、かつ先進的な取り組みであることから、私は富山が地元ではないが、あえて委員長をお引き受けさせていただくことになった。スタートしてから既に2年弱のなり、昨日委員会も開かれたので、一度中間的に本事業についての個人的な評価をしておきたい。

 事業の実績であるが、平成19年度には、11名の実習生を受け入れ、平成20年度には33施設で15の養成施設から89名にのぼる学生を受け入れるまでになった。21年度は現在募集中であり、既に75名の学生の実習を受け入れが決まっているが、その内で富山市が宿泊費の補助を出すのが5名である。日本福祉大学では富山市の福祉事務所と社会福祉施設・団体をセットにした実習を「富山市型実習」と命名し、平成20年度には6名だったのが、来年度は20名にまで実習者を増加している。

 こうした試みの中で、富山市からの補助を得て、実習指導者研修を終えた社会福祉士が富山市には既に21人存在するまでになった。来年度は富山県社会福祉士会が富山市で実習指導者研修会を実施する予定であり、大幅に増えるものと期待している。また、実習受入のためのマニュアルは介護老人福祉施設と社会福祉協議会で作られており、一方実習を依頼する側が作成する依頼内容と照合することで、質の高い実習が可能な体制が、受け入れ側から作られてきたといえる。

 一方、平成20年度からスタートしたインターンシップには6名が参加し、これは実習ではないため単位としては認められないが、6名が参加してくれた。ここでは、就職とのマッチングとは難しかったが、インターンシップに参加する学生は意欲が高く、次年度は就職と結びつく工夫を考えていただきたいと願っている。

 こうした事業の2年間の成果として、単に多くの実習生が来てくれるようになったことに留まらず、事業主体である富山市福祉事務所への社会福祉士の採用だけでなく、社会福祉施設や地域包括支援センターへの社会福祉士の就職が増えてきている。一方、今まで富山県にひとつもなかった社会福祉士の養成施設が、国立大学法人富山大学でも社会福祉士の受験できるコースができ、来年度から富山国際大学に子ども育成学部が新設され、そこで社会福祉士の養成も始まることになった。さらに、これらの大学では、今後学生の実習がより質の高いものになるだけでなく、学生の就職にも大いに助かるものと考える。

 こうした富山市の取組は珍しいが、着実に富山市を中心に社会福祉士が定着しつつある。是非、社会福祉士に加えて介護福祉士についても、全国の市町村の津々浦々でこうした事業を進めていっていただきたいと願っている。個々の社会福祉施設では福祉職・介護職が集まらないと言うことで苦心しているが、介護福祉士や社会福祉士が当該市町村の様々な機関・施設に定着し、市民への福祉サービスの質が高くなると考える。
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