ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

社会福祉士実習での「実習指導者研修会」に是非ご参加を!

2008年05月24日 | 社会福祉士
 今回の社会福祉士制度の改正では、実践能力にある人材の養成がコンセプトであり、そのため、実習と演習の教育水準を高めることに焦点が当てられた。実習については、実習内容が詳細に明記されたのと同時に、養成施設の一部実習担当教員や実習施設の実習指導者には義務研修が課せられることになった。

 ここで最も心配していることは、実習施設の担当職員がお金を出してまで研修に来てくれるかである。この研修は、日本社会福祉士会が厚生労働省から委託を受けて実施するものであり、各地域で今年からまずは3年計画で行われることになっている。3年間で、約9000名の研修が必要であると予想されている。

 そのため、現在まで実習をお願いしていた施設だけでなく、新たにお願いする施設についても、施設長の皆さんには、是非研修に社会福祉士の実習担当職員を派遣していただきたいと願っている。同時に、社会福祉士をもった経験年数3年以上の方は、是非この研修会に積極的に参加していただきたいと思っている。こうした実習を受けた者でなければ、社会福祉士の実習ができなくなった(行政機関については、当分の間免除)。

 このようなことを行うことで、経験のある優秀な社会福祉士が社会福祉士になるであろう後輩を養成するという、他の専門職では当たり前の本来の実習の仕組みが作られることになる。ただ、現実には、施設等では、職員数が少なく、多忙を極めており、研修会に職員を派遣してくれるかが心配でならない。

 本来であれば、こうした研修を受けた社会福祉士の資格者がおり、実習を受入施設であるかどうかが、第三者評価制度や介護サービス情報の公表制度の一つの評価なり調査の項目になるべきであると思っている。さらには、実習を担当していただいた職員は、それぞれの大学での外部非常勤講師として位置づけ公表するといった大学側での配慮も必要不可欠である。

 韓国では、大学がコミュニテイ・センターを運営していたり、教員が社会福祉法人や宗教法人の運営するコミュニテイ・センターの所長を兼務していることが多く、座学と実習が直結しやすい仕組みができている。日本でも、ごく一部の大学は社会福祉法人を作り、特別養護老人ホーム等を付設しているところも見られる。しかし、これらはまれな大学であり、ほとんどは全く関連のない施設や団体にお願いしないと事が運ばない状況にある。

 いずれにしても、施設長といった経営者や社会福祉士の実習指導を行ってくれている方には、今回の「実習指導者研修会」に是非ご理解を賜り、派遣して下さいますことを、心からお願い申し上げる次第である。

 

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