ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

小泉元総理の「引き際・散り際」

2008年10月02日 | 社会福祉士
 小泉元総理が国会議員を辞め、次期の総選挙に出馬しないことが大きく報道されている。確かに、多くの政治家が年をとっても議員にしがみついている姿を見ると、彼れ曰く「パッと散るから美しい」という小泉流美学を垣間見ることができる。

 私自身は、小泉さんの考えや実際に実施したことも多くについては、思想的にも現実の姿からも受け入れがたい。ただし、今回の引退については、私もこういう人生を歩みたいと魅力を感じる。

 この引退劇も、小泉さん独自の臭覚により、社会のニーズを敏感に察知しての行動のようにも思う。私が以前のブログで引き際の美学について書いた中で、引退の条件として、①肉体的条件、②意欲といった精神的条件、③自らの置かれている環境から生じるニーズといった条件を示したことがある。人は自らの体力や意欲が弱まった際には、引くことを容易に自覚できるであろう。ただし、社会からの「もういいんじゃない」といった雰囲気をいかに嗅ぎとるかは、大変難しいことである。

 社会から「もういいんじゃない」といった雰囲気が生まれるのは、自らの方向が社会の方向と異なるようになったり、後継者が育ったり、自らがおかれている環境についての理解も必要であるということである。

 私自身は年を取り、様々な社会活動をやっており、役職も多い。そのため、小泉さんのように、五感でもって嗅ぎ分けていくことを常に意識して、徐々にリタイアしていきたいと思っている。

 確かに、私の家の庭に数年前まで桜の木があったが、満開の桜も素晴らしいが、ダイナミックな美しさは、桜吹雪であった。ただ、妻は散った花の掃除が大変なために、切ることになった。このことは、引き際には、人に迷惑をかけることになる可能性も高いことを心しておかなけれならない。そのため、根まわしや後継の育成が追加的に必要なのかもしれない。

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