オープンソースのことを述べてきたが、この考えが今日の研究会で即役に立った。
私は、「ケアマネジメントに対するコンピュータ支援研究会」を、コンピュータソフトの会社、民間の研究所、研究者、実務者が一緒になり長年行ってきている。私のケアマネジメントでの「星座理論」という命名は、この研究会で生まれた成果の一つである。
ここ研究会では、現在は、認知症をもっている人の約8割があるステージで表れるとされるBPSD(behaviourl and phychological symptoms of dementia 認知症者の行動・心理症状)に対してどのようにケアマネジャーが対応するのべきかということを明らかにし、さらにそのような適切な対応を支援するケアプランのプログラムを開発することを目指している。
BPSDとは、徘徊、暴力、異食、自傷、入浴の拒否といったことであり、古くは問題行動、時には周辺症状と呼ばれてきたものである。このBPSDは、ある意味では、認知症者が何かをしたいとするニーズが変形して生じるとされている。そのため、ケアマネジャーや他の職員は、そうしたBPSDの背景にある利用者の思いを気付くことができれば、利用者に適切な支援ができるとの考えをもとに、研究会を行っている。
この研究会には、有能な実務者が多数参加していただいており、BPSDの背景となる身体状況、心理状況、社会環境状況を理解し、BPSDの背後にある利用者の気持ちについて、今まで集積してきた経験知を活用しながらケアプランの作成を支援していくことを目的にしている。
ただ、BPSDの背景となる動機なり背景要因は多様であり、きわめて個別的なものである。そのため、コンピュータではケアマネジャーに納得いく完全な支援が難しいことは明白である。
そこで、コンピュータのソフトの中に、自由に書き込めることができ、身体的・心理的・社会的要因と思えるデータを集積していくものを作っていくべきだというご意見を、現場サイドの方から頂いた。これは、まさに昨日まで考えてきたオープンソースの発想に発展できると思えた。この書き加えたことを、まずは自らの機関・施設内で共有し、次には、同じソフトを使っているケアマネジャーが共有していければ、より高い水準のプログラムになっていくことができると考えた。そのため、そうしたシステムを組み込むことの意義に同調した。
これを発展させることができれば、「ウィキペディア百科事典」ばりの、BPSDの背景にある本当の思いを気づくことのできるソフト開発が可能になるのではないか。研究会では、コンピュータソフトの会社にも了解を得て、こうした皆で開発していくプログラムを推進していきたい。そうすれば、見えなかったことが見えてくる。このことこそ、私が口酸っぱく主張してきた実践と理論を結びつけることになり、驚くべき成果を生み出していくであろう。
余談であるが、先日私のもとで博士の学位を取り、アメリカのカンザス大学で研究をしているF君の話をしたが、彼によれば、こうした認知症者へのケアの実践や研究は日本が進んでいるという。そこで、彼は上記のようなBPSDに対する対応についての日本で行った実証研究を英文論文にし、あるジャーナルにアプライしていることを話してくれた。何を言いたいかと言えば、オープンソースの仕組みを使って一層研究をすれば、日本は認知症者へのケアの実践と研究は世界のリーダーの地位を得て、世界の国々に情報を発信し、研究と実践の両面で他の国々にまで貢献できると言うことである。
是非、実践者も研究者も、仲間を広げて、オープンソースの仕組みを活用して、発想を現実のあるものに変えていきましょう。
私は、「ケアマネジメントに対するコンピュータ支援研究会」を、コンピュータソフトの会社、民間の研究所、研究者、実務者が一緒になり長年行ってきている。私のケアマネジメントでの「星座理論」という命名は、この研究会で生まれた成果の一つである。
ここ研究会では、現在は、認知症をもっている人の約8割があるステージで表れるとされるBPSD(behaviourl and phychological symptoms of dementia 認知症者の行動・心理症状)に対してどのようにケアマネジャーが対応するのべきかということを明らかにし、さらにそのような適切な対応を支援するケアプランのプログラムを開発することを目指している。
BPSDとは、徘徊、暴力、異食、自傷、入浴の拒否といったことであり、古くは問題行動、時には周辺症状と呼ばれてきたものである。このBPSDは、ある意味では、認知症者が何かをしたいとするニーズが変形して生じるとされている。そのため、ケアマネジャーや他の職員は、そうしたBPSDの背景にある利用者の思いを気付くことができれば、利用者に適切な支援ができるとの考えをもとに、研究会を行っている。
この研究会には、有能な実務者が多数参加していただいており、BPSDの背景となる身体状況、心理状況、社会環境状況を理解し、BPSDの背後にある利用者の気持ちについて、今まで集積してきた経験知を活用しながらケアプランの作成を支援していくことを目的にしている。
ただ、BPSDの背景となる動機なり背景要因は多様であり、きわめて個別的なものである。そのため、コンピュータではケアマネジャーに納得いく完全な支援が難しいことは明白である。
そこで、コンピュータのソフトの中に、自由に書き込めることができ、身体的・心理的・社会的要因と思えるデータを集積していくものを作っていくべきだというご意見を、現場サイドの方から頂いた。これは、まさに昨日まで考えてきたオープンソースの発想に発展できると思えた。この書き加えたことを、まずは自らの機関・施設内で共有し、次には、同じソフトを使っているケアマネジャーが共有していければ、より高い水準のプログラムになっていくことができると考えた。そのため、そうしたシステムを組み込むことの意義に同調した。
これを発展させることができれば、「ウィキペディア百科事典」ばりの、BPSDの背景にある本当の思いを気づくことのできるソフト開発が可能になるのではないか。研究会では、コンピュータソフトの会社にも了解を得て、こうした皆で開発していくプログラムを推進していきたい。そうすれば、見えなかったことが見えてくる。このことこそ、私が口酸っぱく主張してきた実践と理論を結びつけることになり、驚くべき成果を生み出していくであろう。
余談であるが、先日私のもとで博士の学位を取り、アメリカのカンザス大学で研究をしているF君の話をしたが、彼によれば、こうした認知症者へのケアの実践や研究は日本が進んでいるという。そこで、彼は上記のようなBPSDに対する対応についての日本で行った実証研究を英文論文にし、あるジャーナルにアプライしていることを話してくれた。何を言いたいかと言えば、オープンソースの仕組みを使って一層研究をすれば、日本は認知症者へのケアの実践と研究は世界のリーダーの地位を得て、世界の国々に情報を発信し、研究と実践の両面で他の国々にまで貢献できると言うことである。
是非、実践者も研究者も、仲間を広げて、オープンソースの仕組みを活用して、発想を現実のあるものに変えていきましょう。
本日はありがとうございました。
先日、オープンソースやウィキのお話がありましたが、実はうちのHPサーバでもすぐに運用できるんです。(ちょっと管理が大変なので黙っていました)
近々テストで運用してみて、使えそうであればご紹介します。
事務局が多忙を極めているので、無理はいえませんが、実習なり演習なりに絞って、オープンソースの手法を導入できれば、すばらしいガイドラインができあがってくる可能性がありますよね。完全オープンでなくても、仲間内から始めることも一案ですね。
認知症ケア学会のホームページでは毎月提示された事例について書きこみする掲示板があります。あのようにオープンで書いていてもいわゆる「ブログ炎上」にならなければとても有効だと思います。
社養協に話を戻せば、実習指導者=実習生=実習担当教員の3者が自由に書き込めるスペースがあればいいのに。と思えます。実習期間中は無理でも実習前・自習後など自由に書き込むことで実習内容の質が高められていくように思います。うまく使えば、実習生の権利を守る?セカンドオピニオン?のように機能すればいいかもしれません。
また、別のところでは、福祉系大学へ進学しようと考えている高校生などの進路相談もできたらいいですね。
このご意見は、社養協で検討させていただきます。実習をベースのオープンソースも意義があるように思いますね。進路相談も考えてみます。社養協のHPでオープンソースの運用が可能になっているようです。
また、ご提案下さい。