前回に引き続き、谷中のノラ猫をモデルに描いたちょっと恥ずかしい(?)作品のご紹介。
『 スイセン 』というタイトル、あえてカタカナにした理由がある。
先ずはこの猫・・・何をしているのか?
猫好きの方ならすぐにお分かりのことだろう。 そう、オシッコの真っ最中である。
微妙に後ろ足を開いてお尻を落とし、その表情は一見しっかりと前を見ているようで、実はどこにも焦点の合っていない目・・・。
望遠レンズを使ったが、シャッター音に気付いたのか、ポーズは変えずに眼だけジロリ!
「ここは俺が決めたトイレ。 えっ? 臭いって・・・? 何言ってるんだい。 そのうち雨が降れば流れる天然の 水洗 トイレさ。 文句あるかい?」
という訳で、これが一つ目の“スイセン”。
茶トラの言い分はごもっともだが、せめて雨が降るまでの臭い消しに・・・と、その近くに甘い香りの 水仙 を植えることにした。
実際こんなに旨くはいかなくても、絵の中だからこそできること。 これで少しは我慢できるかな・・・?
それにしても、二つ目の“スイセン”にとっては何とも迷惑な話・・・。
「何だって? 今度は花の心配かい? 取り込み中に邪魔されて、止めるに止められないこっちの身にもなってくれよ!」
これまたごもっとも・・・。
ちなみに『 スイセン 』のモデルを務めてくれたこの茶トラ、長い尻尾を見ればお分かりの通り、『 エクスキューズ・ミー 』の茶トラとは別猫である。
いずれにしても、どちらの茶トラにも改めて一言お詫びをしなくてはならない。
おくつろぎ & お取込み中の無防備なところにカメラを向け、大変失礼いたしました。
前回の『 エクスキューズ・ミー 』と同様に、楽しみながらも少々不安を抱きながら描いたこの『 スイセン 』・・・。 初出品は『エクスキューズ・ミー』が人気を集めたその翌春のノラ猫個展だった。
結果は・・・、またまたその回の一番人気を争うことになった。
猫好きさん達のお気持ちは、計り知れない・・・???
ところで、11月に入ったというのに妙に暖かい日が続いている。
はたして水仙の花が見られるようになる頃は、どんな気候になっているのやら・・・???
暖冬? それとも逆に・・・?
いずれにしても、外で暮らすノラ猫たちにとってはつらい季節が訪れる。
モデルになってくれたコたちは元気でいるだろうか?
10年近くも経っていることを考えれば、もしかしたら既に世代交代・・・?
ご本猫の無事を祈りつつ、その子孫たちが元気に冬を越し、新たな春を迎えられるよう願うばかりである。
トイレの最中って、無防備な状態なので、覗かれると本能的に警戒してしまうのでしょうかね~。
確かに・・・、人間ではありえないことですからね。
今更ながらに、もっともっと気持ちを察してあげれば・・・なんて、遅いですけれど・・・。
コメント、ありがとうございました。